本記事は下記の翻訳となります。
『What is the permaweb?』（by Permanent Data Solutions, Inc）
インターネットの進化における次のステップは、permaweb の採用となるでしょう。
permaweb とは何か？
permaweb（パーマネントウェブ）とは、Arweave Network 上に保存されたすべてのウェブページ、アプリケーション、ファイルのコレクションです。現在のインターネットと同じような感覚で使用できますが、アップロードされたすべてのコンテンツが永続的に保存され、削除することができない点が異なります。
permaweb がどのように生まれ、何を提供するのか、詳しく見ていきましょう。
なぜ permaweb が必要なのか？
インターネットに関する一般的な誤解として、保存されているすべての情報とウェブページが安定しているという考えがあります。つまり、インターネットに新しく追加されたコンテンツは、既存のコンテンツに単に追加されるだけで、そのコンテンツは常に intact な状態で残り続けると考えられています。
しかし、これは事実とはかけ離れています！インターネット上の情報の入れ替わりは非常に激しく、多くの情報が毎日消失したり、行方不明になったりしています。ウェブは決して静的なものではなく、流動的なものと表現する方が適切です。
私たちの経済が情報経済へと変化する中で、これは基盤として問題のある状況です。もちろん、インターネット上のすべてのコンテンツがこの問題に直面しているわけではありません。一部のコンテンツは不要なものかもしれません。しかし、全体として見ると、データストレージの問題は誰の生活やビジネスにも深く関わる重要な課題となっています。
さらに、データがパブリックとプライベートの両方の領域で重要な商品となった今、長期間にわたって信頼性の高いデータ保存を実現する最適な方法について考える必要があります。
ここで Arweave と permaweb の出番です。
permaweb とは？
長期的なデータストレージの問題を解決するため、Arweave は permaweb を考案しました。
permaweb は Arweave Network の上に構築されており、数百年にわたるデータストレージを実現します。いくつかの技術革新（後ほど説明します）により、Arweave はブロックチェーン技術を活用して、あらゆる種類のファイルを 200 年間、おそらくそれ以上の期間保存できる長期データストレージを作り出しました。
この長期ストレージを実現する上で重要な点は、ファイル自体を保存するだけでなく、各ファイルに変更不可能な URL アドレスを付与することでした。各ファイルに URL が付与されることで、私たちが知っているインターネットのように機能する、ドキュメント、写真、動画、トランザクションの永続的なウェブが作成されました。
Arweave は permaweb を次のように定義しています：
permaweb は通常のウェブと同じように見えますが、画像から完全なウェブアプリケーションまで、そのすべてのコンテンツが永続的で、素早く取得でき、分散化されています - それも永遠に。最初のウェブが人々を vast な距離を超えてつないだように、permaweb は人々を長い時間を超えてつなぎます。
より技術的に説明すると、permaweb は Arweave のグローバルな永続的ハードドライブと Gateways の上に構築されたレイヤーです。これは、私たちが知っているウェブ（Hypertext Transfer Protocol：HTTP）が TCP/IP ネットワークの上に構築されているのと同様です。
要するに、permaweb は Arweave Network 上に存在するすべての接続されたサイト、アプリケーション、写真、動画、およびあらゆる種類のファイルの集合体であり、それぞれに固有の URL アドレスが付与されています。
これをより具体的に理解するため、典型的なファイルが permaweb に保存されるプロセスを見てみましょう。
england.ar-io.dev に永続的にアップロードされた画像
ファイルが permaweb に保存されるまでの道のり
Arweave ブロックチェーンはファイルの種類を問わず（ファイルアグノスティック）、doc、jpeg、pdf など、あらゆる種類のファイルをサポートしています。
これらのファイルを permaweb にアップロードすると、URL（より技術的には URI）アドレスが付与されます。
例えば、イギリスのパレードの歴史的な写真を見てみましょう。ArDrive を通じて permaweb にアップロードすると、次のような URL アドレスが付与されます：https://72nmqozptdt3un2ezybukwe4xjosexe2vlj54pktynagkr66aqva.arweave.net/_prIOy-Y57o3RM4DRVicul0iXJqq0949U8NAZUfeBCo
最初に気づくのは、上記の URL が非常に長く、見づらいということです。これが ArNS（Arweave Name Service）が作られた理由の一つです：permaweb に私たちが慣れ親しんだような、短く分かりやすい URL を提供するためです。
ArNS を使用することで、この写真に新しいアドレス - england.ar-io.dev - を作成し、ブラウザで簡単にアクセスしたり、友人と共有したりすることができます。
最後に、ViewBlock エクスプローラーとデータトランザクションを使用して、Arweave にアップロードしたこのファイルに関するすべての統計情報を確認することができます。
ArDrive からデータトランザクションをコピーして ViewBlock に入力すると、以下のような情報が分かります：
- タイムスタンプ：ファイルは 2022 年 9 月 27 日 午後 4 時 46 分 51 秒に追加された
- ファイルの存在を確認するネットワーク上の確認数：89,000
- コンテンツタイプ：jpeg
- サイズ：3.2 MiB
- URL
さらに、これはファイルだけでなく、permaweb 上で完全なウェブサイトをホストしたり、アプリケーションを実行したり、データが永続的であるという特性を活かして、これまでは不可能だったアプリケーションを構築したりすることもできます。
もちろん、アップロードしたファイルは URL の作成に加えてブロックチェーン上に実際のファイルとして存在するため、いつでも同じ形式でダウンロードすることができます。
permaweb は以下のような分野で大きな可能性を秘めています：
- 資金が枯渇しても継続可能な、学術機関による静的サイトや研究のホスティング
- 公共データ
- 法的データ
- 金融取引
- アプリケーションホスティング
また、上記の例では誰でも閲覧できる公開データを扱っていましたが、permaweb に非公開のコンテンツを保存したい場合はどうでしょうか？それは可能なのでしょうか？
permaweb はすべて公開データなのか？非公開データは保存できるのか？
ArDrive のようなアプリケーションを使用すれば、パブリックブロックチェーン上に非公開データを保存することが可能です。
データには URL が付与されますが、鍵を持っている人や共有を許可された人のみがデータにアクセスできます。
内部構造：permaweb を可能にする仕組み
permaweb は、Arweave ブロックチェーンと ar.io Gateways という 2 つのプロトコルによって実現されています：
- Arweave blockweave（ブロックチェーン）：blockweave は、世界中に分散された マイナーノードで、Arweave にアップロードされたすべてのデータを保存し複製します。
- Gateways - Gateways は基本的なストレージレイヤーの上に位置するインフラストラクチャユーティリティで、ユーザーが Arweave に保存された情報にアクセスしクエリを実行することを可能にします。これらは、データの取得、キャッシング、提供、およびトランザクションのクエリ可能なデータベースへのインデックス化を担当する特殊なノードです。
これらのプロトコルはどちらも分散化されており、それぞれのトークンによってインセンティブが提供されています：
- Arweave トークン（AR）はデータの保存にインセンティブを提供
- AR.IO（IO）はユーザーへのデータアクセスとクエリにインセンティブを提供
permaweb では何ができるのか？
permaweb のアプリケーションと使用方法はまだ初期段階にあります。多くの用途とアプリケーションが発展しており、permaweb の機能をユーザーに広く採用してもらうことを目指しています。
エコシステム
一般ユーザーが永続的なデータを活用できるよう、permaweb 上で活発なアプリケーションエコシステムが構築されています：
- ArDrive — ファイルストレージとストレージアプリ
- Permapages — 個人用永続的ウェブページ
- BazAR — アトミックアセットマーケットプレイス
- Pianity — 音楽 NFT
- EverPay — 分散型取引所
- ArConnect — デジタルウォレット
- ArNS — permaweb 用のフレンドリーな URL
Arweave と ar.io に統合するアプリケーションの数は増加しており、いつの日か permaweb は一般家庭でも知られる存在になるでしょう。
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