はじめに
業務でAWSを使うようになり、AWSの基礎を体系的・包括的に理解したいなと思い、AWS認定試験のクラウドプラクティショナーに挑戦しようと思いました。
AWS認定試験の全体像
プラクティショナーの試験概要
- 問題数は65問
- 試験時間は90分
- 合格スコアは100-1000のスコアで700以上(≒正解率70%前後)
- 試験料は11,000円
- 試験範囲
- クラウドの概念:28%
- セキュリティ:24%
- テクノロジー:36%
- 請求と料金:12%
 
受験前のステータス
現時点でのスキル・知識を整理
- ICT及びプログラミングのある程度ある
- SIerで10年ぐらいの実務経験
- 情報処理技術者試験で高度試験(ITアーキテクト/NWスペシャリスト/安全確保支援士など)をいくつか保有
- 複数のプログラミング言語(Node/Java/Python/C/Dartなど)を扱える
- 業務以外にもプライベートでアプリをリリースしたり、サーバ立てたり、ラズパイで遊んだりする
 
- AWSはほぼ素人
- 2ヶ月間の業務経験
- CloudFront,WAF,ALB,ECS,Code4兄弟,Dynamo,S3,Lambda,APIGWなどを使って簡単なWebサイトを構築
 
 
- 2ヶ月間の業務経験
勉強方法と時間(1週間/25Hぐらい)
- 試験について調べる (2H)
- E-learningで勉強 (3H)
- AWS Cloud Practitioner Essentials
- 動画を倍速で確認
- AWSが重要視している考え方を理解するのに有用
- 移行などはあまり出題されないので、CAFなどはいらないかも
 
- 書籍で勉強 (5H)
- AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー
- 出題範囲及び難易度を確認するために、一通り参考書を読破し、勉強ノートに整理
- 前提知識(WAFやDDoSなどの基本概念)部分は省略しながら、AWSの特徴/サービスの詳細を理解
 
- 過去問 (10H)
- Udemyの講座
- 安い(1000円ちょっと) & 次のレベルも含んでいる & 時間があるため追加で実施
- 基礎×2、応用×3を2回ずつ解いて、間違った部分や理解が怪しい部分を勉強
- 1回目:基礎×2が80%、応用×3が65-70% / 2回目:95%
 
 
- 勉強ノートで復習(3H)
- 作った勉強ノートを読み返して不明点や整合性のつかない部分の確認
- 暗記
 
- 受験予約 (2H)
- 受験方法の確認、テストセンターの空きの確認、受験方法の確認など
 
活動記録
- 8/7
- 夏休みで実家にも帰れず暇なので、なにかしようと思いたち、AWSの試験について調べ、参考書をポチる
 
- 8/8
- E-learningで勉強する
 
- 8/10 - 8/11
- 参考書をやる
 
- 8/12 - 8/14
- 過去問題をやる
 
- 8/15 受験&結果確認
- コロナに気をつけながら、テストセンターで受験
 
受験した所感
- 上記過去問の基礎編と同程度のレベル
- サービスよりも「クラウドとは」「AWSのメリット」の考え方が多かった印象
 
- おもったよりもサービスなどを聞かれない
- 「XXXを実現するためのサービスは何か」よりも「XXXを実現するために必要な性質は何か」のようなものを聞かれる
- 可用性、グローバル性、セキュリティ、機敏性など
 
 
- 「XXXを実現するためのサービスは何か」よりも「XXXを実現するために必要な性質は何か」のようなものを聞かれる
- 細かいオプションや運用時の懸念なども覚えていったが、ほぼ出ない。
- 練習問題と同じものはでない
- 当たり前だが練習問題と同じものはない。
 
- 貢献度は下記ぐらい
- E-learningが10%。参考書が30%,過去問が30%,ICTの予備知識が30%(笑)
 
結果
- 合格
- 点数は874
- 上記の過去問の実績や感覚的(自信がない問題が5問以下)に90%は軽く超えたと思っていたので、正直低くてショックでした。。。
- そんなに甘くないぞという戒めだと思って、上位試験に挑戦したいと思います。
 
 
- 上記の過去問の実績や感覚的(自信がない問題が5問以下)に90%は軽く超えたと思っていたので、正直低くてショックでした。。。
- 全セクションで「コンピテンシーを満たしている」の判定
 
- 点数は874
振り返ってみて
- 6ヶ月の実務経験というが、そこまでは不要
- 書籍か過去問のどちらかだけで十分
- AWSのサービスは代表どころだけ覚えておけば大丈夫
- AWSやクラウドのメリットなどを理解しておくほうが重要だった
- AWSの提唱するクラウドの6つのメリットなど
 
 
- 参考書が古かったが、改定もされており、問題なかった
- サービスの個々の詳細よりも概念に近い問いが多く、そのような部分は変わらないため、問題なかった
 
苦労した点
- 「どちらでもできる」「違いが微妙」が多い
- 「Config」「Trail」「inspector」「trusted advisor」などサービスの違いを理解していても、問題文が「コンプライアンス対応に使えるのはどれか」のような曖昧で微妙な表現の場合はかなり悩む
- 本番では少ないが、練習問題では多く、ほぼ同じ問題で違う解答ががあり困った。。。
 
 
- 「Config」「Trail」「inspector」「trusted advisor」などサービスの違いを理解していても、問題文が「コンプライアンス対応に使えるのはどれか」のような曖昧で微妙な表現の場合はかなり悩む
一般的な選択肢問題にはよくあることですが、
苦労しなかった点
- ICT基礎知識があり、用語や技術要素を知らないということはなかった
- 2ヶ月間ではあるが、代表的なサービスを触ることができていた
注力したポイント
- マネージドサービスの名称とその役割や代表的な使い方
- でも、実はそこまで出なかった
 
- AWS(出題者)が理解してほしいポイントの理解
- 過去問では問題文と選択肢から、どちらでもできるみたいなものが多く、ニュアンスを読み取るのに時間を使った
- 実際の問題では迷う問題は、そこまで多くなかったが、点数低いので汲み取れていなかったのかも。。。
 
まとめ
- 2ヶ月間の実務実績と1週間の勉強があれば、余裕で合格できる
- ただし、この程度の試験内容であれば、わざわざ1万円払って受けるよりも、もっとしっかり勉強してアソシエイトを受けるほうが良いかも。。。
(おまけ)マネージドサービス+αまとめ
- 勉強の中で出てきたマネージドサービスや機能
- でも、殆ど使わなかった・・・
 
| サービス/機能名 | 概要 | 
|---|---|
| CodeBuild | ビルドプロジェクト | 
| CodeCommit | リポジトリ | 
| CodeDeploy | デプロイプロジェクト | 
| CodePipeline | パイプライン | 
| Config | 変更を記録 | 
| Connect | コンタクトセンター | 
| Direct Connect | 専用線 | 
| DMS(Database Migration Service) | DBマイグレ | 
| DocumentDB | ドキュメントDB | 
| DynamoDB | NoSQLDB | 
| EBS(Elastic Block Store) | ブロックストレージ | 
| EC2(Elastic Compute Cloud) | 仮想マシン | 
| ECR | コンテナリポジトリ | 
| ECS(Elastic Container Service)/EKS(Elastic Kubernetes Service) | コンテナサービス | 
| Elastic Beanstalk | 自動デプロイ | 
| ElastiCache | インメモリキャッシュ | 
| EFS(Elastic File System) | 共有ファイルシステム | 
| ELB(Elastic Load Balancing)/ALB・NLB・CLB | LB | 
| EMR(ElasticMapReduce) | ビッグデータ | 
| Fargate | サーバレスコンピューティング | 
| Glacier | アーカイブストレージ | 
| Global Accelerator | 地理的に近いエンドポイント | 
| GuardDuty | インテリジェントな脅威検知 | 
| IAM(Identity and Access Management) | アカウント管理/ロール管理 | 
| IGW | インターネットゲートウェイ | 
| Inspector | 脆弱性診断 | 
| Kinesis | ストリーム | 
| KMS(Key Management Service) | 鍵管理 | 
| Lambda | FaaS | 
| Lightsail | 仮想プライベートサーバ | 
| Marketplace | ソフトウェアカタログ | 
| NATゲートウェイ | NAT | 
| Neptune | グラフDB | 
| OpsWorks | マネージド構成管理 | 
| Organizations | アカウントの一元管理 | 
| OutPosts | オンプレでの実行 | 
| Personal Health Dashboard | アカウント関連のヘルスチェック | 
| RDS(Relational Database Service)/ Aurora | リレーショナルDB | 
| RedShift | データウェアハウス | 
| Route53 | DNS | 
| RouteTable | ルーティングテーブル | 
| S3(Simple Storage Service) | スト1レージ | 
| STS(Security Token Service) | 一時認証情報 | 
| SecurityGroup | 仮想ファイアウォール | 
| SES | メール | 
| Shield | DDoS攻撃を保護する | 
| SMS | サーバマイグレーション | 
| SnowCone/SnowballEdge/SnowMobile | 移行時のデバイス | 
| SNS(Simple Notification Service) | Pub/Sub | 
| SQS(Simple Queue Service) | キューイング | 
| StepFunctions | 処理の順次実行 | 
| Storage Gateway | ハイブリッドクラウドのストレージ | 
| Systems Manager | 運用の可視化 | 
| Trasted Advisor | ベストプラクティス評価 | 
| VPC(Virtual Private Cloud ) | プライベートネットワーク | 
| VPNGW | VPNゲートウェイ | 
| WAF | アプリケーションファイアウォール | 
| Well-Architected | アーキテクチャ評価 | 
| X-Ray | 分散アプリの分析とデバッグ |