「あ、じゃあ今日から、エンジニアリングマネージャーになってよ」「えっ!?」という話はちょくちょくある。しかし、その時に体系だった参考書がなく、あくまで先輩たちの経験則に基づいたふわっとしたマネジメント理論、いや理論というよりかは体験談程度のものしかそこには存在せず、しばし呆然とすることがあるかもしれない。
本書はエンジニアリングマネージャーとして第一歩を踏み出す方には必携の書である。インターン生を受けて入れるメンターとしての立場から技術部長として複数のユニットからなるチームを取りまとめる視点まで様々な組織のフェーズでの方法論が書かれており、実際に自分がその立場になかったとしても、いろいろな立場の人の視点をエミューレートするのに大変役に立つ。ぼんやりとした不安に押しつぶされてしまうより、さっさと本書を手にとったほうがよほど心身の健康に役立つだろう。
★★★★★ 5/5