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watsonx.data のリモート MCP サーバーを IBM Bob から使ってみた

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Last updated at Posted at 2026-04-16

この記事では、以下を紹介します。

  • watsonx.data のMCPサーバーで何ができるか
  • リモートMCPサーバーの接続設定手順
  • IBM Bob から実際にデータ分析してみた例

watsonx.data (SaaS版) で MCPサーバーの提供が開始されました!
ローカルとリモート共に利用可能です。

この MCPサーバーを使うことで、AI Agentから自然言語で watsonx.data のデータをクエリしたり、操作することが可能になります。

当記事ではIBM Cloudのwatsonx.data(SaaS版)のリモートMCPサーバーをIBM Bobに設定し、IBM BobをAI Agentとして実際にデータ分析をした方法を説明します。尚、今回は説明しませんが、当然Claude Desktopなどからも呼び出し可能です。

参考: Claude Desktop設定方法(英語)

1. watsonx.data MCPサーバーの機能

IBM watsonx.data MCPサーバーは、以下の機能を提供します。
(Interacting with data through an MCP serverより翻訳して引用)

  • エンジン管理(Engine management)

    • Presto および Spark エンジンのフルライフサイクル管理(作成、更新、スケール、停止、一時停止、再開、再起動、削除)
    • エンジンの検出およびステータス監視

  • カタログ操作(Catalog operations)

    • 複数カタログにまたがるスキーマおよびテーブルの検出
    • テーブル構造の確認およびメタデータの参照
    • スキーマ作成およびテーブル変更(テーブル名の変更、カラムの追加およびリネーム)

  • クエリ実行(Query execution)

    • SELECT クエリによる読み取り操作
    • INSERT および UPDATE クエリによる書き込み操作(※ DELETE はサポートされていません)
    • EXPLAIN および EXPLAIN ANALYZE によるクエリ最適化

  • Spark アプリケーション(Spark applications)

    • Spark ジョブ(JAR、Python、R)のサブミットおよび管理
    • アプリケーションのステータスおよび進捗監視
    • 実行中アプリケーションの制御

  • データ取り込み(Data ingestion)

    • S3 / COS からの一括データロード(CSV、Parquet、JSON)
    • 取り込みジョブの管理および監視

  • データセキュリティ(Data security)

    • IBM Cloud Identity and Access Management(IAM)による認証
    • 自動トークン更新メカニズム
    • 制御された書き込みアクセス(INSERT および UPDATE をサポート、DELETE 操作は未対応)

  • トランスポート機構(Transport mechanisms)

    • ローカルサブプロセス通信向けの stdio トランスポート
    • リモートサーバー接続向けの Streamable HTTP

  • AI エージェント連携(AI agent integrations)

    • ローカル環境において、以下の AI エージェントと連携可能です
      • IBM Bob
      • Claude Desktop
      • その他の MCP 互換クライアント(リモート MCPサーバーのみ対応)

詳細な仕様は以下を参照ください:

2. 接続に必要な情報

※ API Key や Base64 認証トークンは第三者に共有しないよう注意してください。

1. IBM Cloud API Key

watsonx.data インスタンスにアクセスするための適切な権限を持つ API キーを準備してください。

取得方法は以下を参考にしてください:

2. IBM Cloud API Keyとibm cloudのidから作成したBase64エンコード認証トークン

API Keyはそのまま使用できません。Base64エンコードされた認証トークンを生成する必要があります。

2-1. 以下のような文字列を作成します

ibmlhapikey_<ibm cloudのid(通常はe-mail)>:<your-apikey>

例: ibm cloudのid が taro@ibm.com、のAPI Keyが99a9a9Baa9aBB9B5BBa9a-0aaaBBBBa-999a99_aBa-Bの場合

ibmlhapikey_taro@ibm.com:99a9a9Baa9aBB9B5BBa9a-0aaaBBBBa-999a99_aBa-B

サービスIDのAPI Keyももちろん使用可能です。
例: ibm cloudのサービスID が ServiceId-88888aaa-8a8a-8888-a8a8-88a88aa8a8a8、のAPI Keyが99a9a9Baa9aBB9B5BBa9a-0aaaBBBBa-999a99_aBa-Bの場合

ibmlhapikey_ServiceId-88888aaa-8a8a-8888-a8a8-88a88aa8a8a8:99a9a9Baa9aBB9B5BBa9a-0aaaBBBBa-999a99_aBa-B

2-2. 作成した文字列をBase64エンコードします

Mac or Linux:

echo -n "ibmlhapikey_<ibm cloudのid(通常はe-mail)>:<your-apikey>" | base64

Windows PowerShell:

[Convert]::ToBase64String([Text.Encoding]::ASCII.GetBytes("ibmlhapikey_<ibm cloudのid(通常はe-mail)>:<your-apikey>"))

実行例(Mac):

$ echo -n "ibmlhapikey_ServiceId-88888aaa-8a8a-8888-a8a8-88a88aa8a8a8:99a9a9Baa9aBB9B5BBa9a-0aaaBBBBa-999a99_aBa-B" | base64
aWJtbGhhcGlrZXlfU2VydmljZUlkLTg4ODg4YWFhLThhOGEtODg4OC1hOGE4LTg4YTg4YWE4YThhODo5OWE5YTlCYWE5YUJCOUI1QkJhOWEtMGFhYUJCQkJhLTk5OWE5OV9hQmEtQg==
$

ここで出力されたaWJtbGhhcGlrZXlfU2VydmljZUlkLTg4ODg4YWFhLThhOGEtODg4OC1hOGE4LTg4YTg4YWE4YThhODo5OWE5YTlCYWE5YUJCOUI1QkJhOWEtMGFhYUJCQkJhLTk5OWE5OV9hQmEtQg==をBase64エンコード認証トークンとして、MCPサーバー設定で使用します。

3. インスタンスのCRN

3-1.watsonx.data コンソールにログインします。

3-2.ナビケーションメニューから「インスタンスの詳細」をクリック

image.png

3-3.クラウドリソース(CRN) の横にあるコピーアイコンをクリックして、クリップボードにコピーして取得します。

image.png

4. リモートMCPサーバーエンドポイント

リモートの MCP サーバーに接続するには、次のエンドポイントを使用してください。

https://<console-host>/api/v1/watsonxdata/mcp

というプレースホルダーを、以下のリストから自分のロケーションに応じた適切な値に置き換えてください。

  • Sydney, Australia (Asia Pacific): console-ibm-ausyd.lakehouse.saas.ibm.com
  • Toronto, Canada (North America): console-ibm-cator.lakehouse.saas.ibm.com
  • Frankfurt, Germany (Europe): eu-de.lakehouse.cloud.ibm.com
  • London, United Kingdom (Europe): eu-gb.lakehouse.cloud.ibm.com
  • Tokyo, Japan (Asia Pacific): jp-tok.lakehouse.cloud.ibm.com
  • Washington DC, USA (North America): us-east.lakehouse.cloud.ibm.com
  • Dallas, USA (North America): us-south.lakehouse.cloud.ibm.com

3. IBM Bobでwatsonx.dataリモートMCPサーバーの接続を構成

IBM Bobを開き、watsonx.dataリモートMCPサーバーを構成します。

1. コマンド・パレットを開く

ショートカットキーCtrl + Shift + P(Windows/Linux)またはCmd + Shift + P(macOS)でコマンド・パレットを開きます
image.png

2. コマンド・パレットにMCPと入力し、表示されたMCP Serversをクリック

image.png

3. MCP設定ファイルを開く

グローバルレベル(Bob全体)で設定したい場合は、グローバルMCPの「開く」を、プロジェクトレベルで設定したい場合は、プロジェクトMCPの「開く」をクリックします。
ここではプロジェクトMCPの「開く」をクリックした例で進めます。
image.png

以下を追加して保存します。
<リモートMCPサーバーエンドポイント><IBM Cloud API Keyとibm cloudのidから作成したBase64エンコード認証トークン>, <インスタンスのCRN>は「2. 接続に必要な情報」で取得した値に置き換えてください。

{
  "mcpServers": {
    "watsonx.data-mcp-server": {
      "type": "streamable-http",
      "url": "https://<リモートMCPサーバーエンドポイント>/api/v1/watsonxdata/mcp",
      "headers": {
        "authorization": "Basic <IBM Cloud API Keyとibm cloudのidから作成したBase64エンコード認証トークン>",
        "authinstanceid": "<インスタンスのCRN>"
      }
    }
  }
}

設定例:

{
    "mcpServers": {
        "watsonx.data-mcp-server": {
            "type": "streamable-http",
            "url": "https://console-ibm-cator.lakehouse.saas.ibm.com/api/v1/watsonxdata/mcp",
            "headers": {
                "authorization": "Basic aWJtbGhhcGlrZXlfU2VydmljZUlkLTg4ODg4YWFhLThhOGEtODg4OC1hOGE4LTg4YTg4YWE4YThhODo5OWE5YTlCYWE5YUJCOUI1QkJhOWEtMGFhYUJCQkJhLTk5OWE5OV9hQmEtQg==",
                "authinstanceid": "crn:v1:bluemix:public:lakehouse:ca-tor:x/9x99x9999x9999x9xx9xx9x9999x99xx:xx99xxx9-xx9x-9999-x9xx-x9xx999xx9x9::"
            }
        }
    }
}

image.png

編集が終わったら、保存して閉じてください。

5. MCP設定画面で、「すべてのサーバーを更新」の更新アイコン(ぐるぐるしたアイコン)をクリック

image.png

6. 追加された「watson...」のタイルをクリック

正常稼働している場合は緑色の丸が表示されています。
「watson...」のタイルをクリックします。
image.png

エラーがある場合は赤色の丸が表示されています:
image.png

「watson...」のタイルをクリックすると、エラーメッセージが表示されていますので、内容を見て再度MCP設定ファイル等を修正します。
image.png

7. 「常に許可」する動作があればチェックを入れる

Agentが承認を求めてくることなく、常に許可できる動作があればチェックを入れておきます。
ここでは変更しない参照系は承認不要としてみました。
また使用したくない機能は右端のトグルスイッチでOFFにできます。

承認不要にしたもの:

  • watsonxdata-describe-table
  • watsonxdata-list-schemas
  • watsonxdata-list-engines
  • watsonxdata-get-ingestion-job
  • watsonxdata-list-ingestion-jobs
  • watsonxdata-get-instance-details
  • watsonxdata-list-spark-applications
  • watsonxdata-get-spark-application-status
  • watsonxdata-execute-select
  • watsonxdata-list-tables

image.png

設定が終了したら、左上の をクリックして、戻ります
image.png

これでIBM BobのMCP設定が完了しました!

4.IBM Bobからwatsonx.dataのデータに関する質問をしてみる

モードはMCPが使えるAdvancedモードにします。
ここでは自動承認の設定を読み取りMCPに設定しました。こちらは好みなので最初はMCPをはずすなど様子をみるのもよいかと思います。
image.png

では質問を入れてみます。

質問1: どんなテーブルがありますか?

質問
どんなテーブルがありますか?

image.png
image.png
image.png
image.png

テーブル一覧を出してくれました!
テーブルの説明をつけていますが、コマンドをみると中身を見ているわけではなさそうで、テーブル名およびIBM製品で使われているGO Salesのデータセットということから推測で出しているようです。

質問2: ICEBERGのGOSALESスキーマにテーブルがあるので、分析してください。どんな情報が入っているか理解し、意味のある分析をしてみてください。最後に分析にかかった時間も教えてください。

少し重め(大物)の質問をしてみました!参考までに分析にかかった時間も出してもらいます。

質問
ICEBERGのGOSALESスキーマにテーブルがあるので、分析してください。どんな情報が入っているか理解し、意味のある分析をしてみてください。分析にかかった時間も教えてください。

image.png
image.png
image.png
image.png
image.png
image.png
image.png
image.png
image.png
(以下レポートが続く! 中身はこちらで)

分析所要時間は以下でした:
合計実行時間: 約1分52秒

  • データ構造確認: 約20秒
  • 基本統計分析: 約12秒
  • 年次トレンド分析: 約7秒
  • 製品カテゴリ分析: 約9秒
  • 国別分析: 約7秒
  • 注文方法分析: 約6秒
  • ブランド分析: 約6秒
  • 返品分析: 約9秒
  • 月次トレンド分析: 約5秒
  • 利益率分析: 約6秒

このまま見てもいいのですが、ファイルにしたいので、Bobにマークダウンファイルにしてもらいます:

依頼
このレポートマークダウンファイルにしてください。

image.png

作成したファイルの中身を以下に貼り付けましたので、以下を参照ください:

5. まとめ

AI Agentからwatsonx.data MCPを使ってwatsonx.dataのデータを情報を簡単に取得したり、分析したりすることができます。

最初に書きましたがClaude Desktopなどからも呼び出し可能です。
参考: Claude Desktop設定方法(英語)

ぜひ実際に確かめてみてください!

参考情報: 無料トライアル

以下は2026年4月17日現在の情報です。今後変更の可能性があります。

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Liteプランでは、リソース単位(RU)500、利用期間30日という制限付きで、無料で利用できるIBM® watsonx.dataインスタンスをプロビジョニングできます。このアカウントを使用して、watsonx.dataの機能を試したり、操作に慣れたりすることができます。Liteプランの機能や制限の詳細については、Liteプラン(英語)をご覧ください。

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