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Gemini CLIで使えるMCP三種の神器を考える

Last updated at Posted at 2025-09-30

前提

ここ最近Gemini CLIを使うことが多くなり、MCPサーバーも色々なものが登場しました。
しかしありすぎて何を使ったら良いか分からないことがあります。

この記事では、筆者が試して良かったMCPを3つ選んで紹介します。

Context7

context7は、最新のドキュメントやコードを取得してくれるMCPです。

このMCPを導入することで、Geminiは最新ドキュメントや固定バージョンの情報を読み込んでくれて、ハルシネーション(AIが事実に基づかない回答をしてしまうこと)を軽減してくれます。

例えば、JSのフレームワークであるVueはバージョン2とバージョン3で破壊的なアップデートがあり、アプリのバージョンアップ対応に多くの開発者を悩ませました。

しかも厄介なのは同じVueなので、調査の際にVue2とVue3の情報が入り混じってしまいます...

context7を使うことで、Vue2とVue3どちらのドキュメントも用意されているので、必要に応じた情報を取得することができます。

スクリーンショット 2025-09-30 8.43.26.png

これによりVue2から3へのアップデート、旧バージョンでの開発が継続できます。

言語やフレームワークだけではなく、AWSやGCPなどのクラウド周りも日々アップデートされ続けています。
context7を使うことで、最新の情報で開発を進めることができます。

執筆時点の注記(※2025年9月時点)で、43,302のドキュメントが用意されております。

context7を使う指示は以下のように投げます。

context7を使ってVue3の最新の情報を取得し、状態管理の方法を教えてください。

Sequential Thinking

このMCPは、AIがステップ毎に考えた結果を出力してくれます。

またAI自身が過去に出した回答を振り返り、自分で出した考えを補正するようになります。
これにより過去にお願いした依頼が進むにつれて、全く違った結果を出すようになることを防いでくれます。

例として、以下の指示を投げます。

TODOアプリを開発したいです。ユーザーが喜ぶ機能を再帰的に考えてください。

再帰的(ステップごとに繰り返し深掘りしていくイメージ)というワードを加えることで、AIはステップ毎の考えを出力してくれます。

スクリーンショット 2025-09-30 9.26.13.png

ステップ中に良いと思った回答をさらに深ぼって実装もできます。
画像の例だとレベル2のゲーミフィケーションの要素を取り入れたい場合、以下の指示を投げて実装レベルで落とし込めます。

レベル2: 「継続」を促すゲーミフィケーションを採用したいです。実装方法を再帰的に教えてください。

このMCPにより、ステップバイステップで作業を進めることができます。

Serena

最後にSerenaを紹介します。
このMCPは、プロジェクトの概要や作業中の情報を保存して残せます。

これによりSequential Thinkingで深ぼった内容を保存して、次の作業時に再開することができます。

導入方法はこちらの記事が参考になりました。
https://qiita.com/miuraken/items/a61fc2f826ba442c5f63

以下の指示を投げて、作業を保存します。

ここまでの作業をSerenaに保存してください

これにより、serenaのフォルダーに作業情報を記録したmdが格納されました。
スクリーンショット 2025-09-30 9.42.08.png

再開するときはGemini CLIを起動して次の指示を投げます。

@.serena/memories/gamification_feature_design.md を読み込んで作業を再開したいです

これにより作業を再開することができます。

MCPを導入しよう

最後に導入方法を紹介します。
/.gemini/settings.jsonに必要なMCPを追加してください。

"mcpServers": {
  "context7": {
    "command": "npx",
    "args": [
      "-y",
      "@upstash/context7-mcp"
    ]
  },
  "sequential-thinking": {
    "command": "npx",
    "args": [
      "-y",
      "@modelcontextprotocol/server-sequential-thinking"
    ]
  },
  "serena": {
    "command": "uvx",
    "args": [
      "--from",
      "git+https://github.com/oraios/serena",
      "serena-mcp-server",
      "--context",
      "ide-assistant",
      "--enable-web-dashboard",
      "false",
      "--project",
      "${PWD}"
    ]
  }
},

追加したら、Gemini CLIを起動して以下のコマンドを実行します。

/mcp list

追加したMCPが表示されたら完了です。

まとめ

今回紹介したMCP三種の神器を導入することで、Gemini CLIは次のような環境になります。

  • context7 → 最新の公式ドキュメントでハルシネーションを防ぐ
  • SequentialThinking → ステップ毎に考えを整理し深掘りできる
  • Serena → 作業履歴を保存し、継続して再開できる

これらを組み合わせれば「最新情報 × 論理的思考 × 作業継続」という開発環境が手に入ります。
ぜひ自分の開発環境でも試してみてください!

参考資料

context7
https://github.com/upstash/context7

sequentialthinking
https://github.com/modelcontextprotocol/servers/tree/main/src/sequentialthinking

serena
https://github.com/oraios/serena?tab=readme-ov-file#using-uvx

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