はじめに
わたしがGoogle UX Design Certificateで得られた素晴らしい体験を、特に重要だと思われるポイントを小さく分割して、わかりやすく簡潔に紹介していきます。
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共感マップ(エンパシーマップ)とは
共感マップは、UXデザイナーがユーザーに共感するためのツールの1つであり、インタビューによって、特定のタイプのユーザーについて学んだことを説明する、わかりやすいチャートです。
共感マップの作り方
ステップ1:USER
インタビューされたユーザの名前を記入します。
名前がついていると、元の調査を見返す必要があるときに役立ちますし、他のマップと区別することができます。
ステップ2:SAYS
インタビューからそのままの引用をします。
つまり、相手が言ったことをそのまま書くのであって、自分の言葉で要約しないことです。引用を要約してしまうと、誤ってユーザーの意味を間違って解釈してしまう可能性があります。
また、インタビュー中にユーザーが同じ問題を何度も繰り返すようであれば、それはおそらく大きな問題点でしょう。
ユーザーが述べている課題には特に注意を払い、ユーザーが口にした望ましい利益や期待を記録しましょう。
ステップ3:THINKS
ここでは、ユーザーが表現した考えをまとめます。
ユーザーが言葉で表現していなくても、ボディランゲージやトーンなど、目に付く指標で伝えた感情を追加してください。これらの感情のいくつかは推論することができますが、ユーザーについて仮定しないように注意する必要があります。
ステップ4:DOES
ユーザが課題を克服するために取る手順や行動について、すべて「DOES」のマスに入れることができます。
ステップ5:FEELS
ユーザーが感じたことを列挙してください。
このメモは、「THINKS」マスに書いたものと重複している場合があります。それでもかまいません。
このプロセスは、あなたの観察を徹底的に文書化することを意図しています。あなたがインタビューを行う人であれば、怒りや不満、興奮などの感情のサインに気づくかもしれません。インタビュー中にユーザーが明確に感情を口にしない場合、質問で感情を探ることができます。
サンプル
犬の散歩を予約するための新しいアプリに関するユーザインタビューより
SAYS
- "家に入れるのに安全な人、犬の扱いがうまい人をどうやって知ったらいいのかわからない"
- "事前にスクリーニングできるドッグウォーカーを見つけたい。"
- "一貫して誰かを予約する方法が欲しいです。"
- "理想は、私は事前に犬の世話をする日をスケジュールすることができます。"
- ・・・頼める人があまりいない"
- "少し高くてもいいから...これを手に入れたい"
THINKS
- 定期的にドッグウォーカーを予約したい
- ドッグウォーカーを事前にスクリーニングしたい
- 事前にドッグウォーカーを探したい
- 犬の散歩は高価である
- 動物とのふれあいの経験がある人にお願いしたい
- 犬の散歩を依頼できるほど知り合いがいない
- より一貫したドッグウォーカーを望んでいる
DOES
- フルタイムの教師として働いている
- 朝一番と夕方に犬を散歩させている
- 近所の17歳の高校生に犬の散歩を頼んでいる
FEELS
- 犬を散歩に連れて行けない罪悪感
- 愛犬ともっと一緒にいられないのが悲しい
- 休暇に犬を連れていけないのが悲しい
- 彼女のスケジュールにコミットすることができます一貫性のある、専用のドッグウォーカーを見つけることが心配
- 大型犬の散歩が心配
- 愛犬が急病になったとき、現在のドッグウォーカーが対応してくれるか心配
共感マップの種類
共感マップには、次の2種類があります。
- ワンユーザー・エンパシーマップ
- アグリゲーション・エンパシーマップ(マルチユーザー・エンパシーマップ)
ワンユーザー・エンパシーマップ
1人のユーザーのインタビューからデータを取ってエンパシーマップにすることで作成されます。
この方法は、デザイナーが1人のユーザーの考えや感情、特徴を抽出し、データを集めやすい形式にするのに役立ちます。
アグリゲーション・エンパシーマップ
同じような考え、意見、または品質を共有するユーザーのグループを表します。
まずは複数のワンユーザーエンパシーマップを作成し、ユーザーが同じようなことを表現したマップを組み合わせて新しいエンパシーマップにします。
これは、デザイナーが製品を使用するセグメント、つまり似たような傾向を持つ人々のグループを特定するのに役立ちます。それにより、デザイナーはテーマを特定することができ、デザインするグループにより共感することができるようになります。
さいごに
ユーザーに共感することの意味が分かってきたのではないでしょうか。
潜在的なユーザーと対話するたびに、彼らの視点や痛みのポイントを理解することに少しずつ近づいています。