はじめに
本記事は技術検証記事ではなく、ライセンス周りの情報共有を目的とした記事です。
最終的な判断は各社の契約内容に従う必要がありますが、
少なくとも「技術的に何が起きているのか」「一般的にどう理解されているのか」を整理しておきたいと思い、まとめました。
ことの発端
IBM i 環境で以下の状況に遭遇しました。
これってライセンス的に違反?アウトでは...?
VS Code での閲覧・編集のみ
- 開発用ライセンス(5770-WDS(IBM Rational Development Studio for i))は 不要
- ただし以下は必要
- Code for IBM i 拡張(無料・OSS)
- IBM i への SSH 接続機能(例:5733-SC1 OpenSSH)
単なるファイル操作・テキスト編集として扱われます。
VS Code からコンパイルする場合
- IBM i 側でRPGコンパイラが必要
- RPGコンパイラは通常5770-WDS(IBM Rational Development Studio for i)
に含まれる - 実運用では WDS のライセンスが必要になるケースが多い
VS Code がコンパイルしているのではなく、IBM i 上にジョブ投入してコマンドを実行しているだけだからです。
CLコンパイラはOS標準機能に含まれています。
Code for IBM i 自体はライセンス製品ではない
- VS Code:無料
- Code for IBM i :追加料金・サブスク・キー入力など一切なし
つまり、
「Code for IBM i を使うこと自体には、IBM の有償ライセンスは不要」ということになります!
AMT が無くなった IBM i 7.6 の影響
IBM i 7.6 ではApplication Management ToolSet for i (5770-AMT) が EOSになりました。
参考:
IBM i 7.6 には Application Management ToolSet for i (5770-AMT) がない
AMT はもともと、CLとテキスト編集を IBM i 上で行うためのライセンスでした。
歴史的には WDS が先、AMT が後発という位置づけです。
結果、IBM i 7.6 以降では、
- 5250 で編集できない
- でもVS Code + Code for IBM i なら編集できる
という状態になります。
VS Code を使えば開発者ライセンス回避できちゃうのでは...?
(2026/1/29追記)
AMTにはCL限定でPDM,SEUのように使っていた背景があったとのこと
PowerVS IBM i 日記(13): AMT で WDS に課金せずに PDM を利用する
社内の担当チームに聞いてみた
やりとり(ざっくり):
- 編集・閲覧・DB参照などはライセンス不要
- コンパイルやデバッグなど、コンパイラを使う機能は IBM i 側のライセンスが必要
社内の担当チームの回答:
VS Code / Code for IBM i 自体には RDS ライセンスは不要。
ただし IBM i 側のコンパイラ使用可否とは別問題。
どう考えるのが安全?
作業内容と必要なものを整理すると以下の通りです。
- ソース閲覧・編集 → VS Code + Code for IBM i + SSH
- DB参照・簡易操作 → 同上
- コンパイル → IBM i 側に有効なコンパイラ(通常 WDS)
- デバッグ → WDS + PTF 条件あり
つまり、VS Code は単なる操作端末であり、ライセンス判断は IBM i 側で使う機能基準 で考えるのが安全!
個人的に思ったこと
IBM i 7.6 で AMT が無くなったことで、CLとテキストの
- 編集だけしたい
- 軽作業したい
といった用途の受け皿が、事実上VS Code + Code for IBM i になったと感じています。
ただし、
- コンパイル
- デバッグ
- 本格開発
については、今後もWDS 前提の構造は変わらなさそうです。
まとめ
- Code for IBM i は 無料・ライセンス不要(別途code for ibm iとssh接続するための5733-SC1は必要)
- 編集・閲覧だけなら 開発者ライセンスは不要
- コンパイルは IBM i 側の問題 → WDS が必要になるケースが多い
- 判断基準はツールではなく IBM i 上で使う機能
以上、情報共有としてのまとめでした!
