#概要
athrill(アスリル)の起動プションについて解説します.
#起動オプション
##メモリコンフィグファイル
###-m(必須)
実行対象バイナリのメモリレイアウトを指定します.
書式は,以下の3種類あります.
- ROM/RAM指定(必須)
- MMAP指定(linuxのみ指定可能)
- 外部シェルスクリプト起動指定(linuxのみ指定可能)
####ROM/RAM指定(必須)
<type>, <address>, <size>
項目 | 説明 |
---|---|
type | ROM領域の場合は「ROM」,RAM領域の場合は「RAM」と記載してください |
address | 16進数表記で領域の開始アドレスを記載してください |
size | 10進数表記で領域のサイズを記載してください(1KB単位) |
以下,設定例です.
ROM, 0x00000000, 512
RAM, 0x06FF7000, 512
####MMAP指定(linuxのみ指定可能)
実行対象バイナリの任意の変数をmmapでファイル・マッピングできます.
本指定はオプションで,linux環境でのみ使用可能です.
検査用に内部データをシームレスにアクセスできるように,本機能を追加しています.
<type>, <address>, <filepath>
項目 | 説明 |
---|---|
type | 「MMAP」と記載してください.当該ファイルにマッピングする変数は".mmap_section"でセクション指定してください |
address | 16進数表記で領域の開始アドレスを記載してください |
filepath | mmap対象ファイルパスを指定してください.当該ファイルのサイズを8KB単位で端数切り上げしたサイズが本領域のサイズになります.当該ファイルは事前にゼロクリアし,領域確保しておく必要があります |
以下,設定例です.
MMAP, 0x07FF0000, mmap_file.bin
- 注意
- mmap対象ファイルは,athrill起動前に空データを埋めておく必要があります.
- 設定例:dd if=/dev/zero of=mmap_file.bin bs=1k count=1024
変数のセクション指定例です.
unsigned char mmap_data[1024] __attribute__ ((section(".mmap_section")));
####外部シェルスクリプト起動指定(linuxのみ指定可能)
本指定はオプションで,linux環境でのみ使用可能です.
athrill専用変数 athrill_device_func_call(32bit変数) を".athrill_device_section"にセクション配置することで,
当該変数に書き込んだ値を引数にして,外部シェルプログラム athrill_extfunc.shが自動起動します.
外部シェルプログラムの処理が終了するまで,CPUの実行は停止します.
検査用に外部シェルプログラムと連携する場合を想定して本機能を追加しています.
<type>, <address>, <size>
項目 | 説明 |
---|---|
type | 「RAM」と記載してください.athrill_device_func_call(32bit変数)を".athrill_device_section"でセクション指定してください |
address | 16進数表記で領域の開始アドレスを記載してください |
size | 「1」と記載してください |
以下,設定例です.
RAM, 0xDEAD0000, 1
変数のセクション指定例です.
static unsigned int athrill_device_func_call __attribute__ ((section(".athrill_device_section")));
##モード指定
以下のいずれかのオプションを指定してathrillを起動してください.
###-i(オプション)
athrillをデバッグモードで起動します.
端末上でathrillを起動すると,端末からデバッグコマンドを叩くことができます.
初期開発時に,アプリケーションの動作確認をする際に使用します.
####-r(オプション)
-i オプション指定した場合,"-r"を指定すると,athrill_remoteコマンドを使用して,athrill上のデバッグを遠隔実施できます.
本機能を使用すると,シェルプログラムからathrillのデバッグ機能を利用できるようになります.
複雑なテストシーケンスをシナリオとして実行したい場合に使用します.
###-t(オプション)
athrillをタイムアウト付き(単位:クロック)でバックグラウンド実行します.
以下は,タイムアウト時間を1000クロックとして起動する際の引数指定例です.
$ athrill -t 1000 -d device_config.txt -m memory.txt asp
##athrillパラメータ指定
###-d(オプション)
athrillに指定したいパラメータを本ファイルで設定します.
パラメータ詳細は,パラメータ説明マニュアルを参照ください.
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