女性エンジニアが語り合う、三者三様の自分らしい学びのスタイル

2026/1/22(木)に「Qiita Woman Summit supported by パナソニック コネクト」ウェビナーを開催いたします。基調講演・LT・パネルディスカッションなどの様々なコンテンツをご用意しておりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

Qiita Woman Summit supported by パナソニック コネクト
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2025年1月に開催され、盛況のうちに終了したオンラインイベント「Qiita Woman Summit supported by パナソニック コネクト」には、全国の女性エンジニアのみなさんにご参加いただき、登壇者からも視聴者からもポジティブなコメントが多数寄せられました。

パナソニック コネクト株式会社(以下、パナソニック コネクト)とQiita株式会社(以下、Qiita)は、女性エンジニアのみなさんの生の声を参考に、さらにパワーアップしたイベントを企画するため、女性エンジニア意見交換会の場をセッティングしました。

2025年10月に開催された1回目の意見交換会では、関西を代表する女性エンジニアコミュニティ「TECH WOMAN KANSAI」メンバーの3名と、パナソニック コネクトの女性エンジニア2名が参加し、「インプット・アウトプット」「キャリア」をテーマにお話しいただきました。本記事では、インプットの方法からコミュニティへの関わり方、アウトプットのコツやメリット、そして女性エンジニアとしてのキャリア形成について意見が交わされた内容をダイジェストでお届けします。読者のみなさまにも参考になる意見が満載ですので、ぜひご一読ください。

金子 遥(かねこ はるか)
パナソニック コネクト株式会社 現場ソリューションカンパニー
開発センター ソフト開発2部 ソリューション開発3課 1係
パナソニック コネクトに新卒入社。文系出身で未経験からシステムエンジニア(SE)・システムインテグレーター(SI)業務に従事。クラウドや生成AIを利用したシステム開発を行っている。資格取得を含めた技術的なスキルアップに積極的に取り組む。
沢村 栞奈(さわむら かんな)
パナソニック コネクト株式会社 IT・デジタル推進本部
業務プロセス改革推進室 サプライチェーン改革推進課
パナソニック コネクトにキャリア入社。プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)として、進捗管理や開発・設計を行うメンバーのマネジメントを行い、QCD(品質、コスト、納期)を意識してプロジェクトが目標達成できるように取り組んでいる。
道前 果歩(みちまえ かほ)
TECH WOMAN KANSAI
スタートアップ企業でフロントエンジニアとしてキャリアをスタートし、個人活動で関西圏の女性エンジニアコミュニティ(TECH WOMAN KANSAI)を立ち上げる。Developers Summit 2023 KANSAIに登壇し、ベストスピーカー賞3位を受賞。その後2024年から同カンファレンスのコンテンツ委員も務める。現在は特定非営利活動法人NEM技術普及推進会(NEMTUS)のDevRelとして、ブロックチェーン技術のエバンジェリスト活動を行うほか、神戸市エンジニア創出事業の運営、技術カンファレンスの企画・運営など、技術者・開発者コミュニティの構築や支援を多角的に展開している。
みやもと
TECH WOMAN KANSAI
TECH WOMAN KANSAIメンバー。システムエンジニアとして、10年以上業務系システムのバックエンド開発を続ける。メイン使用言語はJavaで以前にはCOBOLも使用。エンジニアコミュニティのイベントや勉強会に参加するのが趣味。最近ではPythonやRubyのほか、AI全般にも興味がある。
須永 恵理(すなが えり)
TECH WOMAN KANSAI
TECH WOMAN KANSAIメンバー。システムエンジニアと心理学を学ぶ大学生の二足の草鞋を履く。2024年にフリーランスから会社員に転向し、SES企業に勤務し、自治体システム開発している。大学では集団が生み出す心地よさについて研究中で、SES企業における帰属意識の醸成にも興味がある。趣味は音楽で、アマチュアオーケストラや合唱団での活動経験を持つ。

三者三様のインプット方法

―― 今回のテーマは大きく「インプット」と「アウトプット」です。まずはじめに、みなさんが普段、どのようにインプットされているかを教えてください。

金子:私は日々の仕事がインプットになっています。大学の文学部を卒業したあと、新卒でパナソニック コネクトに入社して、開発の仕事をスタートしました。はじめてのことだらけでしたので、仕事自体が勉強であり、スキル習得の場にもなりました。日々学びながら仕事をしていましたね。最近は、クラウドのように部署内でもまだ知見が十分でない領域や、私自身が初めて触るツールに取り組むことが増えています。そのときは会社の制度として無料で使えるUdemy Businessで、動画を見て勉強しています。動画を見るのは大抵業務時間外です。休日や移動時間などの隙間時間で行っています。

沢村:私も同じくUdemy BusinessやLinkedIn Learningの動画で、プロジェクト管理の基礎などを学んでいます。当社に入社してはじめてPMOという仕事に就いたのですが、全く知らない領域だったので、基礎知識として『PMBOK(ピンボック)』と呼ばれるプロジェクト管理の基本が書かれた本を読むこともありました。

須永:私は動画が苦手で、紙の技術書を読むほうが多いです。動画よりも本のほうが読むスピードを調整しやすく、「今日はこのページまでで終わり」と自分で区切りをつけやすいからだと思います。ですが実際に手を動かすときは動画のほうが分かりやすい場合もあるので、適材適所ですね。また、私は手を動かして覚えるタイプなので「何か作ること」がインプットになっています。作ったものが動かないと、なぜこのエラーが出るのかと調べて反映させて、また動かしてみて、の繰り返しです。

みやもと:私も開いたまま保持しておきたいので、紙の本派です。勉強していると、とりあえず動くものを作りたくなるのは私も同じです。分からないことが出てきたら、最近ではChatGPTにエラーをコピペして内容を解説してもらっています。

成長を支えるモチベーションの源泉

―― プライベートの時間も含め、日々忙しい中で学び続けているモチベーションは何ですか?

みやもと: 私は「書いて動かすのが楽しい」というのが、一番のモチベーションです。最初に触れた言語はCOBOLだったので、黒背景に蛍光色の文字が並ぶ画面を見て育ったんです。Javaに移ったときは「パステルカラーの画面だ!」と、変なところに感動していました(笑)。別の言語に挑戦するときも、今までと違うという新鮮さが大きいかもしれないですね。

金子:私もみやもとさんと同じで、新しいことを学べるのが新鮮で嬉しいです。開発の仕事では、日々の業務を通して新しい技術に触れることができ、それがスキルとなって今後の案件にも活かせるので、一石二鳥だと感じています。私の所属する組織では特定の資格を取得すると奨励金が出る制度があり、それもモチベーションの維持につながっています。

須永:「面白い」と思ったらたくさんインプットしたくなりますが、例えば難しいという前情報があるときは「怖くて触りたくないけれど、やらなきゃいけない」と感じます。

仕事では区役所で使用されるシステムを開発しているのですが、自分でも区役所に行けば利用されている様子を見ることができるので、「あ、本当に使ってる」と感動します。「シナリオを想定して作った機能がちゃんと使われている」とか、逆に「ちゃんと使われていない」などを実際に見られることに面白みを感じています。それがモチベーションになっていると思います。

道前:私はもともとアウトプット駆動気質なところがあるので、アウトプットを前提に学んでいます。所属するコミュニティの方々に自分の経験をシェアすることでプラスになれば嬉しいという気持ちが、モチベーションにつながっていますね。

アウトプットの原点は「かっこいい」「楽しそう」

―― みなさんのアウトプットについても教えてください。

須永:私は個人の技術ブログに個人開発でつまずいたことなどを書いています。技術ブログは「書けたらかっこいいよなぁ」という、漠然とした思いで始めました。書き始めたのは最近で、「こんなこと書いて良いのだろうか?」と疑問だったのですが、すごくニッチな検索ワードで検索されることがあって、面白いなと思いました。

みやもと:私の場合、イベントの参加とアウトプットがほぼセットになっています。SNSでイベントのハッシュタグをつけて「今こんな発表があった」「こんなイベントに参加している」などとつぶやいています。気が向いたら、あとでまとめて記事にすることもあります。

SNSでの発信をはじめたのは、単純に楽しそうだったからです。会社の人たちがSNS上で楽しそうにしているのを見て、自分も混ざりたいと思いました。それで「アカウントを作ったからには、本人証明のために何かしら書かないといけないな」と思い始めて、ポツポツと書くようになりました。

道前:私もアウトプットを始めたきっかけは、勉強会やコミュニティで他の人がやっていて「楽しそう」と思ったことです。今は登壇やプレゼンの機会がアウトプットになっていますが、以前はQiitaで記事を書いていました。イベントなどで「Qiitaの記事読みました」と声をかけていただくこともありますね。

あとはライトニングトーク(LT)という5分くらいのプレゼンもよくしていました。カンファレンスなどへの登壇だと、きちんとしたことを話さないといけない雰囲気がありますが、LTだと最近気になっていることや試してみたことなど、友だちに話すような感じで気軽に発表できるんです。これからアウトプットに取り組む人には、ぜひお勧めしたいですね。

アウトプットすることで指摘されることもあるかもしれませんが、悪意があるというよりも、応援してくれる人が多いと考えれば良いんじゃないかなと思います。技術記事などでたまに間違うこともありますが、声をかけてくださる方のおかげで振り返りができていると思っています。

たとえ何かが得意でも、外部の人に知られなければ結局「自分が得意としている」だけで終わってしまいます。得意なことを外部へ発信することで「〇〇さんは、これが得意なんだな」とお声がけいただける機会が増えるので、キャリアにプラスになると思います。

「心地よさ」を重視したキャリアがあってもいい

―― キャリアについては、どう考えられていますか?

みやもと:最初に入った会社は、最終的にはマネジメント職に就いてほしいという考え方でしたが、私はずっと手を動かしていたいタイプだったので、キャリアについて考えるのを避けるようになっていました。

しかし最近参加した勉強会で「キャリアフィット」という考え方を教えてもらいました。キャリアアップというと「年収やポジションを上げよう」と考えがちですが、そうではなくて「自分はどこに身を置けば心地よく働けるか」を起点にしてもキャリアを描けるんだと知りました。そこからは、以前より自分のキャリアについて積極的に考えるようになりました。

沢村:私はこの会社に入ってはじめてPMOをやることになったときに、PMOの仕事をイチから教えてくださった女性の上司をすごく尊敬しているんです。

プロジェクトに欠員が出たときに、一時的に自ら代替ができるようなマルチタスクなPMOであったほうが良いというのも、彼女の教えの一つでした。設計や開発も少しはできたほうが、それぞれの業務の大変さや現場が抱える困難・課題に気づけるし、プロジェクトが良いものになるってことですよね。様々な業務の知識があったほうが自分のキャリアも広がるし、これからもマネジメント以外の業務のインプットを積極的にしていきたいです。

金子:私もできることを増やしたいという気持ちは強いです。社内だけでなく社外からも求められる人材になるためには、インプットやアウトプットを通してスキルを高めつづけることが必要不可欠だと思っています。

道前:キャリアに関して、私はあまりスペシャリストとゼネラリスト、どちらかを選ぶかは考えていないんです。今、コミュニティマネージャーをしていますが、コミュニティ活動の中でハンズオンの勉強会を開催して参加者に開発を教えることもあります。そうすると技術とマネジメントスキルの両方が上達していきます。それら両方を兼ね備えているほうが、コミュニティメンバーのみなさんにより多くのことを教えたり、支援したりできると思っています

須永: 私は開発の仕事をする一方で大学にも通っていて、このまま博士課程に行く予定です。大学の教授になりたいわけではなく、細々と自分の研究を還元していきたいと考えています。かつ、エンジニアの仕事もしていきたいので、今は両方やっている感じですね。

いつかはどちらかを選ばなきゃいけないかもしれないですが、できるだけ両方を続けたいです。大学では心理学で組織運営の勉強をしているので、マネジメント的な視点でエンジニア組織を良くするためのアドバイスを行う立場になる選択もアリかなと思います。

ありたい姿やキャリアを実現するために求めること

―― ありたい姿やキャリアを実現するために活用している機会や制度は何かありますか?

須永:今の会社は技術研修をしっかりやってくれるのがありがたいです。今私が使っているJavaやVB.NETは、それほど新しい技術ではないですが、研修ではAWSやPythonなど、今どきの分野を学んでいます。

また、事前準備もあまり必要ないように工夫していただいています。業務が終わったら自然に研修に切り替えて、2時間くらい動かしてみるというミニマムな感じです。業務時間内でできて、ハードルが低いのはすごくありがたいです。

金子:今、私は「side project」というベンチャー企業での副業体験ができる研修に参加しています。この研修では週に1日、ベンチャー企業の仕事に取り組み、普段の開発では使う機会の少ないノーコードツールに触れています。今自分が持っているスキルは社外でも通用するのかどうか、社外でも活躍できる人材になるために足りないスキルは何かなどを知る機会になっています。

―― 今活用しているもののほかに、ありたい姿やキャリアを実現するために欲しい経験やスキルがあれば教えてください。

沢村:今後のキャリアを想像するために同じ職種のメンバー同士でざっくばらんに悩み相談ができる場や、自分とは違う職種の人と交流できる機会もあると良いと思っています。例えば社内のハードウェアの設計・開発をしている方も「なにかコードを書いてるのだろう」と思っていますが、実際にどのような業務をしているのかは分からないので、知る機会があっても良いと思います。

道前:関西は関東に比べて、著名な女性経営者やエンジニアが少ないと感じています。もしかしたら、顕在化していないだけかもしれませんが、関西でもそのような方たちにメンターなどをしてもらえる機会があると嬉しいです。

みやもと:気軽にスキルチェンジできる機会があれば良いですね。会社で働くにしても副業するにしても、スキルや経験が重要です。新しいことにチャレンジしたくても広げるタイミングがなかなかないので、もう少し広がったら良いですね。

―― 後輩の育成やメンタリングについて何か意識していることはありますか?

金子:会社には毎年新入社員が入ってきますが、私は去年までの4年間、新入社員のメンターを担当していました。はじめてメンターになったのは入社3年目だったので、自分自身もまだまだ分からないことが多かったです。自分が教えられることは少ないと感じていたので、一緒に学ぶスタイルで育成していました。

沢村:教えることで、自分自身にも知識がつきますよね。インプットだけでは定着していなかった知識が、教えることで定着していくのを実感できます。そのうえ教えた人の成長も見られるので、楽しいです。

道前:私は運営するコミュニティでハンズオンの講師をしています。最近も大学生向けのハッカソンのメンターを担当したのですが、参加者はほぼチームで開発をしたことがない人たちで、Gitの使い方もわからない状態からのスタートでした。そこから2日間でプロダクトを開発して、発表するところまで成長し、メンターとしてすごく感動しました。

学生のときはどうしても社会人と関わる機会は少ないと思うんです。でも学生の時期だからこそ、何かを教えてもらうことで大きく成長できるとも思います。これからも若い世代の育成には興味があります

コミュニティはインプットや輪を広げる機会になる

―― パナソニック コネクトのおふたりは、何かコミュニティに参加されていますか?

金子:コミュニティへ参加したことはなく、そのような機会があるのは初めて知りました。

沢村:私も同じく参加したことないですし、コミュニティがどこでやっているか分からない状態です。

―― 他の方はいかがですか?

みやもと:私は「TECH WOMAN KANSAI」以外も、技術コミュニティなどいろいろと参加しています。

須永:みやもとさんとX(旧:Twitter)でつながっているのですが、そのリツイートを見て「こんなイベントがあるんだ、参加したい」と思うことがあります。イベントやコミュニティに参加するのも、インプットのひとつの方法かなと思います。

―― イベントやコミュニティに積極的に参加されているお三方に、参加するメリットや面白い点などをお聞きしたいです。

須永:心理学では「依存先を増やすと精神的に安定する」と言われており、技術コミュニティ以外にも、友達を作る場を持つと良いと思います。以前首都圏に住んでいたときは、音楽コミュニティに参加していました。関西へ越してきてそのつながりが無くなったときに、新しいコミュニティを見つけました。参加ハードルが低いコミュニティもあるので、まずは試しに顔を出し、活動を続けるか判断してみてもいいのではないでしょうか。

みやもと:自分で情報を探していると、自分が知っている範囲の知識しか増えないですよね。しかしイベントに出ると、別の視点で情報が入ってきて、知識の幅が広がっていく感覚があります。また、様々なところへ顔を出すと、友達を作ろうという意気込みがなくても「いつもいますね」と声をかけてくれる人がいて、交友関係が広がっていくこともあります。

須永:私は「参加ボタンを押した人は、その瞬間から仲間」だと思っているので、気軽に参加してほしいです。コミュニティには相性があるため参加は強制ではないですが、コミュニティやイベントへの参加をきっかけにエンジニアの輪が広がっていくと嬉しいです。イベントといっても、熱心な勉強や交流が必須な集まりばかりではなく、各自でWeb上の会議室に集まって黙々と作業するだけの「もくもく会」なんていうのもあります。

道前:私はフリーランスになる前はスタートアップ企業の開発部署にいて、フルリモートで開発していました。なかなか人と話す機会がなくて情報も入ってこなかったので、オフラインの勉強会へ参加するようになりました。最近のトレンドや企業でどのような技術が使われているかという情報交換ができることは良い点です。

あとはコミュニティに参加すると、自分の長所に気づける機会が増えると思っています。前職時代、人と話すのが得意じゃないと思っていましたが、TECH WOMAN KANSAIの運営をするようになってからは、周りから「人とのコミュニケーションが上手だね」「プロジェクトを回す役割が向いてるんじゃない?」と言ってもらえるようになりました。コミュニティメンバーのみなさんから自分の長所に気づかせてもらったおかげで、今のキャリアがあると感じています。新しい発見があるかもしれないので、コミュニティへの参加に興味を持った方は、まずは気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

文・構成:株式会社Tokyo Edit

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