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SPSS Modelerでパラメーター最適化②ー複数の目標仕様を予測する

Last updated at Posted at 2024-04-17

複数のパラメーターを調整して何らかの目標仕様を満たしたいということがあります。
例えば、シリコン量と鉄分の量(パラメーター)を調整して、ある強度(目標仕様)のパーツを作りたいというようなことです。

このようなパラメーター調整をSPSS Modelerを使って行う方法を、3回シリーズで解説しています。
この記事はそのシリーズの②番目の記事です。

  1. 複数のパラメーターから目標仕様を予測する
  2. 複数の目標仕様を予測する
  3. パラメーターをシミュレーションで生成

ここでは複数の目標仕様がある場合の対応方法を考えます。
例えば、シリコン量(パラメーター)と鉄量(パラメーター)を調整して、ある摩擦係数(目標仕様1)とある強度(目標仕様2)とあるコスト(目標仕様3)の3つの仕様を満たすのパーツを作りたいというようなことです。

このようなパラメーター調整をSPSS Modelerを使って行います。

実行動画(動画は、シリーズ①②③をすべてを解説しています。②は3分くらいからです)

  • テスト環境

    • Modeler 18.5
    • Windows 11 64bit
  • サンプルストリーム

  • サンプルデータ

1.データの読み込み

まず、「CAEdata.csv」からCAEのシミュレーターでの結果を読み込みます。
「P1」から「P27」のパラメーターでシミュレーションを行った結果として「摩擦係数」や「強度」、「コスト」などの目標仕様がどうなったかという結果が記録されています。
image.png

2.目標仕様予測モデルの作成

ここでは「P1」から「P27」を説明変数にして「摩擦係数」だけではなく、「強度」、「コスト」のそれぞれ予測するモデルを作ってみます。
「データ型」ノードを接続し、「値を読み込み」をクリックして、「摩擦係数」のロールを「対象」、「P1」から「P27」のロールを「入力」にします。
image.png

「1次」のモデル作成ノードを接続し、右クリックで「実行」します。
image.png

同様にして、「強度」、「コスト」について「1次」のモデルを作っていきます。

image.png

image.png

以下のように3つのモデルが出来上がります。

image.png

3.目標仕様のスコアリング

出来上がった3つのモデルをつかってスコアリングをしてみます。「CAE候補data.csv」から3つのモデルナゲットに接続します。

「CAE候補data.csv」は、以下のように「P1」から「P27」のパラメーターのみが入ったデータです。このパラメーターでCAEのシミュレーションを行ったときに、目標仕様である「摩擦係数」「強度」、「コスト」がどのくらいになるかを予測できます。

image.png

モデルナゲットに「テーブル」ノードを接続して実行します。
以下のようにこのパラメーターのセットだと1.731の「摩擦係数」、0.061の「強度」、2234.213の「コスト」になることが予測できました。
image.png

このように時間のかかるCAEシミュレーションを行わずに、複数の目標仕様を予測することができます。

参考

2023春IBMソリューションタイム SPSS Modelerでシミュレーションができるの?!―Modelerで行う最適パラメーター推定―

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