これは何
少し前までスマホゲームのマーケターであった私が、AppsFlyerのSDK導入をスムーズに進める上で、工夫した点をいくつか紹介できたらと思いますので、これからAppsFlyerのSDKを導入したいと考えている方の少しでも参考になればと思います。
(ちなみに今はWebエンジニアで、マーケターになる前はゲームプログラマーをしてました)
前提
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広告SDK実装のタイミング
- 広告SDKの実装は、早ければアプリリリース4ヶ月前ほど前から準備をします。遅くても2ヶ月前には着手しています。
- アプリの申請なども考慮するアプリリリースの2ヶ月前の着手はかなりタイトです。
- 広告SDKの実装は、早ければアプリリリース4ヶ月前ほど前から準備をします。遅くても2ヶ月前には着手しています。
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広告SDKの必要性
- 広告SDKを導入すると、広告メディア毎のインストール数やROASなどが確認できます。これらの情報がないと、適切な評価ができず、無駄な広告費用をかけてしまう可能性があります。
工夫した点 その1
そもそもの広告SDKの必要性の説明と実装に工数をもらうことを、あらかじめ偉い人(プロデューサー・ディレクター・開発リーダーなど)に話しておき、しっかりとスケジュールに組み込んでもらう。
- 広告SDKは、マーケターが使用するもの + 直接的に売上やお客さまからの反応につながるものではないので、エンジニアの実装モチベーションと優先度は低くなりやすいです。そのため、やっとの思いでこぎつけたアプリリリースの直前で、「全然実装できてませんでした…」なんてことも起きかねません。
(決して悪口を書いているつもりはありません、私も逆の立場であればそう思います。)
工夫した点 その2
エンジニアに実装をお願いする際には、広告SDKの必要性や背景についてしっかりと説明する
- そもそも広告SDKは、エンジニアからしたら、未知のものです。何のために使うのか分からないものを実装するなんて、モチベーションが上がるはずありません。なので、相手のモチベーションに繋がるような言い方で説明しました。
例) 今の飽和したアプリ市場は、せっかく面白いゲームを作っても広告戦略が上手くいかないと、埋もれてしまう可能性が高いです。面白いゲームを数多くの人に知ってもらうためには、日々の広告成果の確認と分析が不可欠で、それを見るのに広告SDKが必要なのです。など。
工夫した点 その3
マーケターでも出来ることは予めやっておく
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リリース前の忙しい時期なので、極力実装に集中してもらえるように、実装以外の部分の設定はマーケターの方で行いましょう。これを事前に設定しておくだけでもエンジニアの工数を数時間レベルで節約できます。
- 管理画面へのデバッグアプリ登録 / テスト端末の追加 / アカウントの権限整理 など
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上記以外にも、今後管理画面を触るのはマーケターが中心なので、この機会に管理画面のアプリ設定についても勉強するのが良いと思います。
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大事なのは「自分がやれることは最大限やったよ!」ってスタンスを見せることです。
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参考
工夫した点 その4
オプションの実装メニューは、リリース後の運用をしっかりと想像した上で、本当に必要と思ったものに絞りお願いする。また、ドキュメントのリンクも添えておく
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オプションの実装メニュー: カスタムイベント・アンインストール計測・カスタマーユーザーID など
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AppsFlyerの機能は盛りだくさんで、SDKの基本実装項目以外にも、オプション機能として様々な実装項目が用意されています。あったらいいな…くらいの温度感でお願いしたけど、結局使わなかった項目も多いので、実際の運用イメージを膨らませた上で考えると良いでしょう。
※必要な際に随時実装してもらう選択肢もありです- AppsFlyerのドキュメントはとても充実している反面、迷子にもなりやすいです。エンジニアに実装をお願いする際は、対応するドキュメントのリンクも添えておきましょう。ドキュメントの内容は必ずしも技術的なことだけではないので、一度マーケターの方も実装ドキュメントを一読することをお勧めします。
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参考
- 基本のSDK実装ガイド – ヘルプセンター
- 追加のSDK実装ガイド – ヘルプセンター
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カスタマーユーザーID (CUID) 概要 – ヘルプセンター
- この機能は、AppsFlyerの管理画面と自社のKPIツールなどと連携させる意味でもかなり便利でした。
工夫した点 その5
実装において不明点が多く発生した場合には、マーケター同席のもと、AppsFlyerのサポートの方とオンライン会議を行いましょう
- 実装において分からないことが発生した際に、まずエンジニアからマーケターにAppsFlyerの人に聞いてほしいと質問がきます。少量ならそのまま中継してAppsFlyerのサポートの方に問い合わせをすれば良いですが、数が多くなってくると マーケターが中継する工数が増えるのと、マーケターが良かれと思って体裁を整えたことで意味が変わってしまうなんてミスも発生しがちなので、一度作業が止まってしまいますが会議をした方が結果楽です。
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。
今までに少なくとも5個以上のアプリに広告SDKを導入してきた経験がありますが、社内連携に関しては一度もスムーズに行ったことはありません(笑)
ただ、数を重ねるたびに、SDK導入に関する時間は削減できているので、少しでも参考になれば幸いです。