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エンジニアの「非技術的成長」を支援するメンターの学び

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Last updated at Posted at 2025-12-22

こんにちは。Schoo Advent Calendar 2025の23日目の記事を担当する、@midy_kです。

私は2025年4月~9月の半年間、新卒エンジニアのななメンターとして成長を支援してきました。

Schooのメンター制度について
まず、Schooのメンター制度について簡単にごご紹介します。Schooでは、新卒入社の社員1人に対して、OJTを中心に支援する直メンターと、社会人としての土台となるスキル習得や、企業理念・組織文化の理解と浸透を支援するななメンターの2人が付き、新卒が「一人前のスクーメンバー」になるための立ち上がりを支援します。

本記事では、私が新卒エンジニア(以降、メンティ)の成長を支援するために実際に行ったこと、そして活動を通じて得た学びと、今後の育成支援に活かしたい気づきをシェアします。


1. オーダーメイドのロードマップ設計

直メンター(OJT担当)の活動は、業務の習得と自走がゴールとなり、やるべきことは比較的明確です。

しかし、私の担うななメンター業務は、「社会人としての土台となるスキル習得」や「企業理念・組織文化の理解と浸透」といった、明らかなゴールが見えにくい部分の支援を役割としています。またメンティの特性や目指す姿に合わせて、アプローチ方法や伸ばすべきポイントは異なるため、汎用的なプログラムやロードマップは存在しません。

加えて、誰かのメンターになるというのは、私自身にとって初めての経験でした。

そんな中、これらの抽象度が高いお題に対し、メンティに最適化したロードマップをゼロから設計・作成することになりました。

当時、メンティはチームで成果を出すために必要なコミュニケーションや振る舞いの面で、伸びしろが見られていました。また具体の行動について、都度指摘すればその場では修正されるものの、「なぜその行動が良くないのか、どうすれば改善できるのか」を根本的に理解できていないため、再現性が伴っていないように思うことがありました。

そこで入社半年後に目指す姿から逆算し、以下の3つのステップで構成されるプログラムを設計しました。

  • ステップ①:メンティの「なりたい姿」を細かく言語化し、現状とのギャップを可視化。目線を合わせる
  • ステップ②:先輩社員にインタビューし、「なりたい姿」実現に向けた、具体的な行動・思考法を明確にする
  • ステップ③:インタビューを基に、PDCAシートを作成し、内省を習慣化。成長し続けるための土台を作る

2. 育成期間で行なった、3つのステップについて

ここからは、メンティを迎え入れてからの約半年間、上記のロードマップをどのように進めたかをご説明します。

2-1. 「なりたい姿」の言語化と、先輩へのインタビュー

はじめに、メンティの伸びしろの正確な把握と、それを伸ばすための内発的な動機づけをするのが良いと考えました。そこで、三者(直メンター・ななメンター・メンティ)で目線を合わせるため、「なりたい姿」を技術面と非技術面から深く掘り下げて検討しました。

その上で、その姿を実現するために「どうあるべきか」を組織の基準と照らし合わせて可視化し、認識を合わせました。(ステップ①)

さらに「どうすればその姿になれるか」を考えるため、社内で活躍する先輩方に直接お話を聞く機会を、メンティ自身に設けてもらいました。

これはメンターとの対話からだけでなく、多くの人の意見を聞き、その中から学びを得てほしいという思いと、「エンジニアという枠を超え、さまざまな部署のメンバーと協働していきたい」と考えるメンティに、今後接点となりうる先輩方を紹介する意図もありました。

そして、目指すべき姿と、現在の自分とのギャップを埋めるための具体的な行動や考えを、学びとして持ち帰ってもらいました。(ステップ②)

2-2. 「内省の習慣化」とPDCAサイクルで自律的な成長を促す

続いて、先輩方からのお話で得た学びをもとに「PDCAシート」を作成。なりたい姿に近づくために今、自分がすべき行動を10個記載してもらいました。そしてこのシートを毎日確認してもらい、すべき行動ができたら⚪︎、できなかったら×とその理由を書いてもらうことで、内省を習慣化するよう促しました。

特に「できなかったこと」については、週に一度、その理由と改善点をななメンター・直メンターにシェアしてもらうようにしました。逆に、習慣的にできるようになった行動については、より高い目標に入れ替えることで、自己成長のサイクルを体感してもらうような取り組みも行いました。(ステップ③)

これらの活動の結果、メンティの部署の先輩からポジティブな変化のフィードバックをいただいたり、メンティ本人からは仕事の進め方や向き合い方だけでなく、私生活にも影響するような大きな視点の転換があったとコメントをもらえたりと、メンティ自身と周囲의 メンバー両方から、成果と成長を実感する声をいただくことができました。

3. 今後のメンター活動に活かしたい3つの大切な視点

このメンター活動を通じて、私は今後の育成支援において重要だと感じる、3つの視点を得ることができました。

3-1. 柔軟に動く

当初、この半年間のロードマップはかなり細かく作りましたが、いざ活動が始まってみると、実際の業務との兼ね合いもあり、「思うように進まない」と感じることもたくさんありました。ですがここで無理して軌道に載せようとするのではなく、本人の忙しさや考えをもっとヒアリングした上で進めることが重要だと感じました。

また、本人の工数をもっと減らせるようなプログラムを組む必要性も感じたため、今後も一人ひとりの課題や状況に合わせつつ、試行錯誤していければと思います。

3-2. 「答え」ではなく「選択肢」を提示する

企業理念・組織文化の解釈はさまざまであり、メンターの意見が正解とは限りません。また私自身、社会人経験が豊富なわけではなく、どの組織においても通用する"社会人の常識"を持ち合わせているという自信もありません。

このような背景から、今伝えなければ本人が困るといったものでない限り、自分の意見が正しいという前提で話さないようにしていました。また、そのように捉えられないように気をつけていました。その代わりメンティには、さまざまな人と話し、その中で自分が大事にしたいことを掴むよう促していました。

3-3. 育成は「強みも活かす」

育成では、つい弱点の克服に目が行きがちです。実際、私も最初はそうでした。ですがメンター活動期間中に、メンターとしての経験が豊富な方から「強みを活かすことの重要性」について教えていただくことがありました。そこからは会社の方針や環境とあまりにも乖離している点以外は、メンティの個性を尊重することを意識するようになりました。

例えば、メンティが「何に対しても真っすぐで、瞬発力がある」という強みを持っていたとします。いわゆるラテラルシンキングやクリティカルシンキングは大事ですが、物事を多角的に検討するよう教えてしまうと、メンティは何に対しても「色々な角度から考えてみよう」と試してくれることで、その瞬発力が損なわれる可能性もあります。

したがって、弱点を克服することも大事ですが、その人の個性を活かすことも大事であり、これが結果として高いパフォーマンスに繋がる可能性があるという大切な気づきを得ました。

まとめ

この半年間のななメンター活動は、私自身にとって、多くの学びと気づきを与えてくれる、とても素敵な機会でした。尊重し、真摯に向き合う時間を通じて、メンティの成長に貢献できたこと、そしてこの経験を通じて私自身も成長できたことに、心から感謝しています。

本記事での経験が、これからメンター活動を始める方や、非技術的な育成支援に携わるエンジニア、非エンジニアの皆様の一助となれば幸いです。


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