はじめに
本記事はQualiArts Advent Calendar 2023の22日目の記事です。
QualiArtsの開発ディレクターをしている川下です。
その傍らQUBEという組織に所属し、QualiArtsのエンジニア組織の育成や成長について戦略を練ったりしています。
本記事では、そのQUBEの活動の一環で開催したエンジニアワークショップについて紹介したいと思います。
ワークショップの目的
「エンジニアの成長が加速し、継続的に事業成果があげられるエンジニア組織」
こちらがQUBEのテーマです。この組織をめざすうえで必要なことについて、メンバーでブレストをしました。
その中で、「セルフマネジメント」「モチベーション維持」といったワードが出てきました。
そこで、自分のモチベーションを理解することと、チームメンバーにも知ってもらうことを目的として、ムービング・モチベーターズを用いたワークショップを開催することになりました。
ムービング・モチベーターズとは
自分の価値観と他人の価値観の違いを理解するための、Management3.0のゲームです。
「10の本質的なモチベーション」が描かれたカードを用います。
このゲームを通して、自分と他人のやる気スイッチを理解することで、お互いの気持ちを尊重し合ったり、新たなコミュニケーションが生まれたり、トラブルを避けるきっかけになるかもしれないというものです。
ルール
今回のルールを紹介します。
ベーステーマ
モチベーションというのは、状況によって変化するものです。
そのため、まずはどんなことに対するモチベーションについて考えるのか定めます。
今回のワークショップでは、「仕事あるいは会社に対するモチベーション」というテーマにしました。
10枚のカード
「10の本質的なモチベーション」が用意されています。
カードは購入することもできますが、PDFでも配布されています。
NuWorksのこちらにダウンロードリンクがあります。ムービング・モチベーターズの詳しい説明も載っています。
- 受容
「私の周りの人が、私がやっていることや私らしさを認めてくれる」 - 好奇心
「調査したり、考えたりしたいことがたくさんある」 - 自由
「私は自分自身の仕事と責任で他人から独立している」 - 地位
「私の職位は優れていて、いっしょに働いている人たちから認められている」 - ゴール
「私の人生の目的が、私がしている仕事に反映されている」 - 名誉
「私個人の価値が私の働き方に反映されていることを誇りに思う」 - 熟達
「私の仕事は難しいが、まだ能力の範囲内にある」
※この認識が人によって曖昧になりそうだったので、今回のワークショップでは「挑戦」という意味合いで捉えてもらいました - 秩序
「安定した環境のための十分な規則と方針がある」 - 権力
「私の周りに起きることを自分で左右できる裁量がある」 - 関係性
「私は仕事でかかわる人々と良好な社会的つながりを持っている」
グループに分かれる
今回のワークショップには40名以上のエンジニアが参加してくれました。
ひとつの広い空間に集まって、所属しているプロジェクト単位で3~6名一組のチームを作り、テーブルで分かれてワークを行いました。
カードを並び替える
自分にとって大切だと思う順にカードを並び替えてもらいました。
5分程度で直感的に考えます。
発表する
並び替えたTOP3とWORST1のカードを、グループのメンバーに共有をしてもらいました。
なぜその順番にしたのか理由を説明をしながら紹介します。
感想を共有する
全員一周した後、歓談の時間を設けてメンバーの発表について感じたことを自由に話し合ってもらいました。
他の順位についても見せ合いながら話すチームが多かったです。
当日の雰囲気
ワークショップを始める前に、ルール説明と合わせて
「ぜひ楽しんで、ワイワイガヤガヤしながら参加してください!」と伝えていたおかげか、非常に和やかな雰囲気でみんな楽しんでくれていたように思います。
コロナ禍が続いていたため、久しぶりに大勢で顔を合わせてのイベントとなりました。
リモートで参加しているメンバーにはあらかじめPDFを配布し、グループ全員の発表がしっかり聞こえるように各テーブル工夫して共有してくれていました。
最後に
これまで自分の仕事に対するモチベーションをなんとなくでしか考えていなかった人も、これをきっかけにして自己理解を深めてくれていたように思います。
(お金は?という声もちらほらありましたが、選択肢にお金がないことについてはManagement3.0を調べてみてください)
また、同じプロジェクトのメンバーのモチベーションを知り、知ってもらうことで、心理的安全性も高まったと思います。
久しぶりのオフラインイベントということもあり、雑談にも花が咲いていたように感じました。
今後も定期的にワークショップを開催していくつもりですので、そのときにはまた紹介していきたいと思います。