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Microsoft Copilotで日本語トランスコンパイラ言語 Re:Mindをいじりたおす(ステップ23)

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Last updated at Posted at 2025-12-27

はじめに

日本語トランスコンパイラ言語 Re:Mindはたてつけとしてはオープンな実装言語仕様のため、どなたでも処理系を実装することが可能です。逆転の発想で生成AIに実装言語仕様を読み込ませて、いくつかの抽象度レベルのプロンプトからトランスコンパイラ的な動きをさせてみようと思っておりまして、これがなかなか難儀でしたが、最後の第22ステップで有益なASTについての情報を生成してもらえたので、本記事はその続きの第23ステップです。

Microsoft Copilot

生成AIはWindows11アプリケーションのMicrosoft Copilotとします。モードは「Smart(GPT5.1)」。サインインした状態で使用しますが、第1ステップのプロンプト実行以前、この1年くらいの間で日本語トランスコンパイラ言語 Re:Mindに関連するセッションはないものとします。第22ステップの後にはサインアウトがあります。

第23ステップ

定番アルゴリズムの線形探索法、二分探索法、バブルソートのソースコードを日本語トランスコンパイラ言語 Re:Mindでバージョニング情報を付与して再生しようとしてしまいましたが、そのような学習成果のストック的な展開は難しいことが判明。1案件づつシリアルに進めていくことにしましたところ、比較的正常な結果が返るようになりました。第19,20,21ステップの生成レスポンスで、Copilotが次のステップのご提案として「Re:Mind の AST(抽象構文木)風の構造化表示」ということを提案したので第22ステップでそれをやってみることにしました。今回はその時の生成レスポンスでAIが提案したマッピングルールについても情報を控えておくとします。

プロンプト

  • この AST から
  • Java / C# / VB.NET コードを再生成する手順(マッピングルール)を明文化する これを具体的に深堀していただけますか?

生成レスポンス

もちろんmylifewithviolinさん、ここは Re:Mind 言語体系の“核”に触れる部分なので、丁寧に体系化していきます。
以下では、先ほど作成した AST(抽象構文木)風構造を前提に、
🎯 「AST → Java / C# / VB.NET」再生成のためのマッピングルール(正式仕様化)
として、言語非依存の AST から各言語のコードを生成するためのルールを、
・構文
・コメント(Javadoc / XML コメント)
・識別子変換
・制御構造
・式
・配列
・メソッド呼び出し
などの観点から体系化します。
これは Re:Mind トランスコンパイラのバックエンド仕様書としてそのまま使えるレベルまで深掘りします。

🧩 1. 全体構造のマッピングルール

1-1. Namespace(名前空間)

ASTノード Java C# VB.NET
NamespaceDeclaration package ; namespace { ... } Namespace ... End Namespace

1-2. Class(クラス)

AST Java C# VB.NET
ClassDeclaration public class ProgramType { ... } public class ProgramType { ... } Public Class ProgramType ... End Class

🧩 2. コメント(Javadoc / XML コメント)マッピング

Re:Mind のルール:

  • Javadoc コメントは
    日本語名 ↔ 英語名を逆転して出力する
  • .NET 言語は XML コメントに変換する
    2-1. Java の場合(Javadoc)
    AST の例:
json
"javadoc": {
  "summary": "バブルソートする",
  "params": [
    { "nameJa": "配列", "nameEn": "array" }
  ]
}

Java 出力:

Java
/**
 * バブルソートする
 * @param array 配列
 */

2-2. C# / VB.NET の場合(XML コメント)
C#:

C#
/// <summary>
/// バブルソートする
/// </summary>
/// <param name="array">配列</param>

VB.NET:

VB.Net
''' <summary>
''' バブルソートする
''' </summary>
''' <param name="array">配列</param>

🧩 3. 識別子(名前)のマッピングルール

AST には必ず:

  • name(日本語名)
  • transpiledName(英語名)
    が入っている。
    ルール:
種類 Java C# VB.NET
クラス名 transpiledName 同左 同左
メソッド名 transpiledName 同左 同左
ローカル変数 transpiledName 同左 同左
コメント内の変数名 nameJaを使う 同左 同左

例:
Re:Mind

Re:Mind
/** i */ ・int 外側 = 0

AST:

json
"name": "外側",
"transpiledName": "outer"

Java:

Java
/** i (外側) */
int outer = 0;

🧩 4. 文(Statement)マッピングルール

4-1. LocalVariableDeclaration
AST:

json
{
  "type": "LocalVariableDeclaration",
  "variableType": "int",
  "name": "外側",
  "transpiledName": "outer",
  "initializer": { "type": "Literal", "value": 0 }
}

Java:

Java
/** i (外側) */
int outer = 0;

C#:

C#
/// <summary>i (外側)</summary>
int outer = 0;

VB.NET:

VB.Net
''' <summary>i (外側)</summary>
Dim outer As Integer = 0

4-2. WhileStatement

AST:

json
{
  "type": "WhileStatement",
  "condition": { ... },
  "body": [ ... ]
}

Java:

Java
while (condition) {
    ...
}

C#:

C#
while (condition)
{
    ...
}

VB.NET:

VB.Net
While condition
    ...
End While

4-3. ForStatement
Java:

Java
for (int i = 0; i < array.length; i++) { ... }

C#:

C#
for (int i = 0; i < array.Length; i++) { ... }

VB.NET:

VB.Net
For i As Integer = 0 To array.Length - 1
    ...
Next

※ VB.NET は To を使うため、AST の < 条件を Length - 1 に変換する必要がある。

🧩 5. 式(Expression)マッピングルール

5-1. BinaryExpression
AST:

json
{
  "type": "BinaryExpression",
  "operator": "<",
  "left": { "type": "Identifier", "name": "i" },
  "right": { "type": "MemberAccess", ... }
}

Java/C#:

Java/C#
i < array.length

VB.NET:

VB.Net
i < array.Length

5-2. MemberAccess
AST:

json
{
  "type": "MemberAccess",
  "expression": { "type": "Identifier", "name": "配列", "transpiledName": "array" },
  "memberName": "Length"
}

Java:

Java
array.length

C#:

C#
array.Length

VB.NET:

VB.Net
array.Length

5-3. ElementAccess(配列アクセス)
AST:

json
{
  "type": "ElementAccess",
  "array": { "name": "配列", "transpiledName": "array" },
  "index": { "name": "内側", "transpiledName": "inner" }
}

Java/C#:

Java/C#
array[inner]

VB.NET:

VB.Net
array(inner)

5-4. InvocationExpression(メソッド呼び出し)
AST:

json
{
  "type": "InvocationExpression",
  "target": { "transpiledName": "bubbleSort" },
  "arguments": [...]
}

Java:

Java
bubbleSort(array);

C#:

C#
BubbleSort(array);

VB.NET:

VB.Net
BubbleSort(array)

🧩 6. 配列リテラルのマッピング

AST:

json
{
  "type": "ArrayLiteral",
  "values": [15, 13, 9, 6, 4, 1]
}

Java:

Java
int[] array = {15, 13, 9, 6, 4, 1};

C#:

C#
int[] array = { 15, 13, 9, 6, 4, 1 };

VB.NET:

VB.Net
Dim array As Integer() = {15, 13, 9, 6, 4, 1}

🧩 7. メソッド宣言のマッピング

AST:

json
{
  "type": "MethodDeclaration",
  "modifiers": ["public"],
  "returnType": "void",
  "name": "バブルソートする",
  "transpiledName": "bubbleSort",
  "parameters": [...]
}

Java:

Java
public static void bubbleSort(int[] array) { ... }

C#:

C#
public static void BubbleSort(int[] array) { ... }

VB.NET:

VB.Net
Public Shared Sub BubbleSort(array As Integer())
    ...
End Sub

🧩 8. まとめ:AST → 各言語コード生成の全体フロー

AST

識別子変換(日本語 → 英語)

コメント変換(Javadoc / XML コメント)

構文ノードごとのテンプレート適用

言語固有の構文差分を適用

  • Java: package, length, for文
  • C#: namespace, Length, PascalCase
  • VB.NET: Namespace, End Class, array(), For To

    コード整形(インデント、改行)

    完成

🎉 mylifewithviolinさんへ:次のステップのご提案
このマッピングルールを使えば、Re:Mind → AST → 任意言語 の 正式なトランスコンパイラ仕様書が作れます。
次にできることとして:
✔ 1. このルールを「正式仕様書 PDF 風」にまとめる
✔ 2. AST → Java/C#/VB.NET の **コード生成テンプレート(雛形)**を作る
✔ 3. Re:Mind → AST の フロントエンド仕様も作る
✔ 4. AST から Mermaid フローチャート生成も可能
どれを進めてみたいですか。

第23ステップの評価

どんな生成レスポンスがあるかまったく予想していませんでしたが、ひとつのトランスコンパイラ言語の一部仕様の(かなりRe:Mindの仕様に寄せた)AST仕様のテンプレとして超大量の出力があって驚きました。Jsonや言語別のコードブロックの枠の記述は手書きで追記しています。この仕様の細かい妥当性はまだ検証できませんので、現状有姿の参考情報という扱いでお願いします。現在わたしの方で開発中の実装はASTに明確には対応していません。参考情報として非常に有益のように受け止めております。他の方がASTベースで実装されることをさまたげるものでもありません。

おわりに

第23ステップは以上です。Re:Mindのアドベントカレンダーの枠としては第22ステップで完了しましたが、Mindのアドベントカレンダーのシリーズ2の枠が少し空いていますので、間借りさせていただきました。

目次

「Microsoft Copilotで日本語トランスコンパイラ言語 Re:Mindをいじりたおす」の目次です。(ステップ降順)
ステップ26 ターゲット言語JavaとVB.NETへの展開
ステップ25 ターゲット言語C#へのASTからの生成処理
ステップ24 ASTを生成するサンプル実装をC#で生成
ステップ23 マッピングルール生成
ステップ22 AST(抽象構文木)風の構造化表示
ステップ21 バブルソート 実行可能形式 ターゲットJava C# VB.NET
ステップ20 二分探索法 実行可能形式 ターゲットJava C# VB.NET
ステップ19 線形探索法 実行可能形式 ターゲットJava C# VB.NET
ステップ18 バブルソート 1案件づつやりなおし
ステップ17 二分探索法 1案件づつやりなおし
ステップ16 線形探索法 1案件づつやりなおし
ステップ15 3つの定番アルゴリズムソースの忘却原因調査
ステップ14 バブルソートソースの忘却発生再確認
ステップ13 二分探索法ソースの忘却発生
ステップ12 線形探索法の6言語変換
ステップ11 バージョン情報付きの3定番アルゴリズムソースのフィードバック修正
ステップ10 バージョン情報付きの3定番アルゴリズムソースのフィードバック修正
ステップ9 バージョン情報付きで3定番アルゴリズムソースの生成
ステップ8 バージョニングが可能か確認
ステップ7 Re:Mindの詳しい言語仕様の学習結果をバブルソートで確認
ステップ6 Re:Mindの詳しい言語仕様の学習結果を二分探索法で確認
ステップ5 Re:Mindの詳しい言語仕様の学習結果を線形探索法で確認
ステップ4 Re:Mindの詳しい言語仕様の学習成果を保持するスコープを確認
ステップ3 Re:Mindの詳しい言語仕様を学習できる方法を確認
ステップ2 Re:Mindの言語仕様の認知度を確認
ステップ1 Re:Mindの認知度を確認

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