はじめに
受験の背景
ソリューションアーキテクト-アソシエイトの受験費の補助が会社から出るらしいと聞いて、受験を決意。
アドベントカレンダーのネタがなかったので、このタイミングで受けようと決意。
結果なんとか合格出来たので、実際に行った勉強法の共有と、今後勉強する向けのレベル別勉強法ガイドを作ってみました。
年末年始に勉強してみるかーという人の一助になれば。
注意点
筆者の勉強期間と結果は以下で、ホントにギリギリでの合格だったので、勉強法は全然完璧なものではありません。
そんなやつがこんな記事書くのもおこがましいのですが、、、アドベントカレンダーなんで、、、お許しを、、、
大体どんなことやれば受かるのかなというイメージが付くくらいを目的として利用いただければと思います。
- 勉強期間: 約2週間
- 模擬試験: 65%: 不合格
- 本試験: 67%: 合格
レベル別おすすめ勉強法
レベル診断チャート
-
AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト の試験ガイドのIT全般の知識の箇所をざっと眺めてみる
- 全然わからない → 以下弊社教育担当おすすめ書籍読んでみてからでもいいかと
- わかる or 大体わかる → 2へ
-
AWS上で、0からアプリケーション動作環境を構築したことがある or それに準ずる経験がある(ハンズオン系のチュートリアル等)
- ない → レベル1
- ある → 3へ
-
AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト のサンプル問題を解いてみる
- 正解数が半分未満 → レベル2
- 正解数が半分以上 → レベル3
- 全問正解/楽勝 → アソシエイトじゃなくプロフェッショナルの方がいいかも?
レベル別おすすめ勉強法一覧表
勉強法 | レベル1 | レベル2 | レベル3 |
---|---|---|---|
試験要覧(BluePrint)を確認する | ◎ | ◎ | ◎ |
入門系の書籍 | ◎ | △ | - |
試験対策本 | ◎ | ◯ | △ |
AWS活用資料集を読む | ◎ | ◎ | ◯ |
模擬試験 | ◎ | ◎ | ◎ |
出題傾向を把握する | ◎ | ◎ | ◎ |
WEBの非公式問題を実施 | △ | △ | ◯ |
AWS公式ホワイトペーパーの通読 | △ | ◯ | ◯ |
AWS公式のセミナーに参加 | N/A | N/A | N/A |
◎=おすすめ ◯=やれるとよい △=余力があれば -=不要 N/A=不明
全レベル共通のおすすめ
- 試験要覧をざっと見て範囲を把握すること
- ある程度学習が進んだら模擬試験受けてレベル感を把握すること
- 出題傾向を踏まえて活用資料集等を見ること
レベル1
想定: AWSをほとんど触ったことがない人
- 勉強法を上から順番にやるのがおすすめです
- ハンズオン形式の入門系の書籍・幅広くサービス解説している書籍を2冊、最初に手を動かしながらやると理解が進みます
レベル2
想定: AWS使ってるけどちゃんとは把握してない人/なんとなく把握しているけど正確さや網羅的には把握してない人
- 以下の流れがおすすめです
- 試験要覧(BluePrint)見て知らないサービスを把握する
- 対策問題集をざっと確認し、自分の知らない・苦手なサービスを把握する
- 上記サービスを重点的に活用資料集を読んで行くのがいいかと思います
- 必要に応じて最初に幅広くサービス解説している書籍を読むのもいいかと思います
レベル3
想定: 普段から業務でガッツリAWSを触っている人
- 以下の流れがおすすめです
- 試験要覧(BluePrint)見て知らないサービスを把握する
- 非公式問題集や模擬試験受けて出題傾向把握しつつ、自分の弱い箇所を把握
- ホワイトペーパーや活用資料集を必要な箇所通読していく
勉強法別の内容解説
入門系の書籍を読む
筆者が利用したのは以下の2冊です。
ハンズオン形式の書籍を参考にして実際に構築するのが一番勉強になりますし、やっていて楽しいです。
-
Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築
- ハンズオン形式で非常にわかりやすく、インフラ初心者でもとっつけるような内容になっている
- 発行年が2014年で若干古くなっている点、使っているAWSのサービスが限られている点は注意
-
Amazon Web Services実践入門 (WEB+DB PRESS plus)
- AWSのサービス別に基本的な内容をフォローしているハンズオン形式の書籍
- CLIでの実施方法も載っていたが筆者は飛ばしました
その他、他の受験者の方々が利用していた参考書です。書店等でちら見して、合うものを選ぶのが良いかと思います
- Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド
- Amazon Web Services クラウドデザインパターン設計ガイド 改訂版
- Amazon Web Services クラウドデザインパターン実装ガイド 改訂版
試験対策本
AWS試験対策本としては現状唯一の書籍です。
章末にサンプル問題が付いており、試験のイメージを持ちながら各サービスの重要なポイントを学んでいくことが出来ます。
サンプル問題のレベルは本番・模擬試験に比べて大分簡単ですし、 最新のサービスに関してやや情報が追いついてない箇所があったりします。
AWS活用資料集を読む
BlackBeltシリーズは非常にわかりやすく、質が高いので勉強になります。
また、模擬試験やWEB上の試験を解いた後に、復習がてら何度も戻ってくることになると思います。
筆者の経験とWEBの情報をざっくりまとめると、サービス別の出題頻度は以下なので、重要なものから優先的に学ぶとよさそうです。
サービス別出題頻度
- 必須
- EC2、S3、VPC、S3、Auto Scaling、ELB、Route53、IAM
- ここやらないと落ちちゃいます
- EC2、S3、VPC、S3、Auto Scaling、ELB、Route53、IAM
- ここまでは抑えたい
- CloudFront、EBS、RDS、CloudWatch、SQS、SWF、SNS、DynamoDB、ElastiCashe
- ここをきちんと抑えられれば合格するかと思います
- CloudFront、EBS、RDS、CloudWatch、SQS、SWF、SNS、DynamoDB、ElastiCashe
- やっとくと安心
- CloudFormation, OpsWork, Beanstalk, ElasticMapReduce, Kinesis, Redshift, Glacier, DataPipline, Direct Connect, CloudSearch, Storage Gateway
- 各1~2問程度出る可能性があったり、選択肢に出てくるサービス群です
- CloudFormation, OpsWork, Beanstalk, ElasticMapReduce, Kinesis, Redshift, Glacier, DataPipline, Direct Connect, CloudSearch, Storage Gateway
上2段をしっかりやれば受かると思います。
やっとくと安心系は、出題傾向踏まえて活用資料集に目を通すと効率がよいかなと思います。
BlackBeltリストがある記事
模擬試験
項目 | 内容 |
---|---|
試験時間 | 30分間 |
問題数 | 20問 |
受験料 | ¥2,160 |
- 試験問題はコピーできるのですべてメモして復習しましょう
- 有料ですが、試験のレベル感がつかめる為、ある程度勉強が進んだら受けるのをおすすめします
- 複数回受験しても同じ問題が出たりするようなので一度で良いかと思います
出題傾向の把握
模擬試験や本試験を受けて、おおよそ出題されそう・重要であろうテーマのようなものがわかってきます。他の諸先輩方のまとめなども参考にしつつ、内容を確認し、分からない部分はBlackBeltやドキュメントを読むと試験対策として有用かと思います。
以下、筆者の肌感でのメモと、参考になりそうな先輩方の記事を紹介します。
-
EC2/EBS
- EBSのボリュームタイプ別の使い分け
- EBSのデータ暗号化方法
- スポットインスタンス・リザーブドインスタンスのユースケースとコスト
-
S3
- S3のアクセス制限の使い分け(バケットポリシー/ACL/IAM)
- S3の結果整合性
- S3のストレージクラスとGlacierの使い分け
-
VPC/ネットワーク
- VPCとIGW/CGW/VGW周りとルーティング設定
- インスタンスにアクセスできない
- インスタンスからインターネットにアクセスできない(NAT構築した場合など)
- セキュリティグループとネットワークACLの違い
- ハイブリッドITアーキテクチャ (例: Direct Connect、Storage Gateway、VPC、ディレクトリサービス)のケーススタディ
-
AutoScaling
- 基本挙動と起動設定・グループ・ポリシーの中身
-
Route53/CloudFront
- Route53のレコードタイプ(特にAlias)
- CloudFrontのユースケースと特徴
-
デプロイ
- AWS Elastic Beanstalk、AWS CloudFormation、AWS OpsWorksの違いとユースケース
-
AWS全般/セキュリティ/監視
- AWSの責任共有モデル
- 侵入テストの手順
- AWS提供サービス全般の概要と簡単なユースケース
- AWSの各ストレージサービスの特徴とユースケース
- CloudWatchのカスタムメトリックスが必要な項目
書いてくとキリがないのと、怒られそうなので、このくらいにします。
以下の記事の方の中の出題傾向や、ハンズオンでやっておくとよいこと等記載されており大変有用でした。
WEBの非公式問題を実施
- 会員登録をすると無料で29問ほどは問題を解くことが出来る
- 有料会員になると最大600問以上の問題を解くことが出来るので、黒本形式で勉強を勧めたい方にはおすすめです
AWS公式ホワイトペーパーを読む
-
AWS クラウドコンピューティングホワイトペーパー
- アマゾンウェブサービスの概要
- セキュリティプロセスの概要
- AWSリスクおよびコンプライアンス
- AWSクラウドのストレージオプション
- AWSクラウド向けのアーキテクチャ: ベストプラクティス
一部日本語のものもありますが、英語のドキュメントが多いです。
公式の試験要覧でのおすすめの試験対策として上がっており、網羅的にサービスの解説等載っているので、やるほうがベターではあります。
筆者は全部を読み通す余力がなく、部分的につまみ食いしました。
AWS公式のセミナーに参加
AWS公式で提供しているセミナーがあり、有料でそれなりに良いお値段がしますが、会社から補助等が出るなら参加するとよさげです。
筆者の体験記
筆者の実際の勉強の流れ
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入門系の書籍
-
試験対策本
- 一通り通読&章末ごとの問題にトライ
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AWS活用資料集
- 模擬試験前に、主要サービス(EC2/S3/RDS/VPC/IAM)は通読
- 模擬試験後に、未読で出題された内容を通読
- 他の問題を解くごとに何度か読み返す
-
模擬試験
- 受験5日前くらいに受験
-
WEB問題集で無料分を解く
-
AWS公式ホワイトペーパーを読める範囲で通読
全体の所感
模擬試験よりも、本試験の方が一段難易度が高い印象なので、模擬試験でレベル感を把握しておくことが非常に有用だったなと思います。また、主要なサービス関連の問題の出題比率が多く、特に出題されやすい箇所は重点的に学習しておくと点数につながりやすそうですし、実際に現場でも有用な知識なのだと思います。
ソリューションアーキテクト試験自体は、AWS力が劇的に上がる類のものではありませんが、AWSのサービスを網羅的に把握できるので、AWSを使うことへのモチベーションが向上しました。
参考
多くの先達の皆さんの学習法を参考にさせていただきました。
またクラスメソッドさんのブログは各サービスごとの解説等、とても丁寧でお世話になりました。
- 参考にした記事
- AWSソリューションアーキテクトになってきた - sometimes I laugh
- 「AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」に合格した勉強法7選 - kakakakakku blog
- AWS 認定ソリューションアーキテクト プロフェッショナルに合格したので対策と勉強方を公開 - YOMON8.NET
- AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトレベル 抑えておくべきポイント - Qiita
- AWSソリューションアーキテクト プロフェッショナルに合格した勉強内容と受験の様子 - Qiita
- AWS ソリューションアーキテクトアソシエイト 受けてきました&勉強法(2016/10版)
- AWSソリューションアーキテクト-アソシエイトに合格したので、合格するために必要と思われる感想をスライドモードで公開
- クラスメソッドさん