はじめに
先日、公募異動して1年|営業からエンジニアへ、キャリアチェンジの実際という記事を投稿しました。
この記事の作成にはGitHub Copilotを活用しました。
今後AIを使って記事を書く方の参考になればと思い、実際にどんな流れで作成したかをまとめてみます。
今回は自分の振り返り記事でしたが、今後は技術的な内容もAIをうまく活用しながら書いていきたいです。
記事作成の流れについて
大まかな流れ
詳細な依頼内容や進め方は後述しますが、ざっくりとした流れはこんな感じです。
- Copilot ChatのエージェントモードへQiitaの記事作成サポートの依頼
- Copilotの提案に沿って中身の整理
- Copilotの書いた記事を手修正
- Qiita上で再度修正
- 完成
1. Copilot ChatのエージェントモードへQiitaの記事作成サポートの依頼
今回は「Copilotに思い切り任せてみたらどうなるか?」という興味もあり、プロンプトはかなりざっくりした内容で依頼しました。
ここから記載するプロンプトは実際にCopilotに投げたものをそのまま載せています。多少読みづらいかもしれませんが、この程度の依頼でもしっかり壁打ちしてくれることが伝わればと思います。
(なお、モデルはClaude Haiku 4.5を利用しました)
まず、このようなプロンプトを投げてみました。
公募で異動してからの振り返りのqiitaの記事を書こうと思っているんだけど、サポートしてほしい
こんな感じでかなり雑な依頼です。
Qiita記事の執筆をサポートします!
以下の内容でお手伝いできます:
記事の構成・アウトライン作成 → 目次やセクション構成をサポート
技術説明や解説文の作成 → 分かりやすい説明文を提案
コード例やスニペット → 実装例やコマンド例を提供
誤字脱字や文体の修正 → 記事の品質向上
Markdown形式の整形 → コードブロックや見出しの正しい記法
技術的な正確性の確認 → 技術内容のレビュー
まずは以下を教えていただけますか?
記事のテーマ → 「公募異動して1年の振り返り」ですね。何についての振り返りですか?(技術スキル、プロジェクト経験、キャリアなど)
対象読者 → 誰に向けた記事ですか?(同じキャリアを考えている人、チームメンバーなど)
記事の長さ → どのくらいのボリュームを想定していますか?
既に書いた部分 → 既に執筆済みの部分がありますか?
教えていただければ、具体的なサポートを開始します!
Copilotの返信はこのような形で返ってきました。
Copilotはテーマや対象を整理するためのアウトラインを考えてくれたので、それに答える形で自分の振り返り内容を整理しました。
自分一人で書くときはとりあえず思いつくまま書き出してしまうことが多いのですが、大枠を整理してくれるのはとても助かりました。
2. Copilotの提案に沿って中身の整理
Copilotが示してくれたアウトラインに対して、自分の考えを返信しました。
・記事のテーマ → 「公募異動して1年の振り返り」ですね。
・何についての振り返りですか?(技術スキル、プロジェクト経験、キャリアなど)
→スキルの獲得とその変遷、自分のキャリア観についての振り返りについて書きたいです。
・対象読者 → 誰に向けた記事ですか?(同じキャリアを考えている人、チームメンバーなど)→広く社会人2~3年目でエンジニアへのキャリアチェンジを考えている人材向けに書きたいです。
・記事の長さ → どのくらいのボリュームを想定していますか?→1000文字くらい?あんまり決めてないです
・既に書いた部分 → 既に執筆済みの部分がありますか?→ないです。構想の部分から作ってみたいです。
矢印を使って思うがままに書きました。
了解しました!構想の段階から一緒に記事を作っていきましょう。
まずは記事の**アウトライン(目次構成)**を提案します。
20251118_公募異動して1年の振り返り.md が作成されました
記事のアウトラインを作成しました!
構成の特徴:
時系列で整理:入社直後→中盤→1年目という流れで成長を追える
技術スキル+非技術スキル:バランスの取れた振り返り
読者層への配慮:社会人2~3年目でキャリアチェンジを考えている人が「自分もできるかな」と感じるような内容
次のステップ:
以下の内容を教えていただければ、より具体的に執筆できます:
技術スキルの具体例
実装した機能や技術(例:「AWSでデータベース構築」「Python自動化スクリプト」など)
最初できなかったことが、今ではできるようになったことは?
キャリア観の変化
転職前の自分:どんな職種で、どんな不安があったのか?
現在の自分:キャリアについてどう考えるようになった?
印象的なエピソード
苦労した体験
成長を実感した瞬間
メンターからのアドバイス
これらを教えていただければ、アウトラインの各セクションを実際の記事本文に展開できます!
さすがエージェントモード、アウトラインをまとめた.mdファイルまで作成してくれました。
そのアウトラインに沿って自分の考えを書き出し、依頼すると、ファイル上で文章としてまとめてくれました。
3. Copilotの書いた記事を手修正
全体的にアメリカンな口調だと感じているので僕の口調に変えてみます。
Copilotが最初にまとめてくれた内容は、どこか英語エッセイを日本語訳したような独特な文体だったので、全体的に自分の口調に直したり、意図と違う表現や内容を修正したりして仕上げました。
4. Qiita上で再度修正
ここまではVS Code上でファイルの中身を修正していましたが、最後にQiita上へコピーして体裁を整えて完成です。
5. 完成
記事はこちらに上がっているのでよろしければご覧ください!
使ってみての感想
一言で言えばかなり便利でしたが、やはり独特な文体で文章を書き出すので、そのまま使うには少し修正が必要だと感じました。
日本語に強いモデルなどをうまく組み合わせられると、より記事作成がはかどると思います。
良かった点
- 振り返りの時に意識するポイントが明確なので振り返りしやすい
- 今回は自身の経験を振り返るための記事でしたが、振り返りのポイントを整理してくれたので、自分一人で振り返るよりも客観的な視点を持って書くことができました!
- 文章作成スピードがかなり上がる
- たたき台を作ってくれるので、ゼロから文章を考えるよりもかなり効率が良かったです!
- 読み手をより意識した書き方になる
- 自分で記事を作成する際も読み手のことを考えてはいますが、書いている途中でぶれてしまうこともあるので、一貫性を持って書くにはとても良いと感じました。
微妙だった点
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絶妙な文体(英語で書かれたエッセイを日本語訳したみたいな文体)で文章を書こうとしてくる
- モデルに依存する部分もあるとは思いますが、文体がかなり英文チックでした(妙にセリフっぽいというか、なんというか)。
このあたりはほぼ手直ししたので、自分なりの書き方がある人には少し使いづらいかもしれません。
文体もプロンプトでうまく指示できるようになると、より使いやすくなると思います。
- モデルに依存する部分もあるとは思いますが、文体がかなり英文チックでした(妙にセリフっぽいというか、なんというか)。
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"社内公募"にあまりなじみがないのか転職の話にしようとしてくる
- 今回の記事は、私自身が経験した"社内公募"をテーマの中心に据えていました。
AIからすると、どうしても転職の話と混同する部分があるらしく、テーマがすり替えられている部分が多々あり、かなり手を加えました。 - 技術的な話の際に誤った内容を出力しないかは、より気をつける必要があると感じました。
- 今回の記事は、私自身が経験した"社内公募"をテーマの中心に据えていました。
おわりに
Copilotを使って、自身の振り返りとその記事化を行った話をまとめてみました。
文章作成は癖のある部分も多いので、練習が必要だと思いましたが、記事作成前に客観的な視点を持った壁打ち相手としてはかなり使えると実感しました。
年末に向けて振り返りを行う人も増えてくると思うので、参考になれば幸いです。