Big Sur を新規インストールしたところ、いくつか環境セットアップにハマったところがあったので対処法を書いておく (as of 2021年3月)．
Homebrew より前に Xcode をインストールしたほうが良さそう
Xcode が入っていない環境で homebrew をインストールすると Command Line Tools が自動的にインストールされるのだが、MacTeX の関連ツールなどいくつかのものは Xcode をフルでインストールしないと動かない (ように見える)．
Xcode を App Store 経由でインストールした後に Homebrew をインストールする。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
wget や xz も先に入れておく
MacTeX まわりのツールは wget などの基本的なコマンドを前提にしているように見える．
brew install wget xz
MacTeX は Homebrew Cask からインストールする
何かうまく動かなかった時にアンインストールを容易にするため．
brew install --cask mactex
ヒラギノフォントを MacTeX で使いたい
これまで MacTeX でヒラギノフォントを使うには TeX Wiki > ヒラギノフォント に従っていればよかったのだが、今回はいくつか問題に直面した．
kanji-config-updmap-sys に失敗する
上記のような経緯のせいか以下のコマンドで失敗するようになった：
% sudo kanji-config-updmap-sys --jis2004 hiragino-highsierra-pron
NOT EXIST ptex-hiragino-highsierra-pron.map
TeX のことは全くわからないのだが、tlmgr でインストールしたパッケージをアンインストール (sudo tlmgr uninstall japanese-otf-nonfree japanese-otf-uptex-nonfree ptex-fontmaps-macos cjk-gs-integrate-macos や sudo tlmgr uninstall cjk-gs-integrate adobemapping) したり再インストール等しているうちにこのコマンドは成功するようになった．
dvipdfmx に失敗する
% dvipdfmx 11.8.2
11.8.2 -> 11.8.2.pdf
[1
dvipdfmx:warning: Could not locate a virtual/physical font for TFM "rml".
dvipdfmx:warning: >> This font is mapped to a physical font "HiraginoSerif.ttc".
dvipdfmx:warning: >> Please check if kpathsea library can find this font: HiraginoSerif.ttc
dvipdfmx:fatal: Cannot proceed without .vf or "physical" font for PDF output...
No output PDF file written.
これも色々ググったのだが最終的に TeX ＆ LaTeX Advent Caleandar 2017 ［改訂第7版］LaTeX2e美文書作成入門 ヒラギノフォントパッチ で紹介されているパッチを当てると動くようになった (Catalina では使わなかった気がする)． 作者様に感謝！
GitHub: Bibunsho7-patch/Patch.app: ［改訂第7版］LaTeX2e美文書作成入門 ヒラギノフォントパッチ
git clone --recursive https://github.com/munepi/bibunsho7-patch.git
cd bibunsho7-patch
sudo ./Patch.sh