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2025 年の BigQuery と目指す新世界

Last updated at Posted at 2025-12-06

この記事は、AI レビューすらせず、全て人力で書かれています。

BigQuery アドベントカレンダーの記事です。空き枠があるので、みんな書いてください。

はじめに

最近の BigQuery に関する利用者記事が減っているように感じます。
Google Trends を見ても、日本における BigQuery に関する興味は薄れてきているようです。

image.png
ref. https://trends.google.com/trends/explore?date=2020-12-01%202025-11-30&geo=JP&q=BigQuery&hl=ja

BigQuery 利用者の多くが固定化され、彼らの興味関心は「BigQuery というおもしろ技術で何ができるか」から「データを使って何を達成するか」に変わりつつあると私は感じています。
時間の流れに伴い、BigQuery 情報発信者の多くが評価され、忙しくなった結果、発信者人口が減っているというのもあるかもしれません。

BigQuery は 2025 年現在でも優れた技術であり、選んで著しく失敗したということもないはずです。新規の利用開始を笑われることもありません。ぜひ、胸を張って BigQuery を選定した理由を発信してください。

2025 年の BigQuery

数年前に BigQuery を採用した企業は、データ集めを一通り終えて、次の世界を目指しているようです。
BigQuery はすでに一般的に求められる機能を網羅しているなか、データ活用先を増やすべく追加の機能をたくさんリリースしています。最たるものは、Gemini を含む Vertex AI を意識せずに活用できる AI 関数群でしょう。

AI 関数

従来の ML 関数を置き換えつつ、より簡単に(Not 単純に)利用できる機能が登場しました。

AI.GENERATEAI.EMBEDAI.SIMILARITYAI.SCOREAI.CLASSIFY AI.IF などが挙げられます。

BigQuery からデータを外に出すことなく、大規模データに対して LLM や Embedding といった技術を活用できます。準備らしい準備は権限の設定だけです。
BigQuery や Cloud Storage にデータがあれば、構造化データ、非構造化データを含め、すぐに AI を交えたデータ活用が始められます。

このほかにも、AI を身近に感じられる機能がたくさんあります。

Data Agents

Data × AI 機能として、Agentic な機能は外せません。
BigQuery 周りでは以下のようなエージェントを活用できます。

  • データ エンジニアリング エージェント
    • BigQuery パイプラインを生成
  • データ サイエンス エージェント
    • ノートブックでデータ分析
  • Conversational Analytics API
    • データを選ぶだけ簡単対話エージェント作成
  • データ インサイト
    • テーブルや列の説明、データ理解を促す質問と応答を追加する
  • Agent Development Kit(ADK)
    • ハイコードでエージェントを作成

このような利用者の意識で使う機能以外にも、勝手にやってくれるものがあります。

BigQuery の改善

advanced runtime で BigQuery のパフォーマンスが勝手に改善されるようになりました。組織内の全てのクエリをチューニングするのは非現実的です。勝手にやってくれるのは嬉しいですね(パフォーマンスの再現性がなく、実験が難しい問題はまあ、うん)。

Query text heatmap も嬉しい機能です。今までは BigQuery と心を通わせた人しかクエリチューニングができなかったところが、どこで slot-time を消費しているか一目瞭然になりました。

その他の改善

JSON、ARRAY 関数は大幅に強化されています。変なデータを取り扱うときに大変都合がよく嬉しいですね。
BigQuery Data Transfer Service のデータソースも充実してきました。各種データを取り扱う場合に対応していれば、外部 ETL ツールが不要になるので、利用機会が多そうな人は見てもらえれば。

data preparation はデータの前処理に苦労している人はぜひ使ってみてほしい機能ですね。

他にもたくさんの機能がリリースされています。詳しくは BigQuery release notes を読んでもらえれば。
https://docs.cloud.google.com/bigquery/docs/release-notes

2026 年のデータ活用

BigQuery は必要不可欠なツールであり、もはや水道や電気のようなものです。すでに比較評価するものではなく、強く根を張られている組織も多いのではないでしょうか。

そのくらいデータプラットフォームが透明化している中で、多くの組織はデータをどう使うか、の意識を強くしています。
BigQuery はデータの使い方を示してくれるものではありませんが、使い方が決まったらなんらかの形で支援があるツールです。ぜひ、その溢れる機能群から探してみてください。

おそらく、2026 年はデータ活用の主体が「人」ではなく「システム」になるでしょう。その時にも BigQuery が力を貸してくれると信じています。もはや我々は BigQuery を信じるしかないのです。
2024 年の Data Governance、2025 年の AI のように、時代変化に対応できる機能をたくさん提供してくれた BigQuery を信じましょう。データの引力に引かれ、もはや脱出できる状態にない組織もあることでしょうし。

このような変化の激しい環境において、BigQuery を理解し、BigQuery の助けを十分に借りられる人材は引き続き貴重です。これを読んでいる皆様が情報収集を続けてもらえると信じています。
付け加えるならば、この皆様が情報発信をしてくれることも楽しみにしております。

新世界の作り方

「新世界」とタイトルに書いておきながら、言及を忘れていました。

「システム」が主体になったデータ活用環境を作りましょう。
「人にしかできない」は禁句です。仕事のほとんどがデータ世界で行われている私たちができて、Gemini 3.0 Pro Preview にできない仕事がどれだけあるでしょうか。そもそもやらせてみましたか?1 回の呼び出しで終わっていませんか?1 万回呼び出しても実現できなかったですか?与えるコンテキストは十分に調整しましたか?

「人にしかできない」ではなく、「あなたが他の人にやらせることができない」のでしょう(やや強火)。やらせてみて、コンテキストを十分に与えて、1 万回やらせて、コスパ / タイパが人間の完全下位互換であることを示して初めて「(今は)人にしかできない」のでしょう。

社内にいる人間の脳内にある暗黙知を全部吐き出させ、LLM に手の届くプラットフォーム内にまとめきり、データ活用をしてもらいましょう。24 時間働いてくれます。最初は EDA のような単純なレポートから始め、徐々に複雑なインサイトの提供をしてもらいましょう。
リアルタイム性が必要なら、事前に全部終わらせておくか、専用の最速計算の環境を LLM に提供しましょう。

このような仕組みを BigQuery のリソースなら十分に達成できるはずです。AI 自体や AI 周辺機能の更新は必要かもしれませんが、計算機資源としては申し分ないでしょう。

「システムが主体になったデータ環境」をつくるリソースと覚悟を確保しましょう。私たち人間は脇役です。

今踏んでいるのはアクセルですか?ブレーキですか?

おわりに

老人みたいなことを書いてしまいました。
BigQuery は変化を助けてくれる Data × AI プラットフォームです。引き続き BigQuery の助けを借りつつ、やりたいことを達成していきましょう。その過程で BigQuery コミュニティに多少の還元ができると嬉しいですね。

ありがとうございました。

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