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OCI Oracle LinuxインスタンスとOracle Base DBインスタンスの違い

Last updated at Posted at 2022-07-21

本ブログは、オラクル・クラウドの個人シリーズ・ブログの1つです。

初めに
OCI上の Oracle LinuxインスタンスとOracle Base DB (旧称DBCS)インスタンスは、どちらもOracle Linux OSを採用しています。利用者がSSH経由でログインでき、両方に対して完全なOSレベルの管理者権限を持ちます。

インフラの観点を見ますと、両者の類似点がありますが、基本的に別物であり、それぞれ異なる目的のために設計されています。この点をを忘れないでください。

インフラとOSの観点から、両者の類似点と相違点を少し整理しました。少しお役に立てば幸いです。比較対象のタイプは、VM(仮想マシン)のみです。

全体的な比較

分類 項目 Oracle Linux (VM) Oracle Base DB (VM)
OS バージョン 選択可能
✔ Oracle Linux 9
✔ Oracle Linux 8
✔ Oracle Linux 7.9
✔ Oracle Linux 6.1
選択不可
✔ Oracle Linux 7.9
SSHログイン 初期ログイン・ユーザ opc opc
rootユーザに切り替え Yes Yes
OCIコンソールからSSHキーを追加 No (OSにログインする必要がある) Yes
コンソール接続
(トラブルシューティング)
Yes Yes
ネットワーク パブリックIPの割り当て(パブリック・サブネット) Yes Yes
プライベートIPを指定できる Yes Yes
NSGの紐付け Yes Yes
シェイプ シェイプ・シリーズ 選択可能
✔ AMD
✔ Intel
✔ Ampere
選択可能
✔ AMD
✔ Intel
シェイプ変更 (※1) Yes Yes (同シリーズ)
ブート・ボリューム パフォーマンス・レベル 選択可能
✔ Balanced
✔ Higher Performance
UHP (2022/6/28から)
選択可能
✔ Balanced
✔ Higher Performance
パフォーマンス変更 Yes No
ブート・ボリュームの管理 Yes (アタッチ、デタッチ、バックアップ、クーロン) DBシステムのクローンは可能だが、Computeインスタンスのようにブート・ボリュームを管理することはできない。
ストレージのスケールアップ (※1) Yes (サイズアップのみ) Yes (サイズアップのみ)
ストレージサイズの範囲 50 GB ~ 32 TB 256 GB ~ 40 TB
ブロック・ボリューム ブロック・ボリュームをアタッチ Yes No
カスタム・イメージ カスタム・イメージの作成 Yes No
OCI CLI OCI CLIのインストール Oracle Linux Cloud Developer 8の場合はインストール済 インストール済 (※2)
アプリケーション 他のアプリをインストール Yes (もちろん) 可能だが、お勧めしない。 (※3)
OCIサービスとの連携 LBのバックエンド・サーバとして動作する Yes (もちろん) Yes (例えば、一時作業のため、管理者からLBを介してプライベート・サブネット内のDBに接続)
OCI Bastionを経由し接続する Yes Yes (※4)
NFSをマウント Yes Yes
オブジェクト・ストレージへのアクセス Yes
(OCI-CLI, Storage Gateway)
Yes (※5)
Cloud Shellからの接続 Yes Yes

※1、シェイプ変更とストレージ変更の差異についてもっと詳しく知りたい方々は、このブログをご参照ください。 OCI スーケルアップ・ダウン機能のサマリ Compute/Oracle Base DB/ADB/MySQL

※2、一部の古いバージョンのOracle Base DBにOCI-CLIをインストールする時、リポジトリへの接続問題が発生することがありますが、それを回避できます(最新バージョンのOracle Base DBに、OCI-CLIは既にインストール済で、手動のインストールは不要)。詳細は、このブログをご参照ください。 OCI DBインスタンスにOCI-CLIのインストール方法

※3、以前、お客様から次のような質問がありました。
「Oracle Base DB (旧DBCS)インスタンスにアプリケーションをインストールし、「DB+APP」のようなオールインワン・サーバとして動作できますか?」
↑ 技術的には可能な場合もありますが、Oracle Base DBインスタンスはデータベース専用に設計されており、汎用サーバーではないことに意識してください。従って、他のアプリケーションから分離することを強くお勧めします。

※4、セキュリティの考慮で、Oracle Base DBインスタンスがプライベート・サブネットに作成されるのは一般的です。外部から接続するのに、いろいろな方法がありますけど、OCI Bastionサービスを介して接続する方法について、次の記事をご参考ください。 OCI Bastion経由でプライベート・サブネット内のOracle DBに接続する

※5、OCI Object Storage、AWS S3、またはAzure BlobからOracle Base DBにCSV/DUMPのデータをロードできます。Oracle Base DBからデータポンプをオブジェクト・ストレージにエクスポートすることもできます。以下の関連記事に、いつかのステップ・バイ・ステップ・ガイドを提供しておりますので、ご参照ください。

以上

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