0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AI時代だからこそ営業職が強い3つの理由──「間を取り持つプロ」の価値

0
Posted at

見出しを追加.png

AI時代において、営業という仕事は「なくならない」どころか「より強くなる」と考えています。

前回・前々回の記事で「AI時代は単体スキルより間を取り持つ力が重要」という話をしました。で、ふと気づいたんですよね。「それって営業がずっとやってきたことじゃん」と。

ただ、IT業界の営業には独特の課題がある。そして、その課題を解決する鍵は「エンジニアと営業の歩み寄り」にあると思っています。

前提:シリーズのおさらい

このシリーズで話してきたことを簡単に振り返ります。

記事 内容
第1回 AI時代は「間を取り持つ力」が重要になる
第2回 間を取り持てる人材になる5つの方法
今回 だからこそ営業職は強い+IT営業の課題と解決策

ポイントは以下の3つでした。

  • 単体スキル(コードを書く、絵を描く)はAIで代替可能になった
  • でもAIは「流れを読む」「文脈を横断する」のが苦手
  • だから人間は「間」に立つポジションで価値を発揮できる

では、これを踏まえて営業職を見てみましょう。

営業職が「間を取り持つプロ」である理由

営業の仕事を分解してみると、こうなります。

# 営業の本質的な役割

顧客(外部)  ←→  自社(内部)

     ↑
   営業が間に立つ

営業は、異なる立場・異なる言語・異なる利害を持つ人たちの「間」に立つ仕事です。これは、まさに前回まで話してきた「間を取り持つ力」そのものなんですよね。

AI時代だからこそ営業職が強い3つの理由

1. 「空気を読む」のはAIにはまだ難しい

営業の現場では、言葉にならない情報が飛び交っています。

  • 相手の表情の微妙な変化
  • 声のトーンの違い
  • 「言っていること」と「思っていること」のズレ
  • 会議室に流れる空気

これらを読み取って、適切に対応する。これはAIがまだ苦手な領域です。

2. 信頼関係の構築は人間同士でしかできない

ビジネスにおける「信頼」は、最終的には人対人で築かれます。

「あの人が言うなら間違いない」
「この人と仕事がしたい」

こういった感情は、AIとのやり取りでは生まれません。

3. 複雑な利害調整は人間の仕事

営業は、単に「売る」だけの仕事ではありません。

  • 顧客の要望と自社のリソースの調整
  • 短期的な売上と長期的な関係性のバランス
  • 現場の声と経営判断のすり合わせ

この「落としどころを見つける」という仕事は、まさに人間にしかできないことです。

でも、IT営業には「ある課題」がある

ここまで営業の強さを語ってきましたが、正直に言うと、IT業界の営業には独特の難しさがあります。

# IT営業が直面する「乖離」問題

顧客の課題 ←→ 技術的な解決策

        ↑
      IT営業
    (技術の深い理解が必要)

IT製品やサービスは、技術的な知識がないと本当の価値を伝えられないことが多い。でも、営業としてのスキルと技術的な知識、両方を高いレベルで持つのは簡単じゃないんですよね。

よくある場面

# IT営業あるある

顧客「このAPIの処理速度ってどのくらい?」
IT営業「えーと、確認して折り返します...」

顧客「うちのシステムと連携できる?」
IT営業「技術担当を呼びますね...」

顧客「セキュリティ面は大丈夫?」
IT営業「詳しい者に確認します...」

これ、悪いことじゃない。わからないことを確認するのは誠実な対応です。でも、その場で答えられたら、もっとスムーズに商談が進むのも事実。

解決策1:エンジニアが営業スキルを身につける

ここで一つの解決策が見えてきます。「技術がわかる人が、営業もできるようになる」というアプローチです。

エンジニア × 営業 のメリット

# エンジニアが営業スキルを持つと...

- 技術的な質問にその場で回答できる
- 顧客の課題に対して適切なソリューションを提案できる
- 「できること」と「できないこと」を正確に伝えられる
- 開発チームと顧客の間の認識齟齬を防げる

具体的に身につけたいスキル

スキル 内容
ヒアリング力 顧客の真の課題を引き出す
提案力 技術を「価値」として伝える
交渉力 落としどころを見つける
関係構築力 信頼を積み重ねる

技術力があるエンジニアがこれらを身につけると、IT営業の「製品理解の壁」を一気に超えられます。

解決策2:IT営業がAIを活用して技術理解を深める

逆方向のアプローチもあります。IT営業がAIを活用して、扱う製品・技術の理解を深めるという方法です。

AIを使った技術キャッチアップ

# IT営業がAIに聞けること

「このAPIのレスポンス形式をわかりやすく説明して」
「うちの製品と競合Aの技術的な違いを整理して」
「〇〇業界でよくあるセキュリティ要件を教えて」
「Kubernetesって何?顧客に説明できるレベルで教えて」

以前なら「技術書を読む」「エンジニアに聞く」しかなかった技術知識の習得が、AIを使えばかなり効率的にできるようになりました。

IT営業 × AI活用 のメリット

# AIを活用したIT営業のレベルアップ

- 技術用語の意味をすぐに理解できる
- 顧客の技術的な質問に対する準備ができる
- 競合製品との技術的な違いを整理できる
- 新しい技術トレンドをキャッチアップできる

もちろん、AIで得た知識には限界があります。深い技術判断が必要な場面ではエンジニアの力が必要。でも、「基本的な会話ができるレベル」まで持っていくのは、AIの活用でかなり現実的になった。

両者が歩み寄ることで生まれる価値

結局のところ、最強なのは「両方向からの歩み寄り」だと思っています。

# 理想の状態

エンジニア                      IT営業
    ↓                            ↓
営業スキルを習得    ←→    AIで技術理解を深める
    ↓                            ↓
    └──────────→ 中間地点で出会う ←──────────┘
                    ↓
            「製品の本質を伝えられる人」

エンジニアは営業の視点を持つことで、技術を「価値」として伝えられるようになる。IT営業はAIを活用して技術の理解を深めることで、より本質的な提案ができるようになる。

どちらかが一方的に頑張るんじゃなくて、お互いが歩み寄る。それがAI時代のIT業界で求められる姿なんじゃないかな、と。

まとめ

AI時代だからこそ、営業という仕事は強いと考えています。

  • 営業は「間を取り持つ」ことを本業としている
  • 空気を読む、信頼を築く、利害を調整する──すべて人間の仕事

でも、IT営業には「製品との乖離」という課題がある。

  • エンジニアが営業スキルを身につける
  • IT営業がAIを活用して技術理解を深める

この両方向からの歩み寄りが、これからのIT業界では重要になると思っています。

あなたがエンジニアなら、営業的な思考を身につけてみてください。あなたがIT営業なら、AIを使って技術の理解を深めてみてください。どちらの立場からでも、「間を取り持てる人」になれるはずです。

参考

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?