はじめに
前回の記事「BlueXPを使って、Google Cloud上にNetApp Cloud Volumes Serviceを作成」では、Google Cloud上にフルマネ一ジドのNetApp Cloud Volumes Service (CVS) を作成しました。今回はセルフマネ一ジドのNetApp Cloud Volumes ONTAP (CVO) を作成してみたいと思います。
そもそもCVO、CVS、BlueXPとは何でしょうか?疑問をお持ちの方は、こちらのKeyword、またはこちらのドキュメント Cloud Volumes ONTAP documentation、Cloud Volumes Service for Google Cloud documentation、NetApp Cloud Volumes Service for AWS documentationから詳細を確認できます。また、是非こちらの記事でChatGPTが回答した内容もご覧ください。
手順
1.Google Cloud上にCVOを作成する条件を確認・準備
2.BlueXPのGUIにより、CVOを作成
3.CVOにVolumeを追加・確認
1.Google Cloud上にCVOを作成する条件を確認・準備
こちらのガイド「Quick start for Cloud Volumes ONTAP in Google Cloud」を参照して、詳細の条件を確認した上で、BlueXP Connector ->CVO service account ->Enable API
の順番で準備します。
- BlueXP Connector
Google Cloud上にBlueXP Connectorを作成する方法はいくつかがります。こちらの記事「Google Cloud Platform上にNetApp BlueXP Connectorを作成」、また「Terraformを使って、NetApp BlueXP ConnectorをGoogle Cloud Platformに作成」を参照して、リージョンを確認して作成します。今回はBlueXP ConnectorとCVOをOsaka
リージョンに作ります。Tokyo
リージョンも同じ様に作成できます。
- CVOのservice accountを作成
CVOの「Set up a service account」ガイドを参照して、Google Cloud ConsoleからIAM&Admin->Service Accounts->CREATE SERVICE ACCOUNT
にアクセスして下記のようにStorage admin
roleを選びます。
作成後、BlueXPのGUIからservice account
を選択できるようになります。
- Enable Google Cloud APIs
こちらの記事「1.Google Consoleにより、必要なIAM roleなどを準備」のEnable API
を参照して、下記の必要なAPIをEnable
にします。
2.BlueXPのGUIより、CVOを作成
BlueXPのGUIにログインして、ConnecorがActive
になっているのを確認して、Google Cloud Platformを選び、今回はデモのためSingle Node
にします。
Service Accouont Name
の方は先程作成したCVOのService Accouontを選択します。今回はCloud BackupとCloud Tieringをテストしないので、Marketplace Subscription
を省略して次回ご紹介します。
Backup to Cloud
とData Sense & Compliance
をDisable
にします。VPC、リージョンとFirewall
を確認して設定します。このテストではdefault
VPCを使って、asia-northeast2
(Connectorと同じOsakaリージョン)に作成します。
右上のChange Configuration
をクリックして詳細の設定ができます。今回はPoC and small workload Up to 500GB storage
を選びます。そのため、n2-standard-4
CPUが必要となります。他の設定の詳細はマウスをホバーすると見られます。
Data Tiering
をDisabled
にします。
今回はテストの為、Custom export policy
を0.0.0.0/0
に設定します。
Tiering
をテストせずにNo Storage Efficiency
にします。
最後Overview
とStorage
などの情報を確認してGo
を押します。注意:
出来上がるまでに少し時間がかかる場合はがります。BlueXPのGUIからSINGLE
のFreemium
CVOが表示されます。
Google Cloud ConsoleからもVMとして表示されます。
3.CV0にVolumeを追加・確認
- CVOにVloumeを追加
CVOをクリックして、Add Volume->New volume
を選んでガイドに従って進めます。
先程CVOを作成するときに設定したExport Policy
はここで変更することもできます。
NFS Protocol
とPD-SSD
のDisk Type
で行きます。右の三角をクリックして、他のDisk Type
も選べます。
今回はStorage Efficiency
をDisabled
にします。
最後にレビューしてAdd
します。
- Mount確認
BlueXPのGUIからボリュームにアクセスしてMount Command
をコピーします。
Google ConsoleからSSHでBlueXPのConnectorにログインします。
nfs-utils
がインストールされてない場合は、こちらの記事の「mount確認」を参照し、sudo yum install -y nfs-utils
を実行してインストールします。
cvo-mount
ディレクトリを作成して、mountしてファイルを書き込むことができるのを確認します。
注意事項
- SSD Quota
QUOTA_EXCEEDED Target
、この様なエラーlimit of total regional capacity 500GB
になった場合はdefault SSD
、特に初めてGoogle Cloudを利用する時は500GB
になっているので足りないです。
1024BG
にあげてテストすると、まだQUOTA_EXCEEDED Target... SSD_TOTAL_GB exceeded. Limit:1024
になって足りなかったので、今回は2048GB
にしました。
IAM & Admin ->Quotas
に行って、下記の様にリージョンのQuotas(Osakaリージョンは既に増やしたのでこの例はTokyoリージョン)を選択し、EDIT QUOTAS
をクリックして、New Limit*
に2048
にします。SUBMIT REQUEST
すると、すぐApproved
と反映されます。
実際作成できたCVOのSSDはCompute Engine->Storage->Disks
から確認できます。
- Network
こちらのThe Cloud Volumes ONTAP instance failed to luanch
エラーメッセージが出る場合があります。
こちらのSet up your networkingを確認して、VPC Network ->Firewall
に行って、http
とhttps
がなければ追加します。
- CPU limit
your regional quota reached the limit of totalregional cpus, 4 are needed
の様なエラーメッセージが出る場合はあります。
N2 CPUs
のQUOTAS
はリージョンにより、制限があります。asia-northeast1
(Tokyo)とasia-northeast2
(Osaka)には最初8になっています。同じリージョンにBlueXPのConnector(4 N2 CPU)を作成後、N2 CPUsの制限にギリギリになります。上記のSSDのQUOTAを増やす方法と同じように、リクエストを出します。今回はasia-northeast2
(Osaka)リージョンのN2 CPUs
を16
までリクエスを出して、Google Cloud Support TeamにApproved
していただきました。
asia-northeast1
(Tokyo)リージョンはまだApproved
になってないので、CVOを作成すると今回のエラーメッセージになります。リクエストを出してApproved
になるまで数日がかかる場合もあります。
- Marketplace Subscription
この様な注意メッセージが出てきます。Note that you don’t have an GCP Marketplace subscription
こちらのMarketplace Subscription
をしてないのです。次回のCloud BackupとCloud Tieringなどの検証でご紹介します。
最後に
今回はBlueXPのGUIからGoogle Cloud上にNetApp Cloud Volumes ONTAP(CVO)を作ってみました。途中で特に初めてGoogle Cloudを使う場合はQUOTA
の問題によく引っかかりました。その時、エラーメッセージ、注意事項と利用用途などを確認した上で、適当なQUOTA
を増やすリクエストを出して解決できました。今回はBlueXPのGUI操作でCVOを作成しました。次回はこちらの記事「Terraformを使って、NetApp BlueXP ConnectorをGoogle Cloud Platformに作成してみた」を参照して、Terraformを使ってCVOまで一発で作成してみましょう!
参考リンク
1.NetApp BlueXP: Create a Connector in Google Cloud from BlueXP
2.Google Cloud Platform:Creating a custom role
3.Google Cloud Platform:Creating a service account
4.BlueXP: Learn about Connectors
5.GCP region: Tokyo
6.CVO: Supported configurations in Google Cloud
7.Google Cloud Platform上にNetApp BlueXP Connectorを作成
8.Quick start for Cloud Volumes ONTAP in Google Cloud
9.Terraformを使って、NetApp BlueXP ConnectorをGoogle Cloud Platformに作成してみた
10.BlueXPを使って、Google Cloud上にNetApp Cloud Volumes Serviceを作成してみた