コーチング・メンタリング・ティーチング・コンサルティング・カウンセリング の違い
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まずは以上を参考にしています。「メンター」という役割について心配の声を聞く機会があったので、まとめてみました。
コーチング
- 位置
- 0からプラスへ
- 仕事内容について、ゴールや目標、プロセス、手段すべて受け手の中に答えがある
- 「テストの成績を上げたい」
- 「どうしたらテストの成績が上がるとおもう?」と問いかける
- 期間
- 業務目標の実現やプロジェクトの達成など、範囲はメンタリングに比べると限られ短期的
- 内容
- 仕事内容のみにとどまる
- 目標実現に向けた行動(何をするか)を支援する
- 「doingを支援」
- 対象者
- 業務目標の実現やプロジェクトの達成を扱うことから、メンタリングに比べると業務経験がある人を支援
- メリット
- 自分で考える習慣が身につく
- モチベーションが向上する
- 内発的動機づけが強くなる
- デメリット
- 受け手が消極的だと機能しない
メンタリング
- 位置
- 0からプラスへ
- 仕事内容や価値観について、ゴールや目標、プロセス、手段すべて受け手の中に答えがある
- 「テストの成績を上げたい」
- 「どうしたらテストの成績が上がるとおもう?」と問いかける
- 「なぜテストの成績を上げる?」かに踏み込む
- 期間
- 仕事や人生など、範囲が広く長期的
- 内容
- 受け手への質問と傾聴が中心。受け手がみずから大切なことに気づき、行動が変わるように導く。
- 価値観に影響を与える
- 悩みの相談や心の整理など
- 「beingを支援」
- 対象者
- 仕事や人生全般を扱うことから、新入社員など若手の後輩、起業を目指している起業家など、その道の経験が浅い人
- メリット
- コーチングと同様
- デメリット
- コーチングと同様
ティーチング
- 位置
- 0からプラスへ
- 答えは教える側の中にある
- 「テストの成績を上げたい」
- 「この本を読んでみては?」などと教える
- 内容
- 教える側の指導やアドバイス、レクチャーが中心。必要な知識・情報を提供することで導く
- メリット
- 早く育つ
- デメリット
- すでにわかっている受け手にはモチベーションを削ぐ
コンサルティング
- 位置
- 0からプラスへ
- 答えは教える側の中にある
- 「テストの成績を上げたい」
- 「本を読んでみては?」
- 「模擬試験を受けてみては?」などとアドバイスする。
- 内容
- コーチング中心にしたり、ティーチング中心にしたりなど、受け手の状態に合わせて使い分ける
カウンセリング
- 位置
- マイナスから0へ
- 対話を通して、受け手の悩みや辛さの解消を目指す
- 「テストの成績を上げたい」
- テストの成績を上げる上での障害を取り除く
自分がメンタリングに心がけていること (できるとは言ってない)
ここまでの定義を踏まえ、自分は以下のような心持ちで接しているよ、という経験談です。
メンターは良き兄弟
唐突に例え話ですが、「タラちゃん」のメンターはサザエさんやマスオさん、ましてや波平さんでは決してありません。カツオくんやワカメちゃん、あるいはタラちゃん自身がもしかしたらイクラちゃんのメンターかもしれません。そんな存在だと考えています。
メンターは指導者ではなく、共感相手
先の「コーチング・メンタリング・ティーチング・コンサルティング・カウンセリング」定義の上でも違いがあることが分かる通り、メンターは指導者ではありません。一緒に悩み、うなずき、どうにかこうにかアクションを見つけるための共感ができることが期待されていると考えています。
メンターは知らないことがあって当然
メンターは完璧ではありません。完璧であることを期待されてもいません。その完璧ではないところをむしろ期待されている、と考えています。
自分は絶対に味方になる
完璧でないからこそ、同じ目線で受け手に共感できます。一緒に悩んでああこれは大変だね、と本心で言えます。上司や先輩から理不尽な課題を突きつけられたとしても、一緒に立ち向かうことがメンターの役割だと考えています。
やってみせる
もちろん「大変だね」と言うだけでは問題解決になりません。まずは自分が当事者になったつもりでどうするかを考えてみます。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」 です。
「これをこうやって書かれているとおりにやったらこういう事になった」
そう受け手に言われたら言われたとおりにやってみます。おなじエラーが出るかもしれないし、ほんのちょっとした誤解を受け手がしていたことに気づけるかもしれません。あるいは
「なにがわからないのかすらわからない」
そんなときにはそのわからなさを言語化できるように助けます。これを読んでお気づきかもしれないですが、メンタリングとはペアプログラミングだと思っています。
ペアプログラミングして気がついた新人プログラマの成長を阻害する悪習 - Qiita
「何がわからないのかわからない」は何がわからないのか - Qiita
自分主語で語る
「自分は」こう考える。「自分は」こうやってググってみる。「自分だったら」このひとに聞いてみる。自分なりの助けの求め方を話します。
自分が教えてもらう
そしてメンター自身が、「こうやって困っている」と先輩や有識者に尋ねてみせたりします。自分も知らなかったことを知ることができます。
いっぱい食べていっぱい寝る
以上を心がけるといつもの2倍3倍以上働いた気になると思います。その感覚は正しいので、いっぱい食べていっぱい寝たら良いと思います。自分の仕事が片付かないと嘆くことがあるかもしれません。当然です。メンター自身も上司にたくさん相談していいと考えています。そう、メンタリングとはチーム全体への大きなタスクなのです。
メンタリングが日常になる。しかし自己開示を強要しない
こんな忙しい毎日を繰り返していると、受け手とやはり親しくなります。雑談も増えてくるでしょう、素敵です。親友のような気持ちになってくるかもしれませんが、しかしあくまでそれは自分の勝手な感覚なので、それを押し付けるのではなく適度な距離感を保ち、踏み込むところは踏み込む。そうでないところは任せておくを心がけています。
結局メンター自身が一番教わる
結局、メンターになることや教える側になることのメリットは、自分がいちばん教わることだと考えています。メンターと接しているだけで自己肯定力が上がります。頼られるって、お仕事の醍醐味じゃないですかねえ。
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Mentoring at GitLab | GitLab
Benefits for the mentee
- Be encouraged to prioritize, and be held accountable for, your career development
- Learn new skills related to your current role, your future career goals, or an area that you're passionate about
- Set and reach clearly outlined goals.
Benefits for the mentor
- Serve as a leader in the organization by enabling growth for other team members
- Practice leadership, effective communication, and coaching skills
- Establish yourself as an expert in a field or speciality
- Build trust with team members
「メンター」という役割について少しでも不安が払拭できたらうれしいです。
以上です~