Rails Girls Nagoya 2026 開催!
株式会社ソニックガーデンのいちろうです。
2026年3月に開催予定の Rails Girls Nagoya に、コーチとして参加することになりました。Rails Girls には初参加ですが楽しんでいきたいと思います。
そして、この記事は Rails Girls Japan Advent Calendar の記事です!
技術を教える四段階
私も気づけば、人に技術を教える機会が多くなりました。
職場では徒弟制度の下、若いエンジニアと一緒に仕事をしていますし、「ソニックガーデンジム」や 「CoderDojo瀬戸」 といったプログラミングコミュニティを運営して、さまざまな立場の人とプログラミングを楽しんでいます。
こうした経験の中で「人に技術を教えるには適した段階がある」と感じるようになりました。
あくまで、私自身の経験から感じている、技術を教えるときの「段階」ですが、今回はその話を書いてみようと思います。
一段階目 : 手取り足取り伝える
この段階では、とにかく手順を細かく指示します。
教わる側は 「できるようになりたい」 という気持ちはあるものの、何をどうすればいいのかは、まったく分からない状態です。
この段階で 「自由にやってみよう」 と言ってしまうと、ほぼ放置に近くなり 、教わる側は立ち尽くしてしまいます。
まずは迷わず進めるように、
- 何を入力するのか
- どのコマンドを打つか
- 次に何を確認するか
といったところまで手取り足取り伝えます。
二段階目 : 細かいことは言わない
少し「作れる」ようになってきた段階です。本人としてはできることが目に見えて増えていき、とても楽しい時期でもあります。
この段階では、 思うようにやらせてあげるのが大事だと思っています。
- 綺麗なコード
- より良い設計
- 正しさの話
こうした話は、あえてしません。
せっかく 「作りたい!」 という衝動が盛り上がっているのに、そこでブレーキをかけてしまうと、白けてしまってそのまま止まってしまうことがあります。
もちろん必要に応じてサポートをしますが、間違っても 「より良い設計にリファクタしよう」 なんてアドバイスはしません。
このタイミングでは、その人が今、心から「作りたい!」と思っているものを最短で実現するようなサポートが大切です。(DRY?いったん目をつぶりましょう)
拙くても、汚くても、まずは肯定して、どんどん先に行かせてあげましょう。
三段階目 : 型を伝える
チュートリアルを終え、何度かオリジナル作品を作る経験をした段階です。
ただし、まだ作るのに時間がかかったり、不具合も多かったりします。
この段階に到達している人は、
- 小さいものなら作れる
- でも、大きくて複雑なものになると、途端に難しくなる
そんな壁にぶつかっている状態です。
ここまで来たら、いよいよ
- 綺麗なコード
- より良い設計
- よく使われる考え方や型
といった話を伝える段階だと思っています。
これらを身につけることで、それを土台にしてより大きなものを作れるようになっていくはずです。
四段階目 : 一緒に考える
この段階まで来ると、型を身につけるためトライアンドエラーを繰り返し、ある程度の経験も積んでいる状態です。
型をある程度自分のものとして使えるようになると、初めて「判断」を共有できるようになります。
教えることもありますが、同時に教えてもらうことも増えてきます。
- 教える/教えられるが固定されていない
- 問題に対して一緒に悩み、一緒に決める
- 「答えを渡す」関係ではない
「これどう思う?」「自分ならこうするけどどう?」
という会話が自然に発生する段階です。
Rails Girls では
以上が、私自身の経験から感じている、技術を教えるときの「段階」です。
Rails Girls の参加者は、多くの場合、一段階目か二段階目にいる方だと思います。
この時期は、
- 形を気にしすぎず
- どんどんコードを書いて
- プログラムが動くのを楽しむ!(一番大事!)
それが大切だと思っています。
ぜひ一緒に、楽しみながら Rails に触れていきましょう!
Rails Girls Nagoya 開催告知
- 日程:2026年3月27日(金)〜28日(土)
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会場:株式会社スタメン名古屋本社
愛知県名古屋市中村区下広井町1-14-8 - 参加者募集:受付開始まで今しばらくお待ちください