謎のアドベントカレンダー、第 3 話です。
ようやく実際の日付に追いつきました(?)。
これは 2 日目の ビル間接続に困った話 (2) の続きです。
ビル間接続を光ファイバーに移行してめでたしめでたし…と言いたいところですが、1 日目の記事で触れた低層のビルだけ取り残されていました。
かなり古い建物であり 配管の関係で光ファイバーの引き込みができなかった のです。
自社ビルなのでもちろん地下を掘って管路を新設すれば良いのですが、それにはお金も手間も掛かります。
そのビルに勤める社員の数が少なく、費用対効果の問題もあり、管路の新設にはなかなか踏み切れませんでした。
ただ、その頃には IEEE 802.11g(2.4GHz 帯)の無線通信(公称 54Mbps)がありました。
同じ 54Mbps なら IEEE 802.11a(5 GHz 帯)のほうが実効速度も高速で干渉する電波も少ないので良かったのですが、当時は免許不要で屋外通信に使える周波数帯が存在しなかったので、2.4 GHz 帯の IEEE 802.11g を使うことにしました。
外部アンテナには指向性アンテナを使い、また自前(DIY)設置ではなくプロにサイトサーベイしてもらった上で施工してもらいました。
やはり通信断が
これを書いているいま、2.4GHz 帯の無線 LAN を(集合住宅の中のような)利用者が密集する場所で使おうとすると、割と頻繁に通信が途切れたり、実質的に通信可能な距離が著しく短くなったりします。
主な原因は(2.4GHz 帯の)IEEE 802.11n 機器同士でのチャネル争奪戦でしょうが(2.4GHz 帯は電波が意外と遠くまで飛びますし)、Bluetooth 機器や電子レンジ作動中の干渉もあります。
当時はそこまで酷くはなかったのですが、やはり度々通信断が発生しました。
そしてそれは最後まで解消できませんでした。
そのビルは老朽化のため一部で雨漏りも発生し、また耐震性にも不安があリました。
近隣の土地が取得できそこに新たなビルを建てたので、その後オフィスとしての使用をやめました。
最終的には
さらにその後、最終的に一部のグループ会社の社員を残して全てのビルに勤める社員が、別の地にごっそり移動しました。
経営陣を中心に 「同じ場所で顔を合わせて仕事がしたい」 という声が大きかったことが理由ですが、別の面として 「オフィス物件として通信事情が良いことは必須の時代になった」 とも言えるでしょうね。
(無線やモバイルの電波環境も含めて)
そしてさらにオフィスを引っ越して利便性の高い場所に移ったのですが、2020 年には周知の通りコロナ禍が始まりました。
コロナ禍を契機にリモート勤務が始まりオフィスへの出勤も減ったとはいえ、筆者が勤める会社のグループでは未だ紙の書類およびそのやりとりが必須で、オフィスの環境を良好に保つことは重要です。
その上、リモート勤務者とのコミュニケーションのために、オフィスの通信環境をより快適に保つ必要があります。
すでに情シス業務から抜けた筆者としては、現情シスメンバーは本当に大変だな&よくやってくれているな、と思います。
えらい。
4 日目からは拠点間通信の話になります。