目次
- はじめに
- 今回の導入環境
- 1. Ubuntu 24.04.4 LTSのISOをダウンロード
- 2. ISOのSHA-256を確認
- 3. Rufusを公式サイトから入手
- 4. Rufusで起動USBを作成
- 5. 最初はISOイメージモードで作成
- 6. BIOSでUSB起動を有効化
- 7. 問題発生:Ubuntuが起動しない
- 8. USBポート変更でGRUBまで到達
- 9. Rufusログを確認
- 10. DDイメージモードで作り直す
- 11. DDモードで起動成功
- 12. Ubuntu起動後の初期設定
- 13. インストーラーを更新してLiveデスクトップへ
- 14. Live環境で動作確認
- 15. インターネット疎通確認
- 16. UbuntuをSSDへインストール
- 17. インストール完了後にUSBを抜く
- 18. SSDから初回起動してログインする
- 19. 初回起動時のセットアップ
- 今回躓いたポイント
- 切り分けの時系列
- まとめ
- 参考資料
- 関連記事
はじめに
普段の開発では、メインPCのDELL製ノートPC上でWSL2のUbuntuやDockerを使用しています。
ところが、メインPCでフリーズやWSL切断などの不調が続き、開発作業を安定して続けられない状態になりました。修理や原因調査を進めるとしても、その間ずっと開発を止めるわけにはいきません。
そこで、以前使っていた富士通 LIFEBOOK AH52/C(FMVA52CBJ) を、しばらく開発用のサブ機として再利用することにしました。
富士通公式の対象機種一覧では、LIFEBOOK AH52/C が 2011年春モデル に分類され、型名一覧に今回の FMVA52CBJ が含まれていることを確認できます。
公式:
https://azby.fmworld.net/support/info/batteryctrl/model.html
このPCは以前にメモリを8GBへ増設し、ストレージも256GB SSDへ換装済みです。
今回はWindows 10を削除して Ubuntu 24.04.4 LTS Desktop をインストールし、最終的には次の構成を目指します。
メインPC(Windows)
│
│ 家庭内LAN / Wi-Fi
│ VS Code Remote - SSH
▼
LIFEBOOK
Ubuntu 24.04.4 LTS
├─ OpenSSH Server
├─ Docker Engine
└─ 開発環境
なお、今回のLIFEBOOKはLegacy BIOSを採用した古い機種だったため、Ubuntu起動USB作成後に、
GRUB loading.
Welcome to GRUB!
で停止する問題にも遭遇しました。
本記事では、Ubuntuのインストール手順だけでなく、実際に躓いたUSBブート問題の切り分けと解決まで記録します。
今回の導入環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| PC | 富士通 LIFEBOOK AH52/C |
| 型名 | FMVA52CBJ |
| 発売時期 | 2011年春モデル |
| CPU | Intel Pentium P6200 2.13GHz |
| メモリ | 8GB(増設済み) |
| ストレージ | 256GB SSD(換装済み) |
| CPUアーキテクチャ | x86_64 |
| BIOSモード | Legacy |
| 既存OS | Windows 10 Pro |
| インストールOS | Ubuntu 24.04.4 LTS Desktop amd64 |
| USB作成環境 | Windows + Rufus 4.15 |
| インストールUSB | BUFFALO USB Flash Disk 128GB |
Ubuntu 24.04 LTSの起動USBには、8GB以上のUSBメモリを用意します。Ubuntu公式の起動USB作成手順でも「8GB以上」と案内されています。
今回は手元にあった128GBのUSBメモリを使用しましたが、Ubuntuインストール専用として用意するなら8GB〜16GB程度でも十分です。
起動USB作成時にはUSB内のデータがすべて消去されるため、必要なファイルは事前に退避してください。
Ubuntu公式:
https://ubuntu.com/desktop/docs/en/24.04/how-to/create-a-bootable-usb-stick/
1. Ubuntu 24.04.4 LTSのISOをダウンロード
今回は Ubuntu 24.04.4 LTS の再現手順なので、Ubuntu公式の24.04リリースページからDesktop版ISOを取得します。
今回使用したファイル:
ubuntu-24.04.4-desktop-amd64.iso
Ubuntu公式のリリースページでは、このファイルが64-bit PC(AMD64)向けDesktop imageとして公開されています。ファイルサイズは約6.2GBです。
LIFEBOOKはx86_64環境なのでamd64版を使用しました。
2. ISOのSHA-256を確認
ダウンロードに時間がかかったため、USB作成前にISO破損がないことを確認しました。
PowerShell:
Get-FileHash "$HOME\Downloads\ubuntu-24.04.4-desktop-amd64.iso" -Algorithm SHA256
結果:
3A4C9877B483AB46D7C3FBE165A0DB275E1AE3CFE56A5657E5A47C2F99A99D1E
Ubuntu公式の SHA256SUMS では、同じISOに対して次の値が公開されています。
3a4c9877b483ab46d7c3fbe165a0db275e1ae3cfe56a5657e5a47c2f99a99d1e
PowerShellの出力は大文字表記ですが、16進数の大文字・小文字を除けば完全に一致しています。
Ubuntu公式 SHA256SUMS:
https://releases.ubuntu.com/24.04/SHA256SUMS
一致を確認してから起動USBの作成へ進みました。
3. Rufusを公式サイトから入手
Windowsから起動USBを作成するためRufusを使用しました。
Rufus公式:
https://rufus.ie/
Ubuntu公式ドキュメントでもWindowsでの起動USB作成方法としてRufusが案内されています。
"You can create a bootable USB stick using Rufus"
Ubuntu公式:
https://ubuntu.com/desktop/docs/en/24.04/how-to/create-a-bootable-usb-stick/
4. Rufusで起動USBを作成
Ubuntu ISO選択後、今回の主な設定は次のとおりでした。
パーティション構成:MBR
ターゲットシステム:BIOS または UEFI
ファイルシステム:Large FAT32
Windows 10の msinfo32 では、
BIOS モード:レガシ
と確認できました。
起動USB作成ではUSB内のデータが消去されます。
Ubuntu公式にも、
"This will erase your USB stick. Back up your files first."
とあります。
今回は必要なデータを事前に退避してから作成しました。
5. 最初はISOイメージモードで作成
RufusではISOHybridイメージについて、
ISOイメージモードで書き込む(推奨)
DDイメージモードで書き込む
の選択肢が表示されました。
最初は推奨されている ISOイメージモード を使用しました。
Rufus公式FAQでも通常はISOモードを推奨しつつ、DDモードを選択できることが説明されています。
"Rufus will continue to recommend ISO mode over DD mode"
Rufus FAQ:
https://github.com/pbatard/rufus/wiki/FAQ
USB作成自体はエラーなく完了しました。
6. BIOSでUSB起動を有効化
LIFEBOOKを再起動し、FUJITSUロゴ表示時に F12 を押して起動メニューを開きました。
最初の起動候補には内蔵SSDなどが表示されましたが、Ubuntu USBは通常の起動候補に出ていませんでした。
BIOS設定を確認すると、
USB HDD: BUFFALO USB Flash Disk
としてUSB自体は認識されていましたが、「除外された起動デバイス」に入っていました。
BIOS画面の案内どおり X キーで起動デバイスリストへ移動し、優先順位を変更しました。
1. USB HDD: BUFFALO USB Flash Disk
2. Drive0 HDD: SPCC Solid State Disk
3. Floppy Disk Drive
4. CD/DVD Drive
5. NETWORK: Broadcom LAN
F10 で保存して終了します。
7. 問題発生:Ubuntuが起動しない
USBを起動順位1位にしましたが、最初は再起動を繰り返しUbuntuが起動しませんでした。
USBを抜くとWindows 10は正常起動しました。
この時点で確認できたこと:
内蔵SSDからWindows 10起動 OK
BIOSからUSB認識 OK
USB HDDを起動順位1位 OK
Ubuntu USB起動 NG
SSDやWindows自体の故障ではないことは確認できました。
8. USBポート変更でGRUBまで到達
LIFEBOOKにはUSBポートが複数あります。
別のUSBポートへ挿し替えて再度起動すると、
GRUB loading.
Welcome to GRUB!
まで進みました。
つまり、
Legacy BIOS
↓
USB認識
↓
USB上のGRUB起動
までは進んでいます。
しかし、この画面のまま待ってもUbuntu起動メニューへ進みませんでした。
9. Rufusログを確認
起動USBの状態を確認するため、Windowsへ戻してRufusのログを確認しました。
Ctrl + L でログを表示します。
Rufus公式FAQでも、Ctrl + L はログウィンドウを開くショートカットとして案内されています。
Rufus公式FAQ:
https://github.com/pbatard/rufus/wiki/FAQ
確認できた主な内容:
Found USB 3.0 device 'BUFFALO USB Flash Disk USB Device'
Disk type: Removable, Disk size: 115.4 GB
Partition type: MBR, NB Partitions: 1
Drive has a Grub 2.0 Master Boot Record
Partition 1:
Type: FAT32 LBA (0x0c)
Detected File System: FAT32
Size: 115.4 GB
Start Sector: 2048, Boot: Yes
少なくとも、
- USB認識
- MBR
- GRUBのMBR
- FAT32パーティション
- Bootフラグ
は確認できました。
明白なUSB作成失敗とは判断できない状態でした。
10. DDイメージモードで作り直す
同じUbuntu ISOをRufusで再度指定し、今度は、
DDイメージモードで書き込む
を選択しました。
ISOはSHA-256確認済みなので再ダウンロードしていません。
DDモードを最初から推奨するわけではない
Rufus公式FAQでは、ISOモードの利点とDDモードの制約が説明されています。
そのため本記事では、
古いPCだから最初からDD
とはしません。
今回の流れは、
ISOモード
↓
Legacy BIOS起動
↓
GRUB停止
↓
ログ確認
↓
DDモードを試す
という切り分けです。
11. DDモードで起動成功
DDモードで作り直したUSBを、GRUBまで到達できたUSBポートへ挿して起動しました。
今度は正常に、
GNU GRUB version 2.12
Try or Install Ubuntu
Ubuntu (safe graphics)
Test memory
が表示されました。
Try or Install Ubuntu を選択するとUbuntu 24.04の起動画面へ進みました。
今回の環境では、
Rufus ISOモード
↓
GRUB loading.
Welcome to GRUB!
で停止
Rufus DDモード
↓
GNU GRUB 2.12
↓
Ubuntu起動成功
という結果でした。
「古いPCでは必ずDDモードが必要」という意味ではありません。
今回のLIFEBOOK AH52/C、USBメモリ、Ubuntu 24.04.4の組み合わせで確認できた結果です。
12. Ubuntu起動後の初期設定
DDイメージモードで作成したUSBからUbuntuが起動すると、インストーラーの初期設定画面が表示されました。
Ubuntu 24.04 LTSの公式ドキュメントでも、言語 → アクセシビリティ → キーボード → ネットワーク の順に設定する流れが案内されています。
Ubuntu公式:
https://ubuntu.com/desktop/docs/en/24.04/tutorial/install-ubuntu-desktop/
12-1. 言語を選択する
最初に表示言語を選択します。
今回は、
日本語
を選択しました。
12-2. アクセシビリティ設定
次にアクセシビリティ設定が表示されます。
ここでは視力、聴力、キー入力、ポイントとクリック、拡大表示などの支援機能を設定できます。
今回は特別な支援設定を必要としなかったため、変更せず既定値のまま 「次」 へ進みました。
12-3. キーボードレイアウト
キーボードレイアウトは、
日本語
を選択しました。
日本語JISキーボードを使用しているため、キー入力と記号の位置が合うことを確認して進みました。
12-4. Wi-Fiへ接続する
続いてネットワーク設定です。
今回はWi-Fiを利用しました。
自宅Wi-Fiには通常SSIDとWPA3用SSIDがあり、最初はWPA3側を試しましたが接続できませんでした。
ただし、このLIFEBOOKは Windows 10時代からWPA3側へ接続できていませんでした。そのためUbuntu固有の不具合とは判断せず、通常SSIDへ切り替えました。
通常SSIDでは正常に接続できました。
Ubuntu公式ではネットワーク接続は任意ですが、接続しておくことでインストール中にアップデートやサードパーティ製ドライバーを取得できます。
13. インストーラーを更新してLiveデスクトップへ
Wi-Fi接続後、
インストーラーのアップデートが適用できます
と表示されたため、今回は 「今すぐアップデート」 を選択しました。
更新準備が完了すると、
インストーラーを閉じる
と表示されたため、いったんインストーラーを閉じました。
その後、UbuntuのLiveデスクトップが表示されました。
この時点ではまだWindows 10を削除しておらず、UbuntuはUSBから起動しています。
14. Live環境で動作確認
古いPCへ新しいOSを入れるため、いきなりSSDへインストールせず、まずLive環境でハードウェアを確認しました。
Ubuntu公式でも、Ubuntu認定ハードウェアとして確認できないPCでは、Try Ubuntu Desktop を利用してハードウェアが正常に動くか確認できると案内されています。
Ubuntu公式:
https://ubuntu.com/desktop/docs/en/24.04/tutorial/install-ubuntu-desktop/
確認した項目は次のとおりです。
- GUI
- キーボード・マウス
- 内蔵SSD
- メモリ
- Wi-Fi
- IPアドレス取得
- DNS名前解決
- インターネット疎通
端末を開き、
lsblk -o NAME,SIZE,TYPE,FSTYPE,MODEL
free -h
ip -br address
を実行しました。
SSD
sda 238.5G disk SPCC Solid State Disk
256GB SSDがUbuntu側から正常に認識されました。
メモリ
Mem:
total 7.6Gi
8GB搭載機として認識されています。
Wi-Fi
無線LANインターフェースは、
wlp16s0
として認識され、IPv4アドレスも、
192.168.11.9/24
まで取得できました。
15. インターネット疎通確認
最後に外部への通信を確認します。
ping -c 4 ubuntu.com
今回の結果:
4 packets transmitted, 4 received, 0% packet loss
Wi-Fi接続、DNS名前解決、インターネット疎通まで問題ないことを確認できました。
16. UbuntuをSSDへインストール
Live環境で問題がないことを確認したため、デスクトップの、
Install Ubuntu 24.04.4 LTS
を起動して本インストールへ進みます。
この時点では、言語・キーボード・ネットワークの初期設定はすでに済んでいるため、実際の作業ではインストール方式の選択から進みました。
16-1. インストール方法
インストール方法では、
対話式インストール
を選択しました。
自動インストールではなく、各設定を画面で確認しながら進める標準的な方法です。
16-2. アプリケーション
アプリケーションの選択では、
既定の選択
を選びました。
今回はLIFEBOOKを開発機として使用し、OpenSSH ServerやDockerなど必要なものを後から個別に導入する予定のため、最初から追加のオフィスツールなどを導入しない方針です。
16-3. サードパーティ製ソフトウェア
次の画面では、グラフィックスやWi-Fi用のサードパーティ製ソフトウェアと、追加メディアフォーマットのサポートを選択できます。
今回の選択:
グラフィックスとWi-Fi機器用のサードパーティ製ソフトウェア:有効
追加のメディアフォーマット:無効
Wi-Fiは今後SSH接続にも使用するため、デバイスサポートを優先しました。
Ubuntu 24.04 LTSの公式インストール手順では、この画面の 2つの選択肢を両方有効にすることを推奨しています。
今回は開発機として使用し、インストール時点では追加メディアフォーマットを必要としなかったため、実際の作業ではドライバー側だけを有効にしました。これはUbuntu公式の推奨設定そのものではなく、今回の用途に合わせた選択です。
16-4. ディスクの使い方
Windows 10は今後使用しないため、デュアルブートにはせず、
ディスクを削除してUbuntuをインストール
を選択しました。
この選択を実行すると、対象ディスク上のWindowsや保存データは削除されます。
必要なデータは必ず事前にバックアップし、対象ディスクを間違えていないことを確認してから進めてください。
16-5. 詳細機能
ディスクの詳細機能では、
なし
を選択しました。
今回は、
- LVM
- ZFS
- ディスク暗号化
を使用せず、まずはシンプルな構成でUbuntu開発機を作る方針としました。
16-6. ユーザーとコンピューター名
Ubuntuで使用する一般ユーザーを作成します。
設定項目は、
- 名前
- コンピューター名
- ユーザー名
- パスワード
- ログイン時にパスワードを要求するか
- Active Directoryを使用するか
です。
今回は ログイン時にパスワードを要求する 設定を有効にし、Active Directoryは使用しませんでした。
設定したパスワードは、その後 sudo で管理者権限が必要な操作をするときにも使用します。
Ubuntuでは通常、root用パスワードを別途設定してrootへ直接ログインするのではなく、一般ユーザーから必要な操作だけ sudo を使用します。
16-7. タイムゾーンを選択する
ユーザー設定のあと、タイムゾーンを選択する画面があります。
Ubuntu公式では、地図画面から場所とタイムゾーンを選択し、インターネットへ接続している場合は現在地を自動検出できると案内されています。
日本で使用する環境のため、日本の時刻になっていることを確認してから進みました。
今回の作業記録には、タイムゾーン画面に表示された選択文字列そのものを残していません。
そのため、本記事では Asia/Tokyo などの具体的な表示値を推測で記載せず、「日本の時刻になっていることを確認した」ところまでを記録しています。
16-8. インストール内容を最終確認
最後にインストール設定の概要が表示されます。
今回の主な設定:
| 項目 | 選択 |
|---|---|
| 言語 | 日本語 |
| キーボード | 日本語 |
| インストール | 対話式 |
| アプリケーション | 既定の選択 |
| Wi-Fi/グラフィックス用サードパーティソフトウェア | 有効 |
| 追加メディアフォーマット | 無効 |
| インストール方式 | ディスクを削除してUbuntuをインストール |
| LVM | なし |
| ZFS | なし |
| ディスク暗号化 | なし |
| Active Directory | 使用しない |
| ログイン時のパスワード要求 | 有効 |
対象ディスクが、
SPCC Solid State Disk
sda
であることを確認しました。
Live環境で lsblk を使って確認した内蔵SSDと一致しています。
誤ったディスクを削除しないことを最終確認してから、「インストール」 を実行しました。
17. インストール完了後にUSBを抜く
インストール完了後に再起動すると、
Please remove the installation medium, then press ENTER.
と表示されました。
起動USBを抜いて Enter を押します。
USBなしでもUbuntuログイン画面まで進み、内蔵SSDからの起動成功を確認できました。
18. SSDから初回起動してログインする
インストールUSBを抜いた状態で再起動し、Ubuntuのログイン画面が表示されることを確認しました。
これは、USBではなく内蔵SSDへインストールしたUbuntuから正常に起動できていることを確認する重要なポイントです。
インストール時に作成したユーザーを選択し、設定したパスワードでログインします。
Ubuntuでは通常、rootユーザーへ直接ログインして運用するのではなく、インストール時に作成した一般ユーザーから必要な操作だけ sudo を使用します。
今回もroot用パスワードは別途設定していません。
19. 初回起動時のセットアップ
初回ログイン後は、Ubuntuの初期設定画面が順番に表示されました。
スクリーンショットは残していないため、ここでは実際に今回選択した内容と、その理由を文章で記録します。
19-1. 「Ubuntuへようこそ」
最初にUbuntuの初回セットアップ画面が表示されます。
ここでは特別な設定はなく、内容を確認して 「次へ」 を選択しました。
19-2. Ubuntu Pro
Ubuntu Proを有効化するか確認されました。
今回は通常のUbuntu 24.04.4 LTSを開発機として利用することが目的で、Ubuntu Proを利用する必要はなかったため、
Skip for now
を選択しました。
Ubuntu Proは任意の追加サービスであり、今回のUbuntuインストールや、この後予定しているOpenSSH・Docker環境の構築に必須ではありません。
19-3. システムデータの共有
Canonicalへシステム情報を共有するか確認されました。
今回は共有しない方針とし、
いいえ、システムデータを共有しません
を選択しました。
この項目は任意なので、利用方針に応じて選択します。
19-4. 追加アプリケーション
追加のアプリケーションを導入する案内が表示されました。
今回はLIFEBOOKを開発機として使い、必要なソフトウェアは用途ごとに後から導入する方針だったため、ここでは追加せず 「完了」 を選択しました。
今後、OpenSSH Server、VS Code Remote - SSH、Docker Engineなどを個別に構築していきます。
19-5. 通常のUbuntuデスクトップを確認
初回セットアップを終えると、通常のUbuntuデスクトップが表示されました。
ここまで確認できれば、
Windows 10
↓
Ubuntu 24.04.4 LTS Desktop
への移行は完了です。
今回のLIFEBOOKでは、インストールUSBを抜いた状態で内蔵SSDからUbuntuが起動し、ユーザーログインと初回セットアップまで完了しました。
今回躓いたポイント
BIOSでUSBが除外されていた
USB自体は認識されていましたが、起動対象から除外されていました。
USBポートによって挙動が変わった
最初のポートでは再起動を繰り返し、別ポートではGRUBまで到達しました。
Rufus ISOモードではGRUBで停止
GRUB loading.
Welcome to GRUB!
から進みませんでした。
DDモードで解決
同じISOをDDモードで書き直すとGNU GRUB 2.12の起動メニューまで正常に進みました。
ただし、Rufus公式も通常はISOモードを推奨しているため、DDモードを万能解として扱わないようにします。
切り分けの時系列
Ubuntu公式ISO取得
↓
SHA-256一致確認
↓
Rufus ISOモード
↓
BIOSでUSB認識
↓
起動デバイスへ追加
↓
USB起動失敗
↓
USBポート変更
↓
GRUB loading.
Welcome to GRUB!
で停止
↓
Rufusログ確認
↓
DDモードで再作成
↓
GNU GRUB 2.12
↓
Try or Install Ubuntu
↓
Live環境でSSD/RAM/Wi-Fi/通信確認
↓
Windows 10削除
↓
Ubuntu 24.04.4インストール
↓
SSD単体でUbuntu起動成功
まとめ
2011年春モデルのLIFEBOOK AH52/CへUbuntu 24.04.4 LTS Desktopをインストールできました。
今回の構成は、
Pentium P6200
RAM 8GB
SSD 256GB
Legacy BIOS
です。
一番苦戦したのはUbuntuのインストール操作ではなく、Legacy BIOS環境でのUSBブートでした。
結果として今回は、
Rufus ISOモード → GRUBで停止
Rufus DDモード → 起動成功
となりました。
ただし、いきなりDDモードへ切り替えるのではなく、
- ISOのSHA-256確認
- BIOSでUSB認識確認
- Windows/SSDの正常起動確認
- USBポート変更
- Rufusログ確認
と順番に切り分けたことで、問題範囲を狭めながら進められました。
また、Ubuntu公式が案内する Try Ubuntu Desktop を先に利用したことで、Windowsを削除する前に古いPCで必要なハードウェアが使えることも確認できました。
次回はUbuntuへ OpenSSH Serverを導入し、家庭内LANからメインPCでSSH接続できるようにする 予定です。
参考資料
Ubuntu公式:Install Ubuntu Desktop 24.04 LTS
確認内容:
- 必要ストレージ25GB以上
- USBメモリ8GB以上推奨
- Try Ubuntu Desktopによるハードウェア確認
- 言語・アクセシビリティ・キーボード・ネットワークの設定順
- 対話式インストール
- サードパーティ製ソフトウェア
- ディスク設定
- ユーザー作成
- タイムゾーン
- インストール後のWelcome設定
Ubuntu公式:Create a bootable USB stick
確認内容:
- 起動USBには8GB以上が必要
- USB内のデータが消去される
- WindowsではRufusを利用できる
- Rufusの多くの設定は既定値のまま利用可能
- Ubuntu公式手順ではISO Image modeを選択
Ubuntu公式:Ubuntu 24.04.4 Release
確認内容:
ubuntu-24.04.4-desktop-amd64.iso- 64-bit PC(AMD64)向けDesktop image
- ISOサイズ約6.2GB
Ubuntu公式:SHA256SUMS
確認内容:
3a4c9877b483ab46d7c3fbe165a0db275e1ae3cfe56a5657e5a47c2f99a99d1e *ubuntu-24.04.4-desktop-amd64.iso
Rufus公式
Rufus公式FAQ
確認内容:
- ISOHybridイメージのISO mode / DD mode
- Rufusが通常ISO modeを推奨する理由
-
Ctrl + Lでログウィンドウを表示できること - DD modeを常に優先すべきではないこと
富士通公式:対象機種一覧
確認内容:
- LIFEBOOK AH52/Cが2011年春モデルに分類されていること
- 型名一覧に
FMVA52CBJが含まれていること
関連記事
このシリーズ
- 第1回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【1. Ubuntu 24.04 LTSインストール編】(この記事)
- 第2回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【2. OpenSSH Server導入編】
- 第3回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【3. VS Code Remote - SSH接続編】
- 第4回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【4. Docker Engine構築編】
- 第5回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【5. Sambaファイルサーバ構築編】
- 第6回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【6. VS Code導入・GPU対策編】
- 第7回:古いLIFEBOOKをUbuntu開発機にする【7. LibreOffice導入・動作検証編】
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