GigEカメラのポイント
IPアドレス
まず、GigEカメラとホスト側パソコンのイーサネットポートのIPアドレスの設定が必要です。大抵、各カメラメーカが配布しているビューワーソフトで設定できます。
(カメラの中にdipスイッチとは、シリアル接続で設定を行うなどの作業はありません。)
GigEカメラを選ぶ場合
10GBASE-T(10Gbps) 以上のHubを用いる。
あるいはGigE Visionフレームグラバーボードを用いる。
トリガー信号
- 産業のカメラでは、画像を撮影するタイミングが重要になる。
- そのため、トリガー信号を利用できるようになっている。
- トリガー信号を利用することで、データ処理が必要なタイミングでだけ、画像を撮影すればよくなる。それ以外の画像を扱う必要がなくなるので、データ処理が単純になる。
- トリガー信号は、フラッシュとの連動でも必要だ。
- GigEの分野は産業用カメラであり、ワークの移動速度が高い場合もある。そのため、移動による動きブレを減らすために、露光時間を短くする。そこで、フラッシュで明るくすることが意味を持っている。
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6ピンコネクタからの外部電源供給またはPoE給電(Power over Ethernet)となります。
引用元
Cマウントのレンズ
GigEカメラの接続
GigEカメラを使う産業用カメラシステムの特徴
- 産業用カメラは、ファクトリーオートメーションの用途の中で使われている。
- その分野で需要なプロトコールであるPLCとの連動性がよいシステムが必要になる。
産業用カメラの見つかる展示会
High Dynamic Rangeが必要な用途では
最近のイメージセンサでは、内部的な画像深度を8bitではなく、12bitで扱っているのが増えてきている。
12bitになっていることを適切に使いこなせば、画像が白飛びすることも黒つぶれすることもない撮影が可能になる。
以下のサイトはそのようなセンサの1例です。
図: 画像の解像度がどれだけ大きいセンサがあるのか、イメージセンサのセンサ面の大きさはどうなのかを示しています。
目的とする解像度でセンサを選んだときに、そのイメージセンサの大きさは決まります。そのイメージセンサに適したレンズを選ぶことになります。
使い方によって適切なセンサ・適切なレンズは変わる。
- 撮像したカメラで何をしたのかをはっきりさせる。
- どの距離から、どれくらいの大きさのものを撮影するのか
- どれくらいの細かさで撮影するのか
工場や物流において、従来人に頼っていた工程を、産業用カメラを用いてうまく効率化するには、それぞれの用途にあった画素サイズや画質を持つイメージセンサーをカメラに搭載する必要があります。
一般的に画素数を増やせばチップサイズが大型化し、結果としてカメラサイズも大きくなります。一方、カメラを小さくするために画素サイズを小さくすると、一画素当たりの集光面積が小さくなり、感度も飽和信号量も低くなり、画質劣化につながります。
マシンビジョンに求められること
- 処理の高速性。
- そのため、動的に処理内容が変化するAWB(auto white balance)やAGC(auto gain control) 、オートフォーカスなどの処理は嫌われる
産業用カメラとガンマ特性
- 産業用カメラの分野だと画像計測の意味合いが強いので、ガンマ補正を加えない画像を出力している場合が多い。
- 他方、デジタルカメラやスマートフォンでは、標準でガンマ補正が入った出力がされている。
- ガンマ補正がどのような効果などなのかについては、以下の記事が参考になる。
ガンマ補正のうんちく
GigEカメラは、ロボットの分野で使えるか?
- 産業用のカメラの分野においてはGigEカメラがあり、工場の自動化の分野で広く使われている。
利点:カメラのフレームレートを重視したカメラがある。照明などに同期した撮影が可能になるようなインタフェースが用意されている。GigEのカメラの場合Cマウントのカメラであり、光学系が、4K,5Kの高い画素数でのイメージセンサの性能を引き出せるものになっています。
欠点:
- 高い解像度、高いフレームレートの実現のために、カメラの消費電力が高くなってしまう。
- Cマウントのカメラは大きくなってしまう。
- 移動するロボットの場合、消費電力が多いこと、レンズが大きくなってしまうことは、制約をきつくしてしまう。