<序文>
一年前(2022年5月)に、Mac M1で仮想環境を構築しようとして、非常に苦労したと言う下記記事を書きました。
Mac M1で仮想環境を立ち上げるのに、半日潰れた話。
https://qiita.com/naiveprince0507/items/c32fea219e5dc0e0a353
上記記事では、有料版のParallel Desktop以外はすべての環境を試しましたが、結果的にUTM以外では全くダメだったと言う結論に至っております。ただ、この記事の後、UTMを使い続ける内に、色々な不具合を発見しました。
遅いとよく言われる不具合は勿論、ホストマシンとゲストOS間でのテキストのコピペがどうしても出来ない等、数々の不具合が発生して、結局、2週間も経たずに、使用を諦めました。
<Mac M1の仮想化環境に関する技術者の間での評判>
「Mac M1では、仮想環境構築は無理!」と言うのは、エンジニアの間では、コソコソと囁かれております。
ネットとメール、あるいはMS Office位しか利用しない一般ユーザーならまだしも、仮想環境を構築できないと言うのは、エンジニアには致命的です。
私自身も、「VMインスタンス環境構築が無理なら、Docker環境はどうか?」と考え、Docker DesktopやRancher Desktopでの構築を試みたのですが、結論から言うとダメです。
色々なエラーが発生して、Docker DesktopもRancher Desktopも、Mac M1環境では使えません。
そんな訳で、仮想インスタンス環境やDocker環境を構築する際は、AWSやGCP等のクラウドサービス上で構築&運用をしておりました。(ただ、これはこれで面倒臭いし、コストもかかります。)
<OrbStackと言う、Virtualization Framework>
つい先日(2023年3月24日)、OrbStackと言うフレームワークのBeta版が公開されました。Beta版なので、無料で使えます。 こちらの記事に、経緯や概要が書いております。
https://applech2.com/archives/20230324-orbstack-run-docker-and-linux-on-your-mac.html
<OrbStackの検証>
結論から言うと、動きます! (素晴らしい!)
下記の公式サイトからDL可能。
Apple Silcon用とIntel用でフレームワークがあるので、前者を選択。
→ https://orbstack.dev/
下記が証拠書類です。因みに、OpenJDK17を試しにインストールしてみましたが、通常のLinuxへのインストールと同様にインストール可能です。
きちんと出来ております。感動!
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$ uname
Linux
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$ ls
Applications Users boot home mnt proc sbin tmp
Library Volumes dev lib opt root srv usr
System bin etc media private run sys var
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$ java -version
openjdk version "17.0.6" 2023-01-17
OpenJDK Runtime Environment (build 17.0.6+10-Ubuntu-0ubuntu122.10)
OpenJDK 64-Bit Server VM (build 17.0.6+10-Ubuntu-0ubuntu122.10, mixed mode, sharing)
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$ uname
Linux
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$
user_X@ubuntutest:/Users/user_X/OrbStack/ubuntu_test$
<最後に>
ちょっと使ってみた感じだと、完璧に見えます。
但し、Beta版ですから、いずれ有料化することが予想されます。