はじめに
2022年11月30日にChatGPTがリリースされて以降、ここ3年で様々な生成AIやモデルがリリースされ急速に進化をしてきました。
今では生成AIを使っていくということが当たり前になってきています。
またテキストベースでのAIの利用が基本という印象でしたが、直近では動画や画像生成などのクオリティも急激に加速しているように感じます。
そこで今回は2025年11月18日のGemini 3 Proのリリースで触ってみたところ画像生成の精度の高さに衝撃を受けたのでそれについて記事にしていきます。
実際に使用した様子
今回は無料プランでの利用ということでモデルとしては現状(2025/12/16時点)で以下の２つが選択できるかと思います。
Gemini 3 Pro非搭載
まずは、デフォルトの「高速モード」を選択して、スライドの表紙を作成していきます。
入れたプロンプトは以下の通りです。
表紙をスライド化してください
イメージは、緑を基調とした、スタイリッシュなデザインが良いです
文字は明朝体でお願いします
内容は以下の通りです
タイトル
爆速＆高品質！ Geminiで実現する次世代の社内資料作成
サブタイトル
～もうデザインに時間をかけない！～
発表者
中山晴貴
すると下の画像が出力されました。
「高速モード」では、デザインは要望通りのイメージで悪くないですが、文字化けが酷いです...
Gemini 3 Pro搭載
続いては、Gemini 3 Proが搭載されている「思考モード」で同じスライドを出力してみようと思います。
今回は同じプロンプトを投げるのですが、実際にGeminiに
この画像のJSONください
と言うとこの画像のJSONを出力してくれるので、そちらをインプットにして作成してもらいます。
出力してくれたJSONは以下の通りです。
JSON
{
"slide_type": "表紙 (Title Slide)",
"design_spec": {
"color_scheme": "緑を基調としたグラデーション/スタイリッシュ",
"background_style": "抽象的な波線や流れのあるデザイン要素（緑と白/水色）",
"font_family": "明朝体 (Mincho)",
"logo_placement": "左上 (Geminiの「G」をイメージしたロゴを配置)"
},
"content": {
"title": {
"text": "爆速＆高品質！ Geminiで実現する次世代の社内資料作成",
"font_size": "特大",
"emphasis": true
},
"subtitle": {
"text": "～もうデザインに時間をかけない！～",
"font_size": "中",
"emphasis": false
},
"presenter": {
"label": "発表者",
"name": "中山晴貴",
"placement": "下部中央"
}
},
"notes": "文字化けしないよう、日本語テキストを正確に指定しています。"
}
それではGemini 3 Pro(Nano Banana Pro)で上記のJSONをそのまま送信します！
するとデザインの精度に加えて文字化けも100%無くなりました👏
さらに以下の要望を伝えてみます。
上記のデザインを元に２枚目のスライドを作成してください
このスライドのJSONを色コードなどを含めて詳細に出してもらうように伝えます。
スライド２枚目 JSON詳細
{
"slideTitle": "はじめに：資料作成の「今」と「課題」",
"slideTheme": "資料作成の現状分析と課題提起",
"designStyle": "モダン、抽象的、フレッシュ、クリーン",
"colorPalette": {
"primaryBackground": "#68b948", // 明るいグリーン（左上）
"secondaryBackground": "#4a8a64", // 深めのグリーン（右上）
"tertiaryBackground": "#90ee90", // 最も明るいグリーン（中央）
"textPrimary": "#FFFFFF", // 白 (文字)
"boxFill": "#FFFFFF", // 白 (図形内部)
"boxOutlinePrimary": "#4a8a64", // 濃いグリーン (フロー図の囲み線)
"boxFillSecondary": "#68b948", // 明るいグリーン (フロー図の囲み線)
"crossmark": "#ff0000" // 赤 (従来のAIツールの課題のバツ印)
},
"backgroundDesign": {
"type": "Gradient and Abstract Shapes",
"gradientType": "Angular/Linear (Top-Left to Bottom-Right)",
"overlayShapes": [
{
"shape": "Abstract Wavy Line 1",
"color": "#68b948",
"opacity": 1.0,
"position": "Diagonal, mid-left"
},
{
"shape": "Abstract Wavy Line 2",
"color": "#4a8a64",
"opacity": 0.8,
"position": "Diagonal, top-right"
},
{
"shape": "Abstract Wavy Line 3",
"color": "#90ee90",
"opacity": 0.9,
"position": "Central, soft wave"
}
],
"cornerLogo": {
"text": "G",
"color": "#FFFFFF",
"font": "Sans-serif Bold",
"position": "Top-Left"
},
"cornerIcon": {
"shape": "Diamond/Star",
"color": "#FFFFFF",
"position": "Bottom-Right"
}
},
"contentLayout": {
"titleSection": {
"text": "はじめに：資料作成の「今」と「課題」",
"fontSize": "Large (approx. 36pt)",
"fontColor": "#FFFFFF",
"alignment": "Center"
},
"flowChart": {
"alignment": "Center",
"elements": [
{"boxText": "企画・構成", "boxFill": "#FFFFFF", "textFill": "#4a8a64", "boxStyle": "Rounded Rectangle"},
{"arrow": "→"},
{"boxText": "テキスト作成", "boxFill": "#FFFFFF", "textFill": "#4a8a64", "boxStyle": "Rounded Rectangle"},
{"arrow": "→"},
{"boxText": "【デザイン・整形（最も時間がかかる！）】", "boxFill": "#4a8a64", "textFill": "#FFFFFF", "boxStyle": "Rounded Rectangle", "emphasis": true}
]
},
"listSections": [
{
"heading": "よくある悩み",
"headingColor": "#FFFFFF",
"bulletPoints": [
"デザインセンスがない…",
"毎回ゼロから考えるのが面倒",
"時間がないのにデザイン調整で残業"
],
"listStyle": "Bullet Points",
"alignment": "Left (under flow chart)"
},
{
"heading": "従来のAIツールの課題",
"headingColor": "#FFFFFF",
"bulletPoints": [
"❌ 文字化け、日本語の不自然さ",
"❌ デザイン崩れ、使えないレイアウト",
"❌ 細かい修正に結局時間がかかる"
],
"listStyle": "Cross Mark Points",
"alignment": "Right (under flow chart)"
}
]
},
"typography": {
"titleFont": "Gothic/Sans-serif (Bold)",
"bodyFont": "Gothic/Sans-serif"
}
}
スライドの全体感の色のイメージを変えたい時などに、JSONで出してもらうことで、明示的に色コードを指定してイメージを変更することもできますね。
最後に以下の要望を伝えて色を変えてもらいましょう。
上記の色を全体的にピンクになるようにJSONを書き換えてください
スライド２枚目 JSON詳細（ピンク版）
{
"slideTitle": "はじめに：資料作成の「今」と「課題」",
"slideTheme": "資料作成の現状分析と課題提起",
"designStyle": "モダン、抽象的、フレッシュ、クリーン（ピンク基調）",
"colorPalette": {
"primaryBackground": "#ff99cc", // 明るいピンク（左上）
"secondaryBackground": "#ff3399", // 深めのピンク/マゼンタ（右上）
"tertiaryBackground": "#ffccff", // 最も明るいピンク/ペールピンク（中央）
"textPrimary": "#FFFFFF", // 白 (文字) - そのまま維持
"boxFill": "#FFFFFF", // 白 (図形内部) - そのまま維持
"boxOutlinePrimary": "#ff3399", // 深めのピンク (フロー図の囲み線)
"boxFillSecondary": "#ff99cc", // 明るいピンク (フロー図の囲み線)
"crossmark": "#ff0000" // 赤 (従来のAIツールの課題のバツ印) - そのまま維持
},
"backgroundDesign": {
"type": "Gradient and Abstract Shapes",
"gradientType": "Angular/Linear (Top-Left to Bottom-Right)",
"overlayShapes": [
{
"shape": "Abstract Wavy Line 1",
"color": "#ff99cc", // 明るいピンク
"opacity": 1.0,
"position": "Diagonal, mid-left"
},
{
"shape": "Abstract Wavy Line 2",
"color": "#ff3399", // 深めのピンク
"opacity": 0.8,
"position": "Diagonal, top-right"
},
{
"shape": "Abstract Wavy Line 3",
"color": "#ffccff", // 最も明るいピンク
"opacity": 0.9,
"position": "Central, soft wave"
}
],
"cornerLogo": {
"text": "G",
"color": "#FFFFFF",
"font": "Sans-serif Bold",
"position": "Top-Left"
},
"cornerIcon": {
"shape": "Diamond/Star",
"color": "#FFFFFF",
"position": "Bottom-Right"
}
},
"contentLayout": {
"titleSection": {
"text": "はじめに：資料作成の「今」と「課題」",
"fontSize": "Large (approx. 36pt)",
"fontColor": "#FFFFFF",
"alignment": "Center"
},
"flowChart": {
"alignment": "Center",
"elements": [
{"boxText": "企画・構成", "boxFill": "#FFFFFF", "textFill": "#ff3399", "boxStyle": "Rounded Rectangle"},
{"arrow": "→"},
{"boxText": "テキスト作成", "boxFill": "#FFFFFF", "textFill": "#ff3399", "boxStyle": "Rounded Rectangle"},
{"arrow": "→"},
{"boxText": "【デザイン・整形（最も時間がかかる！）】", "boxFill": "#ff3399", "textFill": "#FFFFFF", "boxStyle": "Rounded Rectangle", "emphasis": true}
]
},
"listSections": [
{
"heading": "よくある悩み",
"headingColor": "#FFFFFF",
"bulletPoints": [
"デザインセンスがない…",
"毎回ゼロから考えるのが面倒",
"時間がないのにデザイン調整で残業"
],
"listStyle": "Bullet Points",
"alignment": "Left (under flow chart)"
},
{
"heading": "従来のAIツールの課題",
"headingColor": "#FFFFFF",
"bulletPoints": [
"❌ 文字化け、日本語の不自然さ",
"❌ デザイン崩れ、使えないレイアウト",
"❌ 細かい修正に結局時間がかかる"
],
"listStyle": "Cross Mark Points",
"alignment": "Right (under flow chart)"
}
]
},
"typography": {
"titleFont": "Gothic/Sans-serif (Bold)",
"bodyFont": "Gothic/Sans-serif"
}
}
ちなみに上記のJSONをChataGPT(無料版)に「これ画像生成できる？」と添えて投げたら、以下の画像ができました。
若干の文字化けはありますが、まあまあの出来上がり。
おわりに
今回は直感的にも分かりやすい画像生成のテーマを取り上げました。
また、11月のGeminiのリリースに対抗する形で12月1日にOpenAIのCEOサムアルトマンが緊急事態「コードレッド」を発令。
その10日後には最新モデル『GPT-5.2』を発表・リリースしました。
今後はさらにChatGPTやGeminiの進化、そしてそれぞれの用途に特化したAIがより増えてきて競争を加速させていくように思います。
これからはAIを使いこなすことは当たり前で、自分たちの目的に応じて使うAIをカスタマイズしていく力も求められてくるかと感じました。
その為に、まずは様々なAIに触れてそれぞれのAIでできること、強みを知ったうえで活用していきたいです。
以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。