はじめに
数年前、私はソフトウェア開発チームのシステムエンジニアとして、初めてテスト自動化の導入に取り組みました。当時の私は、自動化ツールについての知識がほとんどなく、チーム全体も初めての試みで不安がいっぱいでした。しかし、そのプロセスは難しいながらも楽しい経験となり、今でも強く印象に残っています。
導入初期:未知の技術への挑戦
初めてのツール選定
最初に直面したのは、自動化ツールの選定でした。チームメンバーの間でも「どのツールが適切なのか」という議論が続き、技術不足の私は、用語すら理解できない状態でした。それでも、調査を進める中で、操作がシンプルで学習コストが低いツールを選ぶことになり、テストエンジニアの助けを借りながら少しずつ環境構築を進めていきました。
スクリプト作成の壁
導入後、スクリプト作成に挑戦する段階で、私は新たな壁に直面しました。特に、アプリケーションのUI部分をテストする際、細かい挙動を再現する方法が分からず、何度も試行錯誤を繰り返しました。一つのテストスクリプトが動作するだけで、チーム全員が喜び、その瞬間の達成感は今でも忘れられません。
苦労の中に見つけた楽しさ
チームでの学び合い
技術不足を補うため、チーム全員で知識を共有し合う時間が増えました。特に、データサイエンティストがデータの生成方法をアドバイスしてくれたり、QAエンジニアが実際のテストケース作成を手伝ってくれたりすることで、一体感が生まれました。新しい技術を一緒に学ぶ楽しさに気づいたのは、この経験のおかげです。
少しずつ成果が見えてきた
試行錯誤を繰り返した結果、リグレッションテストが自動化され、1日かかっていた手動作業が数時間で終わるようになりました。そのとき、「テスト自動化って本当に効果があるんだ」と初めて実感し、苦労が報われた気持ちになりました。この成功体験が、技術的な自信を育むきっかけとなりました。
まとめ
テスト自動化導入は、当初技術不足で戸惑うことばかりでしたが、チームで支え合いながら乗り越えたことで、大きな成長と楽しさを感じる経験となりました。技術的なハードルはあったものの、得られた達成感と学びはその苦労以上の価値がありました。今では、あの経験が自分のキャリアの大きな財産だと思っています。