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AIが30年の数学難問を解いた?証明した本人が「新しくない」と言う理由

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📺 この記事は YouTube チャンネル きなこもっちーのテック深掘り の動画解説記事です。
▶️ 動画はこちら → AIが30年の数学難問を解いた?証明した本人が「新しくない」と言う理由

🐹🦜 この記事に登場する2匹

  • 🐹 もっちー (ハムスター)… AI はまだ勉強中。「それどういうこと?」と素朴に質問する生徒役
  • 🦜 きなこ (セキセイインコ)… AI で調べものをこなす解説役。やさしく深掘りして教える先生役

この記事は2匹の掛け合いを書き起こした形式です。発言の先頭にいる絵文字+名前が話者です。

はじめに

🐹 もっちー「ねえきなこ、AIが30年だれも埋められなかった数学の穴を、たった2時間半で埋めたって本当?」

🦜 きなこ「本当だよ。しかもその証明、人間じゃなくて機械が正しさをチェックして、コードもログも全部公開されてるの」

🐹 もっちー「機械がチェック済みで、しかも全部公開! もう文句のつけようがないやん!」

🦜 きなこ「ところがね。そのAIに解かせた研究者本人が、根本的に新しい技法を使ったとは言えないと思う、って言ってるの」

Contrast card: a bold headline 'AI solved a 30-year problem' beside a quiet quote box 'not fundamentally new techniques' from the researcher

🐹 もっちー「え、解かせた本人が水を差してるの? 自分の手柄なのに、なんでわざわざそんなこと言うのさ」

🦜 きなこ「そこが今日の本題なの。この話、すごいのかしょぼいのかで揉めてるんじゃなくて、何がすごいのかの中身がズレてるだけなんだよ」

🐹 もっちー「中身がズレてる? 解けたか解けてないかの二択じゃないんだ」

Two-band chart: an upper band labeled 'what is enough' and a lower band labeled 'what is impossible below', with the lower band lifting upward

🦜 きなこ「そう。AIが埋めたのは、上から押さえる側じゃなくて下から押し上げる側。この違いが分かると景色が変わるの」

🐹 もっちー「上から押さえる、下から押し上げる…もう頭が追いつかないんだけど」

🦜 きなこ「大丈夫、順番に見せるね。機械の検証が保証するものと、逆に絶対に保証しないもの。そして人間が用意していた下準備まで」

Timeline teaser: a 2.5-hour block highlighted at the end of a much longer bar, the earlier part still hidden behind a blur

🐹 もっちー「下準備? 2時間半で解けたって話だったよね。準備する時間なんてあった?」

🦜 きなこ「その2時間半って数字ね、動画の後半でひっくり返るの。頭の片隅に置いといて」

🦜 きなこ「今日はこの話を三つに分けて読むね。AIが何を埋めたのか、機械が何を保証したのか、人間が何を用意してたのか」

🐹 もっちー「三つ? ぼく、ニュースの見出しだけ見て全部いっしょくたにしてたよ。分けて読むと何か変わるの?」

Three-part frame card: what the AI filled, what the machine guaranteed, what the human prepared

🦜 きなこ「変わるよ。分けて読むと、すごいのかしょぼいのかっていう不毛な言い合いから抜け出せるの」

何が起きたのか

Section title card reading 'What actually happened', with a small caution icon and the subtitle 'facts first, verdict later'

🐹 もっちー「ぼく、正直まだ疑ってるんだよね。AIが30年の難問を解いたって、ニュースが盛ってるだけじゃないの?」

Two-column label graphic: left column in blue labeled 'Verifiable in primary sources', right column in amber labeled 'Self-reported claim'

🦜 きなこ「その疑い、正しいと思う。だからここでは評価を一回止めて、一次ソースで確かめられることだけ先に並べるね」

🐹 もっちー「おっ、それは助かる。ぼく、そこがふわっとしたまま話が進むのが一番いやなんだよね。で、まず誰がやったの?」

Researcher profile card: 'Phillip Kerger' / 'UC Berkeley, IEOR Department' / 'Assistant Teaching Professor'

🦜 きなこ「フィリップ・カーガーさん。UCバークレーのIEOR学科、最適化が本業の学科の先生で、肩書は教育担当の助教授なの」

A model box labeled 'Sol Pro' with a large question-mark badge and the caption 'a higher tier?'

🐹 もっちー「で、肝心のAIは?ああ、GPT-5.6のSol Proやろ。Proって付いてるんやから、一番上等なモデルってことやんな」

Tier diagram: 'GPT-5.6' branching into three boxes labeled Sol, Terra, Luna

🦜 きなこ「そこ、いちばんよく間違われるの。GPT-5.6はソル・テラ・ルナの3つの構成で、Sol Proは別のモデルじゃないんだよ」

Same tier diagram with two gear callouts: 'Pro = high-quality run setting' and 'Ultra = parallel agent setting', both arrows pointing back to Sol

🦜 きなこ「くわしく言うと、ソルを高品質の設定で走らせたのがSol Pro。Sol Ultraも上位機種じゃなくて、並列で動かす設定なの」

🐹 もっちー「名前が強そうなだけで、中身は同じモデルってことか…。ぼく完全に勘違いしてた。で、肝心の成果はどこに出てるの?」

Paper citation card: 'arXiv 2607.13335' / 'submitted 2026-07-14' / 'single author'

🦜 きなこ「arXivの2607.13335、2026年7月14日の投稿。誰でも読める場所に出ていて、しかもカーガーさんの単著なの」

🐹 もっちー「単著!? 名前が載ってるのはカーガーさん一人だけか。ワイやったら表紙に大きめに書いて自慢するとこやで」

Quotation card styled as an excerpt from a paper's acknowledgements section, with large quotation marks and a folded page corner

🦜 きなこ「ところが論文の謝辞に、この問題を解いたのはAIモデルであって著者ではない、って趣旨のことが書いてあるの」

🐹 もっちー「自分で論文書いといて、解いたのはワイちゃうでって書くんか! そんな正直な謝辞、ふつう逆に盛るやろ」

Split label graphic: left 'Verifiable: paper and code, publicly posted' / right 'Author's own account: 2.5 hours, no intervention — no third-party audit'

🦜 きなこ「ここで線引きしておくね。論文とコードは誰でも見に行ける。でも2.5時間・介入なしは本人の説明で、監査は入ってないの」

Teaser card: a plain, almost boring-looking problem box on the left, with a 30-year counter ticking up beside it

🦜 きなこ「じゃあ次は解いた問題の中身。これ、聞くと拍子抜けするくらい地味なの。なのに30年、だれも埋められなかった」

Simultaneous release diagram: a personal blog post, an arXiv paper, and a verification repository published together

🦜 きなこ「公開のしかたも変わっててね。本人のブログ記事と、論文と、検証コードのリポジトリを同時に出したの」

🐹 もっちー「全部いっぺんに? ふつうは論文だけ出して、あとは黙ってるもんじゃないの」

🦜 きなこ「そこから技術系の掲示板や数学のコミュニティに一気に広がって、賛否ふくめて議論が始まったの」

Teaser card: a small plain problem box beside a large question mark, captioned 'why is this still contested?'

🦜 きなこ「で、そこまで見せてもなお揉めてるの。……その理由は、AIが解いた問題の中身を知らないと分からないんだよ」

そもそも何の問題だったのか

🐹 もっちー「地味なのに30年だれも埋められなかった、って一番気になるやつだよ。難しい数学の話? ぼくでも分かる問題なの?」

Illustration: a round ball-shaped domain with a smooth bowl-like valley inside; caption 'Find the single lowest point inside the ball'

🦜 きなこ「まず舞台からね。丸いボールみたいな範囲があって、その中にお椀みたいにへこんだ地形が広がってる。探すのはいちばん低い谷底ひとつなの」

Diagram: a single query point with a bubble 'value = ?' returning one number; caption 'Function values only, one point per query'

🦜 きなこ「やることはそれだけ。ただし条件がひとつ。この場所の高さいくつ、って一点ずつ聞くことしかできないの。返事は数字ひとつだけ」

🐹 もっちー「えっ、高さの数字だけ? どっちが下り坂かとか、傾きがきついとかは全部なしなの? それ、かなり不便じゃない?」

Split panel: left 'Gradient oracle: slope and direction' crossed out, right 'Value-only oracle: one number' highlighted

🦜 きなこ「そう、いっさい無し。全体の地図も、坂の向きを示す矢印ももらえないの。次にどこを聞くかは集めた数字だけで決めるんだよ」

Metaphor illustration: a foggy hillside at night with a walking cane touching the ground at separate spots; caption 'Blindfolded descent, one touch at a time'

🐹 もっちー「それって、目隠ししたまま坂を下るみたいなこと? 足元の高さだけ手さぐりで確かめて、一歩ずつ下ってく感じ?」

Diagram: a smooth continuous surface beside a jagged discontinuous one crossed out; caption 'the terrain changes gently, no sudden jumps'

🦜 きなこ「もうひとつ条件があってね。地形は途中でワープしないの。少し動いたら高さも少ししか変わらない、そういう素直な地形なんだよ」

🐹 もっちー「あ、それなら手さぐりでも意味あるね。急に崖になってたら、隣を測った意味がなくなっちゃうもん」

Term card: 'Zeroth-order optimization = derivative-free optimization'; subtitle 'No gradients, only function values'

🦜 きなこ「うん、その体験でほぼ合ってる。それね、ゼロ次最適化って名前が付いてるの。傾きを一度も使わないから、微分いらずの最適化とも呼ばれてる」

🐹 もっちー「名前まであるんだ。じゃあその手さぐり、何回くらい高さを聞いたら谷底までたどり着けるの?」

Citation card: Protasov 1996, 'Algorithms for approximate calculation of the minimum of a convex function from its values'; caption 'Upper bound: O(d^2 log^2 d)'

🦜 きなこ「そこがこの問題の本体なの。1996年にプロタソフさんが、これだけ聞けば足りるを示しててね。次元をdとして、だいたいdの2乗くらい」

🐹 もっちー「足りる回数が分かってるんやったら、それでもう解決やん! 30年も、いったい何が残ってたん?」

Historical timeline: 1996 marked near the early consumer-internet era, with a long arrow reaching 2026

🦜 きなこ「もともと1996年、Windows 95が出た翌年くらいに出た手法なの。それがほぼ最適だったと確かめられたのが今年なんだよ」

Two-band chart: upper band 'Upper bound = this many queries are enough', lower band 'Lower bound = below this is impossible'

🦜 きなこ「残ってたのは反対側なの。これ未満の回数じゃどうやっても届かない、って言い切る方。前のこれで足りるが上界、こっちが下界なの」

🐹 もっちー「上がこれで足りるで、下がこれ未満は絶対に無理ね。……で、なんで下の方だけ30年も埋まらなかったの?」

Diagram: an arrow labeled 'inherited from the stronger first-order (gradient) oracle' pointing at a short bar 'Omega(d)'; caption 'A borrowed bound, far too loose here'

🦜 きなこ「そこが面白いところでね、使えてた下界が借り物だったの。傾きまで聞ける強い道具向けの下界を流用してて、大きさもdに比例する分しかなかった」

🐹 もっちー「つまり強い道具用のゆるい物差しを、目隠しの手さぐりに当ててたんか。そら緩すぎるわ、道具が弱いほど回数は増えるはずやんか」

Gap chart: a wide shaded band between 'Omega(d)' and 'O(d^2 log^2 d)'; caption 'Polynomial gap left open for about 30 years (1996-2026)'

🦜 きなこ「そういうこと。だからdに比例する下界と、dの2乗の上界。この間が約30年、上限は分かってるのに下限だけ置き去りで開いたままだったの」

Same gap chart: the lower bound rises to 'Omega(d^2 / log(d+1))' and meets the upper bound; caption 'Complexity settled at Theta-tilde(d^2)'

🦜 きなこ「そこを埋めたのがGPT-5.6。上界を作り直したんじゃなくて、下界をdの2乗くらいまで引き上げて、1996年の手法はほぼ最適だったと決めたの」

Bridge card: a skeptical face icon beside a locked box labeled 'one more move by the author'

🦜 きなこ「ただね、AIが証明したって言われて、そのまま受け取る気にはならないよね。そこを潰すために、著者はもう一手打ってるの」

機械が検証した、の中身

Title card: 'Formal verification in Lean 4' with a proof rewritten line-by-line into machine-checkable form

🦜 きなこ「その一手が、証明そのものを機械に検証させることなの。Lean 4っていう、計算機が一行ずつ確かめられる形に全部書き直したんだよ」

Big stamp graphic: 'MACHINE-CHECKED = 100/100?' with a question mark growing over it

🐹 もっちー「機械が検証!? じゃあ機械が丸を出したなら、その証明はもう100点でしょ? 人間が確かめる意味、どこにあるの?」

Reframe card: 'Can we trust the AI?' crossed out, replaced by 'What exactly does the machine guarantee?'

🦜 きなこ「そこ、いっぺん問いを置き換えたいの。AIを信じていいの、じゃなくて、機械はどこまで保証してくれるの。こう直すときれいに分かれるんだよ」

Repository card: 'PhillipKerger/zero-order-bounds-lean-verification' listing proof code / prompts / chat logs

🦜 きなこ「まず事実から。下界の証明をLean 4で形式検証して、検証コードも、渡したプロンプトも、AIとのチャットログまで公開してるの」

🐹 もっちー「チャットログまで全部出しとるんか! ワイやったら都合の悪いとこ、こっそり消してまうわ。えらい自信やな」

Quote card: 'To cast aside any (well-warranted) skepticism of AI-assisted mathematical proofs' plus README line 'no project-specific axiom, no production sorry or admit'

🦜 きなこ「論文にも狙いが書いてある。AI支援の証明への、もっともな懐疑を払拭するため、って。説明書きにも独自の公理は使ってないとあるの」

🐹 もっちー「そーりー? なんで機械が謝ってんの? しかも本番って何? 誰に謝ってんのか、全然わからんのだけど」

Diagram: a proof with a yellow sticky note labeled 'sorry = unfinished hole'; allowed axioms listed as propext / Classical.choice / Quot.sound

🦜 きなこ「謝ってるんじゃなくてね、証明の穴に、ここは後回しって貼っておく付箋のこと。その付箋が一枚も無いの」

Trust-boundary diagram: tiny inner box 'kernel (trusted)' surrounded by a large outer box 'tactics and automation (not trusted)'

🦜 きなこ「Leanは証明を小さなカーネルで型検査するの。途中で使った自動化は信頼の対象に入ってない。人間が信じるのはカーネルだけでよくなるんだよ」

🐹 もっちー「ほな完璧やんけ! 信じるとこがそんだけ小さいんやったら、人間が口出す余地、もう残ってへんやろ!」

Repository structure: two directories for different accuracy levels, with an automated verification workflow badge

🦜 きなこ「リポジトリの作りも丁寧でね。精度の違う二つの検証がフォルダごとに分けてあって、自動で検証が走る仕組みまで入ってるの」

🐹 もっちー「誰かが後から確かめ直せるようにしてあるんだ。そこまでやるなら、隠したいことは無さそうだね」

Reveal frame: 'What Lean does NOT guarantee' with three empty slots to be filled one at a time

🦜 きなこ「ところがね。それでもLeanが保証してくれないもの、まだ三つ残ってるの。しかも、どれも人間が確かめるしかない側」

Slot 1 filled: 'Are the imported libraries honest?' with a note that the underlying math library is used as-is

🦜 きなこ「一つめは、読み込んだライブラリが正直かどうか。今回でいうと、土台にした数学ライブラリはそのまま借りてるの。疑わずに乗っかってるってこと」

Slot 2 filled: 'statement faithfulness' with the informal theorem on the left, the formal statement on the right, and a human eye icon bridging them

🦜 きなこ「二つめが本丸。書いた式が、狙った定理を忠実に表してるか。この論文なら、あの下界がちゃんと式になってるか。ここは人間が読む仕事なの」

🐹 もっちー「ちょっと待って、そこは人間が読むの? 機械が全部片づけてくれたと思ってたのに、急に心細くなってきたんだけど」

Slot 3 filled: 'no unsound axioms' marked as already addressed by the README, plus a scope bar showing lower bound verified and upper bound outside verification

🦜 きなこ「三つめの、変な公理が紛れてないか。これは説明書きが先に潰してた側。ただ、機械が見たのは下界だけ。上界は検証の外に置かれたままなの」

Split card: left side 'Correctness: settled (lower bound)' and right side 'Still contested' with the right side blurred

🦜 きなこ「だからLeanで幻覚が完全に消えたって言い方は言い過ぎなの。それでも下界の正しさは決着してる。なのに論争は止まってないんだよ」

争点は正しさではなく新しさ

Title card: the dispute is about novelty, not correctness

🦜 きなこ「先に白状しておくね。この論争、解かせた著者本人が結果の新しさをかなり控えめに語ってるところから始まってるの」

🐹 もっちー「えっ、解かせた本人が言うの? そこって普通、いちばん自慢したいところじゃないの。ぼくなら一年は言い続けると思うけど」

Verbatim quote card: author downplays novelty (rank B, quoted by secondary media)

🦜 きなこ「本人の言葉だとね、凸幾何や最適化理論において根本的に新しい技法を使ったとは言えないと思う、って。かなり慎重な言い方なの」

🐹 もっちー「30年だれも埋められなかった穴を埋めたのに、新しくないって、どういうことなの。ぼく、こんがらがってきた」

Timeline: about one year with GPT-5.4 / 5.5, then a single 2.5-hour session

🦜 きなこ「種明かしは前準備なの。本人の記事によると、前の世代のGPT-5.4や5.5を相手に、約1年かけてこの問題に取り組み続けてたんだよ」

Two-column table: what the model produced versus what the human had prepared in advance

🦜 きなこ「しかも勝ち筋になったアイデアはね、もう自作の十ページのプロンプトの中に最初から書き込まれてたの。方向は人間が決めてたわけ」

Animated bar: one-year runway stretching out, with the 2.5-hour slice highlighted at the very end

🐹 もっちー「ちょっと待って、じゃあ最後の2時間半だけってことやん! 一年ぶんの助走があって、その続きを走らせただけやんか!」

🐹 もっちー「……なんか、急にがっかりしてきた。ぼく、AIが真っさらなところから全部ひらめいたんだと思い込んでたよ」

Contrast card: the popular reading 'one prompt, discovered from scratch' crossed out beside the actual sequence

🦜 きなこ「そう思うよね。でもね、プロンプトを一つ投げたらゼロから発見してくれた、っていう読み方だけは実態とずれてるの」

Mockup of a 10-page prompt, labeled: design modeled on earlier OpenAI work

🦜 きなこ「そのプロンプトの設計もね、OpenAIが別の予想の研究で使ったものに似せて作った、って本人が説明してるんだよ」

🐹 もっちー「じゃあ今、みんなは何を言い合ってるの? あの証明、そもそも正しいのかってところで揉めてるってこと?」

Debate map: novelty question and AI-contribution question, tagged as community discussion (rank C)

🦜 きなこ「本当に新しい技法と言えるのか、どこまでがAIの寄与なのか。そこに集中してるという見方があるの。断定はできないんだけどね」

Split panel: contested = significance and novelty, settled = correctness verified in Lean 4

🦜 きなこ「ここが大事なの。争われてるのは意義と新しさの方で、Lean 4で検証した下界そのものの正しさは争点になってないんだよ」

Forum thread mock-up: a debate thread with hundreds of comments, tagged as community discussion

🦜 きなこ「技術系の掲示板でも、これは本当の研究なのか、それとも上手な当てずっぽうなのかっていう懐疑が出てるの」

🐹 もっちー「当てずっぽう…。でも当てずっぽうで書いた証明が、機械の検査を通っちゃうもんなの?」

🦜 きなこ「通らないの。だからこそ、正しさの話と新しさの話をごちゃ混ぜにしちゃいけないんだよ」

🐹 もっちー「……じゃあ、がっかりで終わりなの? ここまで全部剥がしても、それでも残ったものって何かあるんじゃないの?」

Status card: no on-record expert or peer-review evaluation confirmed as of this research

🦜 きなこ「名のある専門家や査読者の記録に残る評価は、今のところまだ確認できてないの。でもね、消えない部分が確かに残ってるんだよ」

Teaser card: two lab logos side by side with the same three-step pipeline shape drawn under each

🦜 きなこ「しかもね、消えずに残ったその部分、他のところでもそっくり同じ形で起きてるの。今年に入ってからも別の例があるんだよ」

生成して、機械に検証させる

Reframed question card: cross out 'Are humans still needed?' and show 'Which steps can be handed to machines?', flat minimal typography

🦜 きなこ「ここで人間はもう要らないのって問いになりがちだけど、聞き方を変えたいの。どの工程を機械に渡せるか、って聞くの」

🐹 もっちー「工程? 証明って、頭のいい人がバーンってひらめいて一発で終わるもんじゃないの? そんなに細かく分けられるんだ」

Three-step procedure diagram left to right: Generate (LLM) then Machine-verify (Lean) then Publish (code and chat logs), flat infographic with arrows

🦜 きなこ「そこが変わってきてるの。まず生成させて、次に機械へ検証させて、最後にコードもログも全部公開する。この三段が標準になりつつあるんだよ」

Info card: Google DeepMind AlphaProof Nexus, May 2026, paired with Lean, 9 Erdos problems proved autonomously (as reported)

🦜 きなこ「同じ形の事例は他にもあってね。今年5月、DeepMindのAlphaProof NexusがLeanと組んで、エルデシュ問題を9件証明したと報じられたの」

🐹 もっちー「9件も? しかも自分で? それってもう、問題を出す先生の役までAIがやってるってことじゃないの。ぼく、ちょっと怖くなってきた」

Two-panel card: left shows 44 OEIS conjectures resolved (reported), right shows a quote label 'still not AGI' attributed to DeepMind

🦜 きなこ「OEISの未解決予想も44件解いたって話ね。ただDeepMind自身がこれはまだAGIじゃないと留保してるの。見出しからは落ちやすいんだよ」

Lineage arrow: OpenAI cycle double cover prompt design leads to the 10-page prompt of this case, dashed arrow between two document icons

🦜 きなこ「今回の十ページのプロンプトも、OpenAIが別の予想でやった設計を手本にしたとされてるの。手続きごと引き継がれてるんだよ」

Workplace analogy: a thick stack of prepared reference documents beside a laptop, then a review checklist being ticked, flat icons

🐹 もっちー「ちょい待ちや! ワイ数学はさっぱりやけど、今の話だけはめっちゃ分かるで。それ、仕事でのAIの使い方とまるっきり同じやんか」

🐹 もっちー「材料をこっちが山ほど揃えて渡して、書かせるのはAI。で、合ってるか確かめるのは結局ぼく。そっくり同じ形なんでしょ」

Cooking analogy: prep work and tasting on the human side, the stir-frying step handed to a machine

🐹 もっちー「下ごしらえは全部ぼくがやって、炒めるところだけAIに任せる、って感じだね。味見も結局ぼくがやるやつ」

Split responsibility diagram: machine side (generate, verify) versus human side (problem setup, groundwork, statement faithfulness check), color coded

🦜 きなこ「そう。だから人間に残る担当は二つ。問題を決めて勝ち筋を用意すること。そして形式化した命題が狙った定理を表してるか確かめること」

A bold headline banner slides over and hides three smaller labels: one year of groundwork, 10-page prompt, verification limited to the lower bound

🦜 きなこ「懸念も置いておくね。AIが解いたって見出しは、一年かけた下準備も、十ページのプロンプトも、検証の範囲も覆い隠しちゃうの」

🐹 もっちー「でもさ、検証を付けるのって手間じゃないの? 出すだけならプロンプト一発のほうが早いのに」

Comparison: 'output only' path met with doubt versus 'output plus machine verification' path accepted

🦜 きなこ「早いけど、それだと誰も信じてくれないの。手間をかけて検証を添えるところまでが、いまの作法になりつつあるんだよ」

Closing teaser card: a one-line summary box with the text hidden behind a blur, arrow pointing to the next section

🦜 きなこ「機械が保証したのは、あくまで書かれた命題の正しさだけ。この一件、一言でまとめると多くの人が思ってるのと正反対の要約になるの」

まとめ

Summary card, item 1 of 3 appearing: 'What the AI filled: the lower bound'

🦜 きなこ「じゃあ最後にまとめるね。今日の話は、三つに分けて読むと全部きれいに収まるの」

🦜 きなこ「一つめ。AIが埋めたのは上から押さえる側じゃなくて、下から押し上げる側。30年開いてた隙間はこれで閉じたの」

Summary card, item 2 of 3 appearing: 'What the machine guaranteed: the formal statement only'

🐹 もっちー「二つめは、機械が保証したのは書かれた式が正しいってことだけ。狙った定理を表してるかは人間の担当、だったよね」

Summary card, item 3 of 3 appearing: 'What the human prepared: the 10-page prompt and the key idea'

🦜 きなこ「よく覚えてたね。そして三つめ、人間が用意してたのは十ページのプロンプトと、そこに入ってた勝ち筋のアイデア」

Three summary cards side by side, connected by an arrow to a single label: 'a new research procedure'

🐹 もっちー「この三つを分けて読むと、AIが人間を超えたかどうかって話じゃなくなるんだね。ちょっと拍子抜けだけど、腑に落ちた」

Split panel: mathematics proof pipeline on the left, software code pipeline on the right, same shape

🦜 きなこ「実はこの生成して機械に検証させるやり方、数学じゃなくてコードの世界でもそっくり同じことが起きてるの」

🦜 きなこ「しかもそっちは、もうみんなが毎日さわってる道具の中に入ってるんだよ」

🐹 もっちー「ぼく、これからAIのニュースを見る目が変わりそう。見出しだけだと、だいたい一番おいしいとこしか書いてないもんね」

Reading-guide card: three questions to ask about any AI news headline, listed as bullet points

🦜 きなこ「そうなの。何が新しくて、どこまでが確かめ済みで、人間がどこを持ったのか。この三つで読むと、たいていのAIニュースは見え方が変わるんだよ」

🐹 もっちー「ぼく、最初はAIが人間を追い越した話だと思ってたけど、聞き終わってみると全然ちがう話だったね」

🦜 きなこ「そうなの。追い越したかどうかじゃなくて、どの工程をだれが持つかが組み替わった話。だから面白いんだよ」

🐹 もっちー「しかしやで、飼い主が寝てる間にワイらがこんな難しい話してるって知ったら、腰抜かすやろなぁ」

Closing card inviting comments, with a small snack icon in the corner

🦜 きなこ「ふふ。まあ私たちのおやつ代は、最後まで見てもらえたかどうかで決まるからね。今日のはどうだった?」

Comment prompt telop: 'How far has AI-assisted work come in your field?'

🐹 もっちー「気になる…! みんなの現場では、下準備込みのAI活用ってどこまで来てる? コメントで教えてほしい」


きなこもっちーのテック深掘り では、AI/LLM を中心としたテック全般をハムスター(🐹 もっちー)とセキセイインコ(🦜 きなこ)の掛け合いで楽しく解説しています。

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