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機械学習論文読み:SSD / Single Shot Multibox Detector

Last updated at Posted at 2018-04-26

YOLOに並んで話題のSSD(Single Shot Multibox Detector)の論文を読んでみました。

論文・参考

論文
https://arxiv.org/abs/1512.02325

以下の記事、スライドにとてもお世話になりました。

モデル

スクリーンショット 2018-04-26 9.54.53.png

こちらの図の方がイメージしやすい。
https://qiita.com/IshitaTakeshi/items/915de731d8081e711ae5#ssd

  • CNN(VGG26)などで得られたFeature mapを、Multiboxに入力して物体を検出。同時にクラスも推定
  • CNNの特徴マップのサイズは様々なので、多様なサイズのオブジェクトを検出できる

スクリーンショット 2018-04-26 9.58.55.png

  • SSDは、入力に以下が必要
    • 画像
    • Ground truth box(学習に使う)
  • それぞれのfeature mapに対応した、defaultがある
    • 複数のアスペクト比が定義されている(後述)
  • ネットワークは以下を推論する
    • 中心座標(cx, cy)
    • width/height(w, h)
    • カテゴリ([$c_1$, $c_2$,,,,$c_p$])

こちらのP40, 41が分かりやすい

目的関数

数式の一部は、Scalable High Quality Object Detection(2015)を参照した方が分かりやすい。

x_{ij}^p = \{1, 0\}

Scalable High Quality Object Detection(2015)では、$x_{ij}$ = 1をi番目の、prediction が、j番目の grand truthと一致した事を示すとされている。$x_{ij}$ = 0 はそれ以外の場合を示す。

本論文では、複数のカテゴリに対応させるため、category(class) p の j番目の grand truth box に一致したかどうかを示すため、x_{ij}^p と定義した。

  • $x$ : input
  • $c$ : confidence (class)
  • $l$ : predict box
  • $g$ : ground truth box
L(x,c,l,g) = \frac{1}{N}(L_{conf}(x, c) + \alpha L_{loc}(x,l,g))

$L_{loc}(x,l,g)$ は、Scalable High Quality Object Detection(2015)では では以下の通り定義されていた。

F_{loc}(x, l, g) = \frac{1}{2}\sum_{i, j}x_{ij}||l_i - g_i||^2_2

※ $||x||_2$は、L2ノルム

本論文では以下の通り

L_{loc}(x,l,g) = \sum^N_{i \in Pos}\sum_{m \in {cx, cy, w, h}} x^k_{ij} {\rm smooth_{L1}}(l^m_i-\hat{g}^m_j)

Smooth L1 Loss

短形回帰(box regression)

smooth_{L1}(x) = \left\{
\begin{array}{ll}
0.5x^2 & if (|x| < 1) \\
|x| - 0.5 &otherwise
\end{array}
\right.

image.png

Note: plot したコード

%matplotlib inline
import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np
x = np.linspace(-4, 4, 100)
y = [smoothL1(i) for i in x]
plt.plot(x, y)

正規化

  • $l$ : predict box
  • $g$ : ground truth box
  • $(cx, cy)$ : offset for the center
  • $d$ : default bounding box
  • $w$, $h$ : width/height of default bounding box
\hat{g}^{cx}_j = (g^{cx}_j - d^{cx}_i) / d^{w}_i
\hat{g}^{cy}_j = (g^{cy}_j - d^{cy}_i) / d^{h}_i
\hat{g}^{w}_j = \log(g^{w}_j / d^{w}_i)
\hat{g}^{h}_j = \log(g^{h}_j / d^{h}_i)

クラスの損失関数

L_{conf}(x, c) = -\sum^N_{i \in Pos}x^p_{ij}\log(\hat{c}^p_i) -\sum^N_{i \in Neg}x^p_{ij}\log(\hat{c}^0_i)
\hat{c}^p_i = \frac{\exp(c^p_i)}{\sum_p{\exp(c^p_i)}}

Choosing scales and aspect ratios for default boxes

  • 異なるオブジェクトサイズのものに対応するため、複数のFeature mapを使う

  • $m$ はレイヤ数に対応

    • 大きいほど、小さいオブジェクトを扱える
  • $s_k$ は、$k \in [1, m]$ でオブジェクトサイズ。

s_k = s_{min} + \frac{s_{max} - s_{min}}{m-1}(k-1)  
  • 例えば、$s_{min}$ = 0.2、$s_{max}$ = 0.9 の場合、一番小さいスケールが0.2 で、大きいのが0.9。その間は等間隔となる。

  • 異なるアスペクト比として、以下を容易。

    • $a_r$=1,2,3,1/2,1/3
  • それぞれの幅、高さを計算して、バウンディングボックスを用意

w^a_k = s_k \sqrt{a_r} , h^a_k = s_k / \sqrt{a_r}

アスペクト比が1の時は、以下のスケールのバウンディングボックスを追加

s_k = s_{min} + \frac{s_{max} - s_{min}}{m-1}(k-1)

合計6つのバウンディングボックスを使う

Hard negative mining

  • ほとんどのバウンディングボックスは、negative となる
  • 信頼度の高い順にソートし、それぞれのDefault boxでトップのものをピックアップし、Negative:Positiveが、3:1 になるようにする
  • これにより、最適化が早く・安定する

Data augumentation

以下の方法でサンプリング

  • そのまま

  • 切り抜いたサンプルのオブジェクトとの重なり度(jaccard)が、0.1, 0.3, 0.5, 0.7, 0.9

  • ランダムに切り抜き

  • 切り抜きは、オリジナルサイズの[0.1, 1]の範囲

  • アスペクト比は、1/2 - 2の範囲

  • ground truth box の一致部が重なり合っていて、それが切り抜いたサンプルの中央にある場合は、それを維持

  • 上記のサンプリングを行った後、固定サイズにリサイズ

  • その後0.5 の確率でランダムFlip

  • さらに、phot-metric な歪みを加える(色を変える)

Experimental result

  • base network として VGG16を使う
  • ILSVRC CLS-LOC dataset(imagenet の Object recognition版)でpretrained
  • fcレイヤーをコンバートし、finetuning (詳細略)
  • pool5 を 2x2-s2 から、3x3-s1 に変え、atrousアルゴリズム を使い、穴を埋める

以下、SSD300は、300x300の画像を入力として使う。
SSD512は、512x512。

Pascal VOC 2007

スクリーンショット 2018-04-26 9.36.22.png
Table.1
Fast とFaster R-CNNは、入力画像として、600pixを使う。
SSDは、サイズが異なるが同じ設定。

  • 上記から、
    • 入力画像は大きい方が良い
    • データは多い方が良い
    • SSD300は、常に、Faster R-CNNより良い

スクリーンショット 2018-04-26 9.08.43.png
Fig.3

  • Cor : Correct

  • Loc : 誤った位置(poor localization)

  • Sim : 誤った、似たようなカテゴリー (similar category)

  • Oth : その他

  • BG : 背景

  • 赤い実線: 0.5 jaccard overlap(重なり率) での recall(再現率)

  • 赤い点線: 0.1 jaccard overlap

  • 1段目のグラフ

    • 積み上げグラフ(累積割合グラフ)
    • 横軸はディテクション数
    • 認識を繰り返したときの制度変化を見ている
  • 2段目のグラフ

    • false positive の分布

スクリーンショット 2018-04-26 9.29.42.png
Fig4.

  • VOC2007における、異なるオブジェクトの特長が、Sensitivityとインパクトに与える影響
  • 左側:Bounding box の大きさによるカテゴリ毎のAccuracy
  • 右側:Aspect ratio による、カテゴリ毎のAccuracy
  • 大きさ
    • XS: extra-small
    • S=small
    • M=medium
    • L=large
    • XL=extra-large
  • アスペクト比
    • XT = extra-tall/narrow
    • T=tall
    • M=medium
    • W=wide
    • XW=extra-wide

Model analysis

スクリーンショット 2018-04-26 9.43.00.png

Table 2.

  • data augmentation 重要
  • デフォルトボックスは多い方が良い
  • atrous は速い

スクリーンショット 2018-04-26 9.53.08.png
Table 3

  • 複数の解像度の複数レイヤーを用いた方が良い

Data Augmentation for Small Object Accuracy

  • 小さなオブジェクトのAccuracyを高めるためのData augmentation
    • (本論文中には書いていないが)YOLOの弱いところと言われる
  • zoom-in、zoom-outの操作をData augmentationに加える
    • クリップして拡大縮小

スクリーンショット 2018-04-26 10.14.50.png
Table 6
"*" が、上記の data augmentation をしたもの

スクリーンショット 2018-04-26 10.14.31.png

COCO test-dev でのサンプル。

スクリーンショット 2018-04-26 10.15.57.png
Fig 6
こちらも、* がdata augmentation を使ったもの。小さい画像で改善が見られる。

Inference time

  • 2.4 msec per image

スクリーンショット 2018-04-26 10.18.53.png

Conclusion

  • SSD は高速に複数カテゴリのObject detectionができる
  • 重要なのは、Multi-scaleのConvolutionでBounding boxを出力すること
  • 今回、VGG-16ベースのモデルでState-of-the-artである事を示せた

補足

以下、著者のポエムです

  • YOLOよりもSSDの方が速いですが、YOLOv2 の方が速いです。
  • Multibox が何なのかは(当然ながら)この論文では分かりません。こちらを読まないと。。
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