PrePoMaxソリッドメッシュ作成入門(CalculiX GUI)
はじめに
有限要素解析(FEA)の第一歩は「メッシュ作成」です。
PrePoMax は CalculiX の GUI フロントエンドで、標準メッシャー(Netgen)や Gmsh を利用して簡単にメッシュを作成できます。
本記事では ソリッドメッシュ作成 に焦点をあて、代表的な3つの方法をスクリーンショット付きで紹介します。
1. PrePoMaxのメッシュ機能
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標準メッシャー
初心者向け。ワンクリックで四面体メッシュを生成可能。 -
Gmsh(GUI連携)
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Transfinite Mesh: 構造化メッシュ(規則的な四角形/六面体主体)
→ 計算精度・収束性が向上する場合あり -
Tetrahedral Gmsh:細かいパラメータ制御、六面体再構成(Recombine)対応
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Extrude_Mesh:面メッシュの押し出し分割。押出方向の要素数を制御可能
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2. 手順:メッシュ作成の流れ
ファイル対応
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標準メッシャー
- Meshing Parameters:STEP対応, STL対応
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Gmsh
- Transfinite Mesh:STEP対応, STL非対応
- Tetrahedral Gmsh:STEP対応, STL対応
- Extrude_Mesh:STEP対応, STL非対応
2.メッシュ作成
2-1.標準メッシャー
迷ったらまず標準メッシャーで試すのがおすすめ
(Geometry > Mesh Setup> Meshing Parameters 設定後 Mesh > Create Mesh)

Max element sizeを自動計算(必要なら調整)
設定後 Mesh > Create Mesh
細かいメッシュにする場合
Max element sizeの値を小さくする(例 5.1 > 1)
計算時間・メモリー使用量は増えるが、応力分布が滑らかに出る

2-2.Gmshによるメッシュ
2-2-1.Transfinite Mesh
六面体メッシュを作成した例。規則的で収束が安定しやすい。
解析時間短縮や精度向上の可能性がある。

2-2-2.Tetrahedral Gmsh
複雑形状に適した四面体メッシュ。algorithm選択で要素分割を制御。
(Geometry > Mesh Setup> Tetrahedral Gmsh 設定後 Mesh > Create Mesh)
2-2-3.Extrude_Mesh
面メッシュを押し出してソリッド化。押し出し方向の分割数を指定できるため、層状構造や板厚方向の解析に便利。
(Meshing_Parameters と Extrude_Mesh の2段階設定
Geometry > Mesh Setup> Extrude_Mesh 設定後 Mesh > Create Mesh)

3. まとめ
PrePoMax標準メッシャーとGUI連携のGmshでメッシュ作成を行った。以下の使い分けをお勧めする。
- 標準メッシャーは手軽、まずはこれで試す(迷ったら標準メッシャー)
- 精度や収束性が重要なら構造化メッシュの Transfinite Mesh , Extrude_Mesh を使う
- 複雑形状や細かい設定が必要なら Tetrahedral Gmsh を使う
- GUI で直感的に扱えるので初心者にもおすすめ
参考リンク
- PrePoMax & CalculiX - Extruded meshes@Matej Borovinšek:押し出しメッシュ例
- PrePoMax & CalculiX - Transfinite volume meshes@Matej Borovinšek:構造メッシュ例
- PrePoMax & CalculiX - Introduction to advanced meshing@Matej Borovinšek
- 有限要素解析_PrePoMax-FEM_WG_Web 126 押し出しメッシュ@AsuLike 3D-short
- PrePoMax 公式サイト
- Gmsh 公式
- CalculiX
お礼
PrePoMaxを勉強するにあたり、下記サイトを活用させていただいた。
わかりやすい内容、豊富な事例、PrePoMaxの特徴(できる、できないの説明)等、大変参考になった。
PrePoMax使用法解説@Sagittarius_Chiron
ひとこと
誰かに紹介というよりも、自分の備忘用みたいになってしまい、すみません。
今後も初学者として気が付いた点を投稿したいです。





