新たに2つのSkillsが提供されました!
watsonx Orchestrateはこれまでも開発エージェントで利用可能なSkillsを提供していましたが、今回新たに以下の2つのSkillsが提供されました。
- solution-architect
- wxo-analyzer
この記事では、これらのSkillsをIBMの開発エージェントであるIBM Bobを用いて実際に試して、何が出来るかを整理します。
solution-architect
solution-architectは、ビジネス要件、ユースケース、または問題ステートメントから高レベルのソリューションアーキテクチャ・ドキュメントを作成するための専門ガイダンスを提供するSkillです。ビジネス要件を3つの独立したソリューション・アーキテクチャ・ドキュメントに変換します。対象の読者に応じて適切な詳細度でドキュメントを生成してくれます。
1. Solution Overview Document(ソリューション概要ドキュメント)
対象読者: 経営層、ビジネス部門長、プロジェクトスポンサー
主な内容:
- エグゼクティブサマリー
- ビジネスコンテキストと問題ステートメント
- AIエージェントと自動化要件
- ビジネス要件(機能要件・非機能要件)
- ビジネス制約
- ソリューションビジョンとアプローチ
- 期待される成果
2. Solution Architecture Document(ソリューションアーキテクチャドキュメント)
対象読者: ソリューションアーキテクト、開発チーム、インフラチーム
主な内容:
- アーキテクチャ概要と原則
- 高レベルアーキテクチャ図(Mermaid)
- データフロー図(Mermaid)
- コンポーネント分解
- 統合アーキテクチャ
- データアーキテクチャ
- セキュリティアーキテクチャ
- 非機能要件
- デプロイメントアーキテクチャ
3. Implementation Plan Document(実装計画ドキュメント)
対象読者: プロジェクトマネージャー、開発チーム、運用チーム
主な内容:
- 実装戦略とタイムライン(Ganttチャート)
- フェーズ別実装計画
- SOP(標準作業手順書)分解
- 依存関係と前提条件
- リソース計画
- テスト戦略
- リスク管理
- 運用移行計画
- 成功基準とKPI
実際に使ってみる
solution-architectスキルを使用して、銀行のカスタマーサービス自動化ソリューションのアーキテクチャドキュメントを生成してみました。
入力
銀行のカスタマー対応を行うエージェントソリューションをsolution-architectスキルを使って作成して
生成されたドキュメント
3つのドキュメントが自動生成されました。特に詳細な要件などを入力していませんが、ビジネス、実装、セキュリティ等、様々な点を考慮してソリューションを検討し、2000行以上の詳細なドキュメントを生成してくれて感心しました。その一部を抜粋します。実際に利用する際には、具体的な要件や制約などをインプットとすることで、より精度の高いドキュメントを生成できそうです。
bank-customer-service-overview.md(449行)
- ビジネス課題の分析
- 4つのAIエージェントの定義
- 期待される成果の明確化
bank-customer-service-architecture.md(783行)
- 詳細なアーキテクチャ図(Mermaid)
- コンポーネント分解
- セキュリティアーキテクチャ
- 技術スタックの定義
bank-customer-service-implementation.md(1,009行)
- 4フェーズ、8ヶ月の実装計画
- 10個の詳細SOP
- リスク管理計画
- KPIと成功基準
wxo-analyzer
概要
wxo-analyzerは、watsonx Orchestrate(wxO)プロジェクトを分析し、ソリューション全体、エージェント、ツール/接続/その他のコンポーネントをカバーする3つのレポートセットをMermaid図と共に生成するSkillです。
1. Solution Overview Report(ソリューション概要レポート)
- 全体的なビジネス目的
- アーキテクチャ
- プロジェクト構造
- デプロイメントノート
- 高レベルの関係性
2. Agent Analysis Report(エージェント分析レポート)
- 各エージェントの目的
- 設定と指示の要約
- エージェントの機能
- 使用ツールとコラボレーター
- 典型的な使用シナリオ
3. Tools and Components Report(ツールとコンポーネントレポート)
- Pythonツール
- フローツール
- Langflowツール
- 接続
- ナレッジベース
- それらの関係性
実際に使ってみる
wxo-analyzerスキルを使用して、yfinanceを用いて株価情報を取得するyfinanceエージェント・プロジェクトを分析してみました。
入力
wxo-analyzerでyfinanceエージェントを分析して
生成されたレポート
3つの詳細なレポートが自動生成されました:
01_solution_overview.md
- プロジェクト統計(エージェント1、ツール2)
- ソリューションの目的
- アーキテクチャ図(Mermaid)
- プロジェクト構造
- 技術スタック
02_agent_analysis.md
- yfinance_agentの詳細分析
- 基本情報(LLM: Llama 3.2 90B、スタイル: React)
- 使用ツール(get_stock_quote、get_company_info)
- エージェントフロー図(Mermaid)
- 3つの典型的な使用シナリオ
- 強みと制限事項
03_tools_and_components.md
- 2つのPythonツールの詳細分析
- ツール関係図(Mermaid)
- データフロー図(Mermaid)
- 依存関係マトリックス
- 改善提案
まとめ
この記事では、watsonx Orchestrateに新たに追加された2つのSkills、solution-architectとwxo-analyzerについて説明しました。各スキルの特徴は以下の通りです。
solution-architect
- ビジネス要件から3つの包括的なアーキテクチャドキュメントを生成
- ビジネス、技術、実装の各レイヤーをカバー
- 新規プロジェクトの設計に最適
wxo-analyzer
- 既存のwxOプロジェクトを分析して3つのレポートを生成
- エージェント、ツール、コンポーネントの詳細分析
- プロジェクトの理解と引き継ぎに最適
2つのスキルとも、様々な観点から、詳細なドキュメントを生成してくれました。これらのスキルを利用することで、アーキテクチャ設計や、既存プロジェクトの分析などをかなり効率的に実行可能になると思われますので、是非ご活用ください。





