ドットマトリクスタイプの算数学習用電卓としてdeli DL-1726と人教社PEP-190を取り上げたが、本家とも言えるカシオのfx-55 PLUSも取り上げる。
外観は初代ESシリーズ、パッケージに機能概要も
で、初代ClassWiz(EX)のクローン機って正直どうなのよ?の記事中、UC-800Xとの比較ですでに外観は取り上げたが再掲する。
写真ほどではないが、SHIFT機能として書かれている濃い黄色の文字が見づらい。
キーはプラスチックで、カシオ関数電卓各機種と同様に押しやすい。
この機能概要でほとんど事足りそうだが、手動約分機能を中心に紹介する。
手動約分機能
初期設定で約分は手動(Manual)となっている。
上記の見本の通り、手動約分モードでは計算結果も含めて可約分数はそのままの形で、右側に白抜き矢印を伴って表示される。
[Simp]ボタンを押すと、▶Simp の文字列が現れるだけですぐに約分されるわけではない。
このまま[=]を押すと電卓が約数を自動的に判断して約分する。
F=割った数, 約分後の分数 (可約分数であればその右に白抜き矢印)と表示される。
[Simp][=]を繰り返し、既約分数になると右側の白抜き矢印が消える。
既約分数でさらに[Simp][=]をすると Simplified のメッセージが表示され、結果表示に戻る。
[Simp]ボタンを押すと、▶Simp の文字列が現れるだけと説明したが、この後に数字を入力すると、その数で約分する。
約分できない数を入力するとエラーが出る。
なお、手動約分モードでは帯分数で入力しても結果が仮分数となり、[$a\frac{b}{c}⇔\frac{d}{c}$]キーを使っても帯分数に戻せない。
手動約分モードと自動約分モードの切り替えは[SET UP]キーで表示されるメニューから 7:Simp → 1:Auto(自動) 2:Manual(手動)と選ぶ。
余り計算
機能概要にある通り、[÷R]演算子で余り計算ができ、結果は 商,R=余り の形で表示される。
小数点以下桁数固定
SETUPメニューから 3:Fix を選ぶと0~9桁の指定が可能。
解除するには 4:Norm を選ぶ。Norm 1とNorm 2の違いがわかりやすくなっている。
基本的にはカシオ関数電卓の機能を継承
その他、度分秒機能などもカシオの関数電卓と同様に機能する。
日本の算数学習用電卓やfx-55(7セグ)と比べると、本機は関数電卓(特にESシリーズ)に近い。
逆に言えば、手動約分以外は複数行機の関数電卓で十分代用できると言える。
現地価格も米アマゾン価格で約15ドル(約2200円)と、日本におけるfx-375ES Aとほぼ同じ価格であり、米アマゾンにはもっと安い関数電卓すらある(fx-300ES Plus、約11~13ドル)。