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Adobe Acrobat Reader の導入と管理方法について

Last updated at Posted at 2025-06-24
>注意:この内容は公式見解ではありません。あくまで個人の情報ですので、この記事を参考にした結果、不具合が発生しても責任は負いかねます

はじめに

この記事をご覧の方は既にご存じかもしれませんが、Adobe Acrobat Reader は PDF ファイルの表示、印刷、注釈付けが可能な無料ソフトウェアです。PDF の標準ビューアとして広く利用されています。

モジュールの取得について

Adobe 公式サイトから Adobe Acrobat Reader をダウンロードできます。

Adobe Acrobat Reader ダウンロードサイト

「Adobe Acrobat Reader をダウンロード」をクリックすると、使用している OS バージョンに適した最新の Acrobat Reader がダウンロードされます。画面下部の「その他のダウンロードオプション」をクリックすると、他の OS などを選択できます。

注意

一括配布(例:企業や組織で Acrobat Reader を配布する場合)には、Adobe からの許可が必要です。個人利用であれば特に問題ありません。

詳細は以下のリンクをご参照ください。

Adobe Acrobat Reader 再配布について

インストール方法

ダウンロードした exe ファイルを管理者権限で実行するか、コマンドプロンプトから実行してください。

コマンド実行時のオプションについて
以下のサイトにオプションの説明がありますが、英語表記のためよく使用すると思われるオプションを抜粋しました。状況に応じてご利用ください。

Adobe Acrobat Reader 管理者ガイド プロパティ

オプション 説明 使用例
/sall イレントモードでインストールを実行します。ユーザーの操作やプロンプトなしでインストールが進行します。 /sall
/sPB プログレスバー付きサイレントモード /sPB
/rs インストール完了後の自動再起動を抑制します /rs
/rps システムの再起動を促すプロンプトを抑制します /rps
/msi MSIインストーラーに追加のパラメータを渡す事ができます。これにより、EULAの承認や特定のインストールオプションの設定など、インストールをさらにカスタマイズできます /msi EULA_ACCEPT=YES

/msi オプションに設定できる追加の MSIEXEC 引数 ※抜粋

オプション 説明 使用例
EULA_ACCEPT エンドユーザーライセンスに同意します。 /msi EULA_ACCEPT=YES
ENABLE_OPTIMIZATION ディスクデフラグツールでアプリケーションの配置を最適化します。 /msi ENABLE_OPTIMIZATION=1
DISABLEDESKTOPSHORTCUT デスクトップショートカットの作成方法を設定します。 /msi DISABLEDESKTOPSHORTCUT=1
指定なし:AAM 以外のすべてのショートカットを作成
0:すべてのショートカットを作成
1:すべてのショートカットを作成しない(このオプションは Acrobat Reader のみ有効)
2:Acrobat のショートカットのみ作成しない
4:AAM のショートカットのみ作成しない
FormCentral のショートカットのみ作成しない
ENABLE_OPTIMIZATION ディスクデフラグツールでアプリケーションの配置を最適化します。 /msi ENABLE_OPTIMIZATION=1

使用例

AcroRdrDC*****_ja+JP.exe /sAll /rs /msi DISABLEDESKTOPSHORTCUT=1 EULA_ACCEPT=YES
※サイレントインストール、再起動なし、ショートカット作成なし、ライセンス同意

自動更新について
Adobe Acrobat Reader は初期設定で自動更新が有効になっています。特に問題なければそのまま使用して問題ありません。自動更新を無効にしたい場合は、以下のレジストリ設定を使用します。

レジストリ設定でAdobe Acrobat Readerのアップデートを無効化する方法

Adobe Acrobat Readerの自動アップデートを無効化するには、レジストリにいくつかの設定を加える必要があります。以下に具体的なキーと値をまとめました。

注意

レジストリ操作はシステムに重大な影響を与える可能性があります。操作前に十分に理解し、慎重に進めてください。変更には管理者権限が必要です。誤った操作によりシステムが不安定になる可能性があるため、事前にバックアップを取ることを推奨します。

レジストリキー 設定名 設定値 説明
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Adobe\Acrobat Reader\DC\FeatureLockDown bUpdater 00000000 ヘルプメニューの「アップデートの有無をチェック(U)…」を非表示にします。

bUpdater が存在しない場合は、右クリック →「新規作成」→「DWORD (32 ビット) 値」で作成してください。

その他の関連レジストリ設定

レジストリキー 設定名 設定値 説明
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Adobe\Acrobat Reader\DC\FeatureLockDown Check 数値(例:24) アップデートのチェック間隔を 時間単位 で指定します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Adobe\Acrobat Reader\DC\FeatureLockDown Mode 0:自動更新なし
1:同上
2:自動ダウンロード、手動インストール
3:完全自動(既定)
4:通知のみ
アップデートの動作モードを制御します。
bUpdater の設定と Mode を "0" にすることで、自動更新を抑止できます。

Adobe Update Task について

このタスクは「AdobeARM.exe」を実行するためのタスクスケジューラーです。

ファイルパス:C:\Program Files (x86)\Common Files\Adobe\ARM.0\AdobeARM.exe (通常)

AdobeARM.exe とは

Adobe Acrobat および Adobe Acrobat Reader に関連するプロセスで、主に自動アップデートを管理します。Adobe サーバーと通信し、最新のアップデートがあるかを確認します。インストール時にタスクスケジューラーに登録され、以下のタイミングで実行されます。

1.ログイン時
2.ログイン後、3時間30分間隔
3.毎日1回(インストール時刻に基づく)

補足
私が検証した時はWindows10だと規定設定であれば、インストール後に自動アップデートがかかりました。
※タイムラグあり

ただ、Windows11でインストールした場合、Modeの値が "3" でも自動アップデートされず、通知トレイにアップデート通知が届きました。アイコンから手動でアップデートすることもできます。(管理者権限が必要)

個人利用であればそこまで支障は無いかもしれませんが、業務端末への配信等を想定した場合この仕様だと色々と弊害が出てきそうです。ただ、これが端末固有なのか仕様なのかが現時点では判断できておらず明確にお伝えすることはできません。※Adobe の設定ではなく、他のポリシーによってインストール等が制限されている可能性もあります。

あくまで検証時の挙動から導きだしたものですので、参考程度にお願いします。

継続して調査したいところですが、Adobe は基本最新モジュールしかサイトには無いので前のバージョンをインストールした検証が難しいです。次の update が出たときとかに試してみたいと思います。

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