初めに
本記事は、以下の問題点を解決するため、対処方法を提供します。

ODIレポジトリ用のスキーマのパスワード期限が切れて（或いはパスワード変更後）、ODIスタジオからの接続ができなくなった。

問題現象
ODIスタジオから、レポジトリDBに接続しようとしますと、次のようなエラーが発生する可能性があります。

期限切れの時のエラーメッセージ：ORA-28001: the password has expired

エラーの詳細：
oracle.odi.core.config.MasterRepositoryResourceFailureException: ODI-10182: Uncategorized exception during repository access. Failed to obtain JDBC Connection; nested exception is java.sql.SQLException: Unable to start the Universal Connection Pool: oracle.ucp.UniversalConnectionPoolException: Cannot get Connection from Datasource: java.sql.SQLException: ORA-28001: the password has expired
パスワード変更後のエラーメッセージ：ORA-01017: Invalid username/password

検証環境
ODIバージョン：ODI Studio 12.2.1.4.0 (on OCI Windows VM)
Oracle DBバージョン： Oracle Base Database 19c Standard Edition (on OCI)

ステップ

1. DB側でスキーマのパスワードをリセットする
2. ODIスタジオでパスワードを変更する
- 2-1. マスター・レポジトリへの接続
- 2-2. ワーク・レポジトリへの接続

1. DB側でスキーマのパスワードをリセットする

パスワード期限が切れた場合、このステップから実施してください。
リセット済（変更直後）の場合、次のステップから実施してください。

1-1. DBサーバにログインし、"oracle"ユーザに切り替えます。

[opc@db19c ~]$ sudo su - oracle

1-2. 管理者ユーザで、sqlplusにログインします。

[oracle@db19c ~]$  sqlplus / as sysdba

1-3. ODIレポジトリが所属するPDBに切り替えます。

SQL> show pdbs

    CON_ID CON_NAME                       OPEN MODE  RESTRICTED
---------- ------------------------------ ---------- ----------
         2 PDB$SEED                       READ ONLY  NO
         3 DB19C_PDB1                     READ WRITE NO
SQL> alter session set container=db19c_pdb1;

Session altered.

1-4. レポジトリ・スキーマのパスワードをリセットします。

SQL> alter user DEV_ODI_REPO identified by <New_Password>;

User altered.

1-5. パスワードの有効期限を確認します（オプション）。OCI上の「Oracle Base Database 19c SE」の場合、デフォルトでは60日間となります。

SQL> col USERNAME format a20
SQL> col PROFILE format a10
SQL> select USERNAME, PROFILE from DBA_USERS where USERNAME = 'DEV_ODI_REPO';

USERNAME             PROFILE
-------------------- ----------
DEV_ODI_REPO         DEFAULT

SQL> set linesize 100
SQL> col RESOURCE_NAME format a30
SQL> col RESOURCE_TYPE format a15
SQL> col LIMIT format a30
SQL> select PROFILE, RESOURCE_NAME, RESOURCE_TYPE, LIMIT
  2  from DBA_PROFILES
  3  where PROFILE = 'DEFAULT'
  4  and RESOURCE_TYPE = 'PASSWORD';

PROFILE    RESOURCE_NAME                  RESOURCE_TYPE   LIMIT
---------- ------------------------------ --------------- ------------------------------
DEFAULT    FAILED_LOGIN_ATTEMPTS          PASSWORD        3
DEFAULT    PASSWORD_LIFE_TIME             PASSWORD        60
DEFAULT    PASSWORD_REUSE_TIME            PASSWORD        365
DEFAULT    PASSWORD_REUSE_MAX             PASSWORD        5
DEFAULT    PASSWORD_VERIFY_FUNCTION       PASSWORD        ORA12C_STRONG_VERIFY_FUNCTION
DEFAULT    PASSWORD_LOCK_TIME             PASSWORD        1
DEFAULT    PASSWORD_GRACE_TIME            PASSWORD        7
DEFAULT    INACTIVE_ACCOUNT_TIME          PASSWORD        UNLIMITED
DEFAULT    PASSWORD_ROLLOVER_TIME         PASSWORD        0

9 rows selected.

1-6. パスワードの有効期限を変更したい時、以下のコマンドを実施すればよいです。
※、UNLIMITEDに指定すると、無期限に変更ですが、セキュリティの観点では非推奨です。

SQL> ALTER PROFILE DEFAULT LIMIT PASSWORD_LIFE_TIME 180;

Profile altered.

2. ODIスタジオでパスワードを変更する

2-1. マスター・レポジトリへの接続

ログイン画面で、編集ボタンをクリックし、接続情報を編集します。

パスワードを新しいものと差し替えて、「Master Repository Only」を選択し、接続をテストします。

接続成功になったら、OKをクリックし、画面を閉じます。

ログイン画面で、OKをクリックし、マスター・レポジトリに接続します。

2-2. ワーク・レポジトリへの接続

Topology -> Repositories -> Work Repositories -> 「WORKREP」をダブルクリックします。次のインフォメーションが表示されたら、OKをクリックし続行します。

「Connection Information」をクリックします。

パスワードを新しいものと差し替えて、「Test Connection」をクリックします。確認用メッセージが表示されたら、「Yes」をクリックし続行します。

エージェントを指定し、接続をテストしてみて、接続成功を確認できればOKです。

成功後、「Disconnect」をクリックし、マスター・レポジトリの接続を切断します。

もう一回、ログイン画面で編集ボタンをクリックし、接続情報を編集します。

ワーク・レポジトリを選択し、接続をテストします。接続成功後、OKをクリックし画面を閉じます。

ログイン画面で、OKボタンをクリックし、ワーク・レポジトリへの接続を開始します。

ワーク・レポジトリに接続できることを確認します。

接続後：

以上

ODIレポジトリDBのパスワード期限が切れて、ODIスタジオからの接続ができなくなった時の対処方法

1. DB側でスキーマのパスワードをリセットする

2. ODIスタジオでパスワードを変更する

2-1. マスター・レポジトリへの接続

2-2. ワーク・レポジトリへの接続