概要
2025年6月のVSCode 1.101.0でMCPリソースサーバー対応が追加されました。
今回はHSP3のヘルプファイルの素である.hsファイル三種類をリソースとして返すMCPリソースサーバーを実装してみました。
UTF-8入力や親切なエラー対応などは実装しておりません。
MCPホストとして Windows 11 Home の Visual Studio Code 1.101.2 を使用して動作したことがあります。
準備
HSP3のコード2ファイルとstart.axファイル
今回もstart.ax
ファイル作成とセッティングでやってみます。
C:/path/to/res
フォルダにjson.hsp
とmcpresources.hsp
を作成し
HSP3エディタで下記コードを入力し保存します。
mcpresources.hsp
のタブでHSPエディタのGUIメニューから「HSP」→「START.AXファイル作成」を実行します。
これでC:/path/to/res/start.ax
ファイルが作成されます。
vscode への設定
vscodeで適当なプロジェクトフォルダに.vscode
フォルダを作成し、その中にmcp.json
ファイルを作成します。
{
"servers": {
"hsp-help": {
"type": "stdio",
"command": "C:/hsp37/hsp3cl.exe",
"args": ["C:/path/to/res/start.ax"]
}
}
}
args
の第一引数にはC:/path/to/res/start.ax
を指定します。vscode上では"hsp-help"
上にボタンが追加されます。
実行結果1 |
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![]() |
mcp.json に上記の内容を記載するとStart|More... が表示されます |
mcp.json
のMore...
をクリックするとBrowser Resource
が出るのでsprite.hs
, hspmucom.hs
, hgimg4.hs
のいずれかを選択します。
なお、右端のクリップアイコンの方をクリックするとチャット欄に添付ファイルとして追加されます。
実行結果2 |
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More... をクリックすると選択肢にBrowse Resources が表示されます |
実行結果3 |
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![]() |
3つのリソースが提示されます |
実行結果4 |
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hspmucom.hs がリソースとしてvscodeに読み込まれます |
vscodeのchatでの問い合わせ
Agentモードに対して「短く説明して」と入力すると内容を説明してくれます。
実行結果5 |
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![]() |
エージェントが説明してくれます |
コードの解説
実際のリソースデータはhsp37
フォルダの下のhsphelp
フォルダのShift_JISファイルを取得して、UTF-8に変換してMCPクライアントへ応答しています。
大きめのファイルはデフォルトのUTF-8変換バッファ32KBでは足りなかったため、変換バッファのバイト数を指定して変換しています。