APIは、例えばChatGPT APIなら ChatGPTをプログラムに組み込んでその機能を使う ために必要なものです。質問文をAPI経由でサーバに送信することで、ChatGPTの返答が取得できます。
Pythonでは簡単にChatGPTを利用できますので、今回はそのやり方を紹介します。これをマスターすれば、ご自身のPythonアプリ等にChatGPTの機能を組み込むことが可能です!
APIは有料です。使えば使うほど費用は上がっていきます。しかし、少し使うくらいなら数円程度ですので、試しに使う程度ならお金の心配はそれほど気にしなくても大丈夫です
OpenAIのAPIキーを取得する
ChatGPTのAPIを使用するためには、APIキーというものが必要です。
OpenAIのアカウントを作成する
OpenAIのアカウントを持っていない人は作成しましょう。OpenAIの公式サイトにアクセスし、SignUpを押します。メールアドレス、パスワードを入力するとメールが届くのでそれをクリック。名前と誕生日、電話番号を入力して、届いたSMSの番号を入力したらアカウントが作成できます。
OpenAIのAPIキーを取得する
OpenAIの公式サイトから、右上のログイン>APIプラットフォーム
を押し、APIプラットフォームにログインします。
右上のDashboard>左のAPI keysを押し、+ Create new secret key
を押しましょう。進めると英数字の列が出てきます。これがAPIキーです。一度しか表示されませんので、確実にコピーしてどこかにメモしておきましょう。
APIキーは認証情報ですので、他人に教えてはいけません。APIキーが漏れて悪用されると、他人がAPIを使った分の請求があなたのアカウントに来ますので要注意。
Pythonでプログラムを書く
Pythonはすでに持っているという前提で話を進めます。もし持っていない人は各自でPythonのインストール方法を調べてください。
仮想環境の作成(任意)
仮想環境の作成がオススメです。ターミナルを開いて、プログラムを作成するフォルダに移動します(cd ファイルパス
)。その後、
Python直接インストールの人は
python -m venv .venv
Anacondaの人は
conda create --name conda_name python=3.10
で仮想環境を作成できます。(.venvやconda_nameが仮想環境名。python=3.10でpythonを同時にインストール)
作成できたら、Pythonの人は
.\.venv\Scripts\activate.ps1 # Windowsの場合
. .venv/bin/activate # MacOSの場合
Anacondaの人は
conda activate conda_name
で仮想環境に入ります。(.venv)または(conda_name)というのが行の先頭についたらOKです。
ターミナルを閉じたら仮想環境から出てしまいますので、もう一度activateして仮想環境に入りなおしてください。
パッケージのインストール
ChatGPTの機能を使うためのパッケージ(拡張機能のようなもの)をインストールします。
pip install openai
を実行してください。
プログラムを書く
from openai import OpenAI
client = OpenAI()
# APIキーをセット(非推奨。後述する.envを使う方法の方が良いです)
client.api_key = "YOUR_API_KEY"
prompt = "こんにちは!"
# ChatGPTにテキスト生成をリクエスト
response = client.responses.create(
model="gpt-5",
input=prompt
)
# 生成されたテキストを表示
print(response.output_text)
YOUR_API_KEY
には先ほど取得したAPIキーを書きます。
また、promptに送信する質問を記入します。
あとはこれを実行するだけでChatGPTを使うことができます!
python chatgpt.py
で実行します(chatgpt.pyはファイル名なので、ご自身のファイル名に合わせてください。)
応用編
APIキーをファイル外に書く
APIキーは他人に知られてはいけない、と言いました。しかし、上述のようにAPIキーをソースコードに直書きしてしまうと、そのソースコードをネット上に公開した場合、APIキーも全世界に公開することになります。
そこでAPIキーをpythonファイルとは別のファイルに書いておき、そこからAPIキーを取得するのが一般的です。
python-dotenvをインストール
python-dotenvというパッケージをインストールします。
pip install python-dotenv # 仮想環境に入った状態で実行すること
.envファイル
.envファイルを作成し、
OPENAI_API_KEY = "YOUR_API_KEY"
を記載します(つまり一行だけ書いたファイルになります)。YOUR_API_KEY
は自分のAPIキーを入力しましょう。
Pythonプログラム
次のように修正します
from openai import OpenAI
import os
from dotenv import load_dotenv
load_dotenv()
client = OpenAI(
api_key=os.getenv("OPENAI_PROJECT_API_KEY"),
)
prompt = "こんにちは!"
# ChatGPTにテキスト生成をリクエスト
response = client.responses.create(
model="gpt-5",
input=prompt
)
# 生成されたテキストを表示
print(response.output_text)
あとは同じように
python chatgpt.py
などで実行すれば同じような結果が得られます。
この方法であれば、例えばGitHubにプログラムをアップロードする際、.envはコミットされないようにしておけば、APIキーの情報だけはアップロードされないという状態を作り出すことができます。
.gitignoreというファイルを作成し、.envと記載すれば、.envファイルはコミットされません