こんにちは、ふくちと申します。
この度、AWS Community Buildersに申し込んでみることにしました。
AWS Community Builders Program(以下CB)とは、AWSのコミュニティに対して熱心にアウトプットしてきた人達を表彰するとともに、学びやコミュニティ参画の機会を提供するプログラムです。
要するに、「お前のアウトプットをずっと見てたぞ🐯本当によく頑張ったな」な感じのプログラムです。多分。
個人的には、所属企業やコミュニティに囚われることなく、その人個人として何をしてきたかが評価されるところが非常に良いプログラムだなぁと思っています。
そんなCBの申し込みにあたって、自己推薦文を書く必要があります。この1年間でどんな活動をしてきたか、どんなアウトプットをしてきたか、ということをAWSへ伝えることが求められます。
そこで、今回は2年目のぺーぺーエンジニアがどんな取り組みをしてきたのかについて纏めておこうと思います。
私がCBに選出されてもされなくても、同年代のエンジニアにとって1つの道標となれるだろうと思い、共有しておきます。
この記事で書くこととしては以下の通りです。
- 私の経歴(参考として)
- 社内活動(参考として)
- 社外活動(これがメイン)
また、現CBの方が「自分のアウトプットを数字で語れるようになろう」と仰っていたので、それに倣って可能な限り数値化してみようと思います。
社内での活動は一部ぼかしてあります。
また、CBの申し込みにあたってはパブリックに発信したことが重要視されます。
したがって、社内でどれだけ活動していてもそれだけではCBになることはできません。社外やインターネット上での活動が評価対象となります。
Q: AWSコミュニティビルダーズプログラムメンバーに成るための条件はなんですか?
A: 年 1 回の応募審査があり、合格者は年 1 回招待がなされます。このプログラムに参加するための特別な条件はありませんが、ブログ投稿、ビデオ、オープンソースへの貢献、プレゼンテーションなど、他の AWS に特化したビルダーを支援する技術コンテンツの証拠と精度が重視されます。AWS re:Post、Stack Overflow、Reddit 等への投稿など、オンラインでの知識共有も考慮されます。リンクは一般の方が閲覧可能であることが条件となります。
0.私の経歴
以下、簡単にですが2025年1月現在の経歴です。CB申込時の経歴と置き換えてください。
- 大学時代
- 在籍:文系学部
- プログラミング歴:プログラミング授業を2つだけ受講
→オブジェクト指向プログラミングが理解できず詰む
- 社会人
- 所属:某SIer インフラ関連の部署
- 年次:2年目(2023年4月入社)
- 業務:AWSを用いた開発(約1年3ヶ月)
- コミュニティ参加歴:1年(詳しくはこちらのブログをご参照ください)
1.社内活動
前述の通り、こちらはCB申し込みにあたって必要な情報ではありませんが、折角の機会なので振り返ってみます。
- 1年目:
- 11月:社内のクラウド勉強会コミュニティ運営に参画
- 12月:社内のクラウド勉強会コミュニティでLT登壇
- 2月:社内のクラウド勉強会コミュニティで講師を務める
- 2年目:
- 6月:部門最速でAWS SAP取得
- 6月:AWS Summit 2024参加レポートをまとめ、社内で登壇
- 7月~10月:ANGEL Dojo参加
- 12月:社内の知見共有イベント登壇
- 1月:社内のサクッとLTイベント登壇
- 1月:同期を引き連れ、社外イベントへ参加
- 2月頃:Japan AWS Jr.Championsの社内選考があるはず(頑張ります!)
1.1 社内のクラウド勉強会コミュニティ運営に参画
私が所属する部署は、社内でのクラウド勉強会コミュニティを運営しています。
その勉強会は、約1時間のセッション+約2時間のハンズオンという構成です。
そこに私も1年目から運営として携わっていました。
そしてこのコミュニティは2023年度の社内アワードで最優秀賞をいただきました。
私は参画して半年ほどしかなかったのでほとんど貢献できていませんが、唯一良かったのは、1年目の2月にハンズオンの講師を務めたことです。
ありがたいことにアンケート結果では16/17名から高評価をいただくことができたので、これだけは貢献できていたかなと思います。
ちなみに私の担当回では以下のハンズオンを行いました。普段の業務ではサーバーレスのサービスに触れる機会がなかったので、新たな学びを得る良い機会でした。
講師を務める際には自身の知らなかったサービスについて深いところまで理解しようとするので、自身のインプットの質が非常に高まるのを感じました。
社内で表彰を受けたこともあるコミュニティで活動できていることは、今の私にとって非常に良い経験です。
1.2 部門最速でAWS Certified Solution Architect - Professionalを取得
2024年6月に、AWS SAPを取得しました。
これまでの部門最速記録であった2年目の9月を塗り替え、2年目の6月に取得することができました。
また、2025年1月現在、8つの資格を取得できています。
これは社内の若手層で括ってみると、上位の数字です。たぶん。周りの人からはたまに早いねーと言われます。
ただ私は社外のトンデモ若手の方々と何度か交流したことがあるので、正直自分では凄いともなんとも…むしろ遅いくらいだと思っています。
もちろん、資格を持っているから良いエンジニア、というわけではないですが、それでも若手で多くの資格を持っていると、熱量が高いんだなと感じられますよね。
また、資格を取得しておくと良いことがありました。
SAPを持っていたために、これまでとは別の案件にアサインしてもらうことができました。
これは頑張ってよかったなと思える経験でした。
これからは資格取得で得た知識を、きちんと使える技術として昇華させていきます。
1.3 社内での登壇
前述の勉強会運営に加えて、他の登壇機会でも積極的に登壇をしてきました。
- 事業部全体での会議1
- 登壇日:2024年6月
- 登壇内容:AWS SummitでJam/GameDayに参加して得た外のモノサシ
- 聴講者数:約200名
- 事業部全体での会議2
- 登壇日:2024年11月
- 登壇内容:ANGEL Dojo報告会
- 聴講者数:約200名
- 社内の知見共有イベント登壇
- 登壇日:2024年12月
- 登壇内容:re:Inventでも話題になったAIエージェントって何者!?
- 聴講者数:約100名
- 社内のサクッとLTイベント登壇
- 登壇日:2025年1月8日(水)
- 登壇内容:BedrockのナレッジベースとLlamaIndexでGraphRAGを作って精度比較してみた!
- 聴講者数:約20名
申し込み近辺のイベントでは、生成AIに関する話題が多めですね。
これは単なる個人の興味ですね…笑
ただ、事業部内において、特に生成AIの分野に関しては事業部内でまだ理解が浸透していない部分が多くあります。
そういった面から、それなりに価値のあるアウトプットができているのではないかなと想像しています。
RAGやエージェントといったこれから常識になっていくであろう分野に関しても、開発・構築を通して仕組みを理解し、知見をまとめ、アウトプットしてきました。
これからも発信を続け、事業部の人たちがもっと生成AIアプリ開発に興味を持ってくれるように頑張りたいです。
(と言っても、私も業務で生成AIアプリ開発しているわけではないのですが…趣味の一環ですね。)
2.社外活動
私はどちらかと言うと、社内より社外での活動に注力してきました。
CBへの申し込みにあたっては非常に有意義なので、1年間継続してきてよかったなと思います。
- 1年目:
- 12月:社外コミュニティ(JAWS-UG)初参加
- 1月:Qiitaで技術ブログを書き始める
- 3月:JAWS DAYS 2024参加
- 3月:JAWS-UGにて初の社外登壇
- 2年目:
- 4月:Bedrock Claude Night参加
- 6月:AWS Summit 2024参加
- 7月:CDK Conference参加
- 9月:社外のエンジニアとブログリレー実施
- 10月:JAWS FESTA 2024参加(当日ボランティアも経験)
- 11月:JAWS-UGにて2回目の社外登壇
- 11月:アーキテクチャConference初参加
- 1月:JAWS-UGにて3, 4, 5回目の社外登壇
- 1月:オンラインLT大会を他社の友人と主催
2.1 社外登壇
私はよく社外コミュニティに参加します。
中でも特にAWSのユーザーグループであるJAWS-UGに参加しているのですが、そこではこんな言葉があります。
「100回の参加より、1回の登壇」
聴講者としてコミュニティに参加するのは、もちろん重要なことです。聴講者がいなければコミュニティは成り立ちませんので。
ただ、それはそれとして、せっかく参加するのであれば登壇に挑戦することも非常に重要です。
私は2025年1月24日(金)現在、合計で5回登壇をしてきました。
- 1回目
- 登壇日:2024年03月27日(水)
- イベント名:JAWS-UG初心者支部#59 山下さんを囲んで LT 大会
- 登壇内容:脱・初心者!脱・マネコン!AWS CDKを使ってみませんか!?
- SpeakerDeck View数:460
- 聴講者数(申込者数):
- オンライン:128名
- オフライン:43名
- 2回目
- 登壇日:2024年11月06日(水)
- イベント名:JAWS-UG初心者支部#62 オンラインLT大会
- 登壇内容:Amazon Bedrock Agentsを用いてアプリ開発してみた!
- SpeakerDeck View数:480
- 聴講者数(申込者数):
- オンライン:156名
- 3回目
- 登壇日:2025年1月7日(火)
- イベント名:JAWS-UG朝会 #65
- 登壇内容:BedrockのナレッジベースとLlamaIndexでGraphRAGを作って精度比較してみた!
- SpeakerDeck:
- View数:220
- Star数:3
- 聴講者数(申込者数):
- オンライン:89名
- 4回目
- 登壇日:2025年1月14日(火)
- イベント名:JAWS-UG初心者支部 x 千葉支部 re:Invent 2024 re:Cap & 新年LT大会
- 登壇内容:re:Inventのアップデートを使ってRAGアプリ開発とRAGOpsに入門してみた!
- SpeakerDeck View数:57
- 聴講者数(申込者数):
- オフライン:47名
- 5回目
- 登壇日:2025年1月17日(金)
- イベント名:【Japan AWS Jr. Champions主催】若手応援LT会 in AWS大阪オフィス
- 登壇内容:Amazon Bedrock Agentsのマルチエージェント機能で競馬予想アプリ作ってみた!
- SpeakerDeck:
- View数:460
- Star数:3
- 聴講者数(申込者数):
- オフライン:26名
計5回登壇し、約500名の前でLTを行ってきました。
これは…同世代のエンジニアの中で見るとどうなんでしょう。そこそこ多い方なんですかね…
アウトプットするにしても社内に閉じこもらず、社外に出て自身の学びを共有することが重要である、というのはre:Invent 2024のキーノートでも「Share Your Lessons」 として触れられていました。
これからも学び、成長し、そしてアウトプットするというサイクルを継続していきたいと思います!
これらの実績は、CBを目指すにあたって心強い味方になってくれそうです。
問題は1月の登壇が多く、CBの募集要項である「申込日から4週間以内のアウトプットは対象外」にかなり引っかかることでしょうか…
とはいえアウトプットしてきた経験は自分に蓄積していくので、ダメだったとしても来年の自分を助けてくれそうです。
引き続き継続していきます!
2.2 Qiitaでの技術ブログ執筆
現在、趣味の1つに「技術ブログ執筆」と書けるくらいにはブログを書くのが楽しいです。
ブログを書くこと自体が楽しいのはもちろんなのですが、知らなかったサービスや情報に触れることで自身の知識が増え、少しずつできることが増えていくことが、それ以上に楽しいです。
2024年1月28日の初投稿から約1年間で書いてきた技術ブログとその成果について纏めてみます。
- 投稿数:38件
- いいね数:471いいね
- ストック数:339ストック
- 読まれた数:322,026PV
- Contribution:686Contributions
1年間を通してマイペースに発信を続け、re:Inventがあった12月には一気に17記事を投稿するなど、継続できていることは非常に良いのではないかと感じております。
また、内容としても最初はポエムばかりだったのが、段々と技術的に踏み込んだ内容のブログを書けるようになってきました。
とはいえ、実務で使えるような知見のアウトプットだったり、実際に成果物を作成したわけではなかったりと、まだまだな部分も数多くあるので、記事のクオリティは引き続きあげていきたいところです。
2.3 他社エンジニアを巻き込んでのブログリレー
2024年7月〜10月に参加させていただいたハッカソン型のトレーニング「ANGEL Dojo」において、他社エンジニアを巻き込んだブログリレーを実施しました。
企画発案・リレー運営を行って参加者を募り、30名の他社エンジニアとブログリレーを行いました。また、自分自身も初日の記事を投稿することでリレー参加者としても関わりを持っていました。
開催概要と成果としては以下の通りです。
- 開催概要
- 形式 :1日毎に1人ずつブログ記事を投稿していくブログリレー
- 媒体 :Qiita Organizations(一部参加者は自社ブログに投稿)
- 期間 :2024年9月1日(日)~2024年9月30日(月)
- 目的 :アウトプットの機会創出、ANGEL Dojo参加者同士の交流活発化
- 参加者:2024年ANGEL Dojo参加者
- テーマ:技術に関わる内容であれば何でもOK!
- 成果
- いいね数 :304いいね
- ストック数:154ストック
- 読まれた数:116,181PV
- 投稿記事数:30記事
- 参加者数 :30名
上記の通り、30名の参加者を集めてブログリレーを完遂できました。
きちんと30名集められたので、同じ人が複数回投稿して穴を埋めるようなことがなかったのは良かったと思います。
また、そのうちの22名が初めてのブログ投稿となりました(Qiita上で確認した範囲では)。
開催目的として掲げていた「アウトプットの機会創出」がきちんと体現できていて非常に良かったです。
CBの申し込みで活きそうなことに加えて、Jr.Championsの募集要項である「Influence:周囲に与えた影響」として唯一無二の実績になりうると思っています。
自社内でブログ企画推進したような事例は数多くあれど、他社エンジニアを巻き込んで、というのはなかなか無いのではないでしょうか。
2.4 勉強会でのアウトプット
私は勉強会に行ったら、必ずアウトプットするようにしています。
その際は基本的にTwitter(現X)でのアウトプットをしています。
自分だけのメモを作成するのではなく、他の方も見られる形で自分の考えや学びをリアルタイムに共有する、という観点からそのようにしています。
最初からアウトプットを前提にした上で話を聞くと、インプットへの意識が段違いになるので非常におすすめです。
(手を動かしすぎて話を聞き逃すのには注意ですが…笑)
ではどのくらいアウトプットしてるの?という話ですが、以下の感じです。
月 | ハッシュタグ | ツイート数 |
---|---|---|
10月 | #jrchampions_LT | 104回 |
#claude_osarai | 17回 | |
11月 | #jawsug_bgnr | 62回 |
#jawsug_sre | 53回 | |
#nw_jaws | 51回 | |
#jrchampions_LT | 44回 | |
#jawsugyokohama | 35回 | |
#jawsug_tokyo | 33回 | |
12月 | #jawsug_tokyo | 83回 |
#jawsugyokohama | 33回 | |
#reinvent2024 | 30回 | |
#KAGのLT会 | 22回 | |
#nw_jaws | 21回 | |
1月 | #aws_jr_champions_* | 82回 |
#KTC_Bedrock | 52回 | |
#jawsugchiba/#jawsug_bgnr | 34回 | |
#BLUEISH_* | 12回 | |
#jawsug_asa | 9回 |
とまぁ、イベント参加中だけツイ廃になっているような感じですね。
いっぱいツイートしてるからすごい!えらい!ということが言いたいわけではなく、勉強会参加+大量アウトプットが習慣化したということです。
最初から「誰かに見られる内容を発信するんだ」という意識で話を聞くと、インプットの質が変わるのでマジでオススメです。
「聞く→言語化する→即ツイートというサイクルを回しまくるので、頭の回転トレーニングにもなります。
ちなみにですが、上記の通りこの活動が習慣化したのは11月からです。それまではあんまりアウトプットできていませんでした。
そこからどうやってここまで来れたかと言うと、以下のLTを聞いたからです。
みんなも一緒にツイ廃になろう!!!
(あれ、本当にこれが言いたいことだったっけ…???)
2.5 オンラインLTイベント主催
そして最後、2025年1月15日(水)に開催したオンラインLTイベントの主催です。
こちらはANGEL Dojo 2024で出会った社外の友人4人と一緒に開催したイベントです。
内容的にはAWSだけでなく、ざっくばらんに技術ならなんでもOK!な感じにしています。
JAWS-UGにいきなり行くのはちょっと…という方もいると思うのですが、そんな方たちの第一歩となるような場所になれればいいなと思っております。
初回開催は合計24名参加、10名にご登壇いただきました。
今後も継続して開催していくので、ご興味ある方はぜひご参加・ご登壇お待ちしております!
いざ申し込み!
上記をいい感じに纏めて、1月19日に無事申込み完了しました!
カテゴリは今年から新設された「AI Engineering」です。
(以下公式の説明です。)
AI エンジニアリング:このカテゴリは、基盤モデルを使用して生成 AI アプリケーションを構築することに熱意を持つ人を対象としています。Amazon Bedrock を定期的に使用してさまざまな FM を構築し、高度なプロンプトエンジニアリング、微調整、RAG などのテクニックを使用して FM を最大限に活用する方法を熟知しており、エージェントを定期的に活用して複数ステップのタスクを調整および自動化しています。
まぁ業務で生成AIアプリ開発しているわけではないのでどうなるかはわかりませんが…受かっていたら嬉しいです!
(申込内容の詳細情報を開示しても良いのかわからないので、とりあえず結果が出るまでは黙っておきます)
まぁ受かるにせよ落ちるにせよ、若手エンジニアにとっての1つの指標になっていれば嬉しいです。
結果が出たらまた成果報告します!多分3月くらいです!