「どのAIエディタを使えばいいの?」と迷わないための、比較ガイド(2025/11 時点)。
目次
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背景:2025年はAIエディタ元年の“第2フェーズ”
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比較対象と評価軸
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一覧で比較(機能表)
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各ツール詳細
- Google Antigravity
- Cursor 2.0
- GitHub Copilot
- Kiro
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初学者向け:簡易ベンチマーク例
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利用シーン別のおすすめ
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注意点
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まとめ
1. 背景:2025年はAIエディタ元年の“第2フェーズ”
2025年は IDE のパラダイムが「補助」から「共同作業」へと完全に移行。
特に Google Antigravity の登場 と Cursor 2.0 のエージェント強化 により、
「エディタがコードを書く」から「エディタが開発プロセス全体を支援する」段階へ。
初学者にとっても、AIエディタを使い始めるハードルは大きく下がった。
2. 比較対象と評価軸
比較対象
- Google Antigravity
- Cursor 2.0
- GitHub Copilot
- Kiro
評価軸(初学者向け)
- 学習コスト
- AI のコード生成能力
- リポジトリ理解力(ファイル跨ぎの推論)
- 全自動タスク機能
- 料金
- 多言語対応
- 日本語サポート
- セキュリティ・プライバシー
3. 一覧で比較(機能表)
AI エディタ比較表(2025/11 時点)
| 項目 | Antigravity | Cursor 2.0 | Copilot | Kiro |
|---|---|---|---|---|
| 学習コスト | 中 | 低 | 低 | 低 |
| コード生成 | 非常に高い(Gemini 2系) | 高 | 中 | 中〜高 |
| リポジトリ理解 | 非常に強い | 強い | 普通 | 普通 |
| 自動タスク | あり(高性能) | あり | なし | あり |
| UI/IDE | 独自 | 独自 | VS Code 拡張 | 独自 |
| 多言語 | 強い | 強い | 強い | 中 |
| 日本語 | 強い | 強い | 普通 | 普通 |
| 料金 | 未確定(無料枠あり) | 月額制 | 月額制 | 無料枠+課金 |
| 対象者 | 中級〜上級 | 初学者〜上級 | 初学者 | 初学者 |
4. 各ツール詳細
■ Google Antigravity
次世代エディタとして Google が発表した開発環境。
Gemini 2 系列モデルを利用したベストクラスのコード理解と自動化が最大の特徴。
特徴
- リポジトリ丸ごと読み込み
- 長い「意図」を渡しての自動タスク実行
- Gemini 2 系のコード推論力が高い
- Webアプリ開発との相性が特に良い
初学者にとってのメリット
- 難しい設計を補完してくれる
- 仕様から画面や API を生成しやすい
弱点
- エージェントが強すぎて“ブラックボックス感”がある
- 新サービスのため情報がまだ少ない
■ Cursor 2.0
2024〜2025 で最も勢いのある AI IDE。
2.0 により 自律タスク・マルチエージェント・改良されたリポジトリ分析が追加。
特徴
- 初学者がもっとも使いやすい UI
- ローカル開発のほぼ全作業を会話ベースで実行
- GPT-4.1、Llama、Gemini、Claude などモデル自由選択
- 行単位より「文脈」「意図」を優先するエージェント設計
初学者にとってのメリット
- チャットで「やりたいことを言うだけ」で実装が進む
- 既存コードの理解が早い
弱点
- プロジェクトが大きいと指示が曖昧になりやすい
- 月額課金が前提
■ GitHub Copilot
VS Code と GitHub に完全統合された “最も広く使われている AI コーディング支援”。
特徴
- VS Code さえあれば使える
- CodePilot / Copilot Chat / Copilot Actions が統合
- GitHub リポジトリとの相性が圧倒的
初学者のメリット
- とにかく導入が簡単
- 練習用途なら最適
弱点
- 自動タスクの自由度は Antigravity や Cursor に劣る
- 大規模改修は苦手
■ Kiro
軽量で学習コストが低い、ミニマル型 AI コーディングツール。
特徴
- ローカル利用が簡単
- 小規模プロジェクト向き
- 日本語対応が良い
- React / Next.js 系のテンプレが豊富
初学者のメリット
- 難しい設定が不要
- 小さなアプリを作る練習に向く
弱点
- リポジトリ理解は Antigravity や Cursor ほど強くない
- 生成タスクの規模が小さい
5. 初学者向け:簡易ベンチマーク例
タスク
「Next.js + Supabase でログイン付き ToDo アプリを作る」
測定項目
- セットアップ速度
- 生成コードの品質
- エラー耐性
- 日本語指示の通りやすさ
- UI の自動生成力
※初学者は、まずこの規模で比較すると違いが分かりやすい。
6. 利用シーン別のおすすめ
| シーン | 最適ツール | 理由 |
|---|---|---|
| とにかく最初の1歩を踏み出す | Copilot | 導入が最も簡単 |
| 小さめのアプリを素早く作る | Kiro | 軽量で扱いやすい |
| 本格的なWebアプリ開発 | Cursor 2.0 | 自動化と修正が強い |
| 大型プロジェクト/要件定義を含む | Antigravity | エージェント能力が最強 |
7. 注意点
- 生成コードは必ず動作確認する
- 依存ライブラリは自動インストールに任せきりにしない
- セキュリティの自動検査はまだ完璧ではない
- プロジェクトの規模が大きいほど指示は「具体的」にする必要がある
8. まとめ
- 2025年は AI IDE が“完全実用フェーズ”に入った年
- 初学者なら Copilot → Cursor → Antigravity の順にステップアップしやすい
- 小規模プロトタイプなら Kiro も選択肢として有効
- 各ツールは方向性が異なるため「目的から逆算」するのが重要
この記事は2025年11月時点の情報に基づき作成しています。