Windows11でWranglerからCloudflareのWorkersに接続する環境を作っていきます。
クライアントにWranglerをインストールするには、まずNode.jsがインストールされていることが前提です。
※この記事はWindows11を使っている人に向けたものです。
Node.jsのインストール
Node.jsが入っていなければ、公式サイトから最新版をインストールしてください。
※Node.jsとは
Node.jsはJavaScriptの実行環境の一つで、JavaScriptをサーバーサイドでも実行できるようにするためのもの。今回はクライアント開発環境のWEBサーバ、APIサーバとして活用することを考えています。
インストールの確認
PowerShellを起動して次のコマンドを入力。正しくインストールされているか確認します。エラーメッセージが出ずに数字が出てくれば正常にインストールできています。
node -v
npm -v
npm -v でエラーが出たとき
私の環境では次のメッセージが出ました。
+ CategoryInfo : セキュリティ エラー: (: ) []、PSSecurityException
+ FullyQualifiedErrorId : UnauthorizedAccess
これはスクリプトの実行を制御する「実行ポリシー」が設定されているためです。このポリシーにより、未署名のスクリプトやインストールされたモジュールの実行が制限されていました。
現在のポリシーの確認方法
まず次のコマンドで現在のポリシーを確認します。
Get-ExecutionPolicy
次のような結果が表示されるはずです。
- Restricted:
- スクリプトの実行が禁止されています(デフォルト設定)
- RemoteSigned:
- ローカルスクリプトは実行可能。リモートからダウンロードしたスクリプトは署名が必要
私の環境では Restricted でしたので権限を変更しました。
一時的な権限を与える
次のコマンドで一時的な権限を与えます。
Set-ExecutionPolicy -Scope Process -ExecutionPolicy RemoteSigned
これでnpm
が実行できるようになるので、あらためて確認します。
npm -v
エラーメッセージなく数字が表示されれば問題ありません。
Wranglerのインストール
次のコマンドを実行し、Wranglerをインストールします。
npm install -g wrangler
Wranglerがインストールされているか確認します。
wrangler -v
数字が表示されればインストール完了です。
WranglerでCloudflareへログイン
次のコマンドを実行するとブラウザが開き、Cloudflareアカウントへの接続許可を求められます。
wrangler login
Allow
ボタンを押して次に進みます。下の画面が出たら接続完了です。
Cloudflare Workersプロジェクトを作成
どんなことでもまず最初に Hello World が表示されるプロジェクトを作って試していきます。
wrangler init my-worker
cd my-worker
my-workerはプロジェクト名です。任意でつけてください。
実行後プロジェクトディレクトリが作成され、必要なファイル(wrangler.tomlなど)が生成されます。
ローカル環境でテスト
プロジェクトのディレクトリへ移動したら、次のコマンドを実行します。
wrangler dev
更新内容をデプロイ
次のコマンドを実行するとプロジェクトがデプロイされ、公開URLで参照できるようになります。
wrangler publish
ここまで来たらローカルでのテスト環境が整いましたので、プロジェクトを構築していきましょう。