メンタリング入門 (日経文庫) | 三枝子, 渡辺, 史昭, 平田 |本 | 通販 | Amazon
メンタリング入門
個人的な相談に乗ったり、仕事を上手に進める秘けつを教えたりして、後輩のキャリア形成を支援する「メンタリング」。本書は、メンタリングを実行する「メンター」に対して、その方法論を解説する。メンタリングを受ける人(メンティ)の年齢や性別ごとの接し方から、メンターが陥りやすいジレンマの対処法、企業がメンター制度を導入する際の注意点まで詳しく記述してある。IT業界に特化した内容はないが、若手を育成する立場の人や、後輩との接し方で悩んでいる人には役立つ。
という本。新入社員を迎える季節の足音を聞きながら読む...読書感想文です。
感想
- Twitterで良いぞと言われているのを見つけて読みました。
- 2006年の本なのだが、入門書として十分だった。
- リモートワークには触れられていないが、リモートワークにおいて余計メンタリングは大事だと思う。
- メンタリングを受ける側だけでなく、する側にとってのメリットも明文化しているのが良い。メンタリングという活動実績に対する評価の考えなども。
要点
メンター度チェック
- 人の成長を見るのは楽しい
- 人が成長するためには周囲のサポートが大切だと思う
- 会社に誇りを持っている
- 様々な年齢の人と働くのは面白い
- 挫折経験がある
- 相談には親身に乗る
- 若い人の考え方は理解できる
- ビジネス書も読む
- 上司運がよい
- 好奇心が旺盛
メンタリングとは
- メンターとは、職業という世界において、仕事上の秘訣を教え、コーチし、役割(ロール)モデルとなり、重要な人物への紹介役を果たすなどによって、メンタリングの受け手のキャリア発達を援助する存在
- メンタリング行動とは、その職場での職業経験のある社員のとれる行動のひとつ
- メンタリングは必要な栄養補給
- メンターとは
- 直接の上司ではない
- 期間限定
- いわゆる良い先輩
- しかし職務の一環
- 斜め上の上司
- 少し離れた部署の先輩
- 管理監督下ではないが、日ごろ接触しやすい場所にいる
- コミュニケーションのひとつ
- 人間は一人ひとり異なり、独自性を持つからこそ協働する
- 組織の人間関係が難しくなっている。世代間など
- この本は2006年の本で、リモートワークには触れられていないが、リモートワークにおいて余計この要素は強くなっているだろう
- 職場を人の集まりに戻せる
メンターになるメリット
- 一方、メンターをするメリットもある。
- 教え方を工夫するようになった
- 自分の考え方の癖や価値観がわかるようになった
- 会社や仕事の意義を考えるようになった
- 言いたいことがどうすれば伝わるか考えるようになった
- 人の価値観は様々だと理解するようになった
- こんな質問を受けることになる
- なぜこの会社に入ったか
- どんなことをやりたいか。なぜやりたいか
- これまで印象に残っている仕事は
- 大事にしていることは
- 目標、理想の人は
- 会社の良いところ、悪いところは
- 自分のやりたいことができなければやめてもいいか
- 仕事に向いていないのだろうか
- 上司が自分の気持ちを聞いてくれない
- 何故このような無駄なやり方をしているのか
- 何故虫のすかない人とも付き合わなければならないのか
- 上が言っていることと実際の現場は違うようだ
- 上司は私のことを評価してくれているのだろうか
- 等など...
よいメンターになるには
- 良いメンターになるための条件
- メンターの役割についての正確な理解
- 他者への関心
- 人間関係を構築する能力
- 人と組織についての知識
- 中途採用や初めて管理職になる人のためにもメンターは必要
- 他人に関心を持つ
- 他者のことを思いやる
- メンタリングのときだけではない
- 人は皆異なり、ユニークな存在である
- 放任することを誤解しない
- メンティーに合った指導ができる
- 自分の経験や価値観を押しつけない
- 自分の限界を知って他者に援助をもとめる
- 聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥 を知っている
- 個人の秘密を守れるということは個人の尊厳を大切にする姿勢、個人の私生活を尊重する態度
- メンティとの間に人間関係を築くのはメンターである。
- メンティがより自立してメンターから離れていける関係を目指すこと
- 対話と観察する力
- 広く社会にも積極的に自分を開いていくこと。
メンター自身がキャリアの棚卸しをする。
- ノートなどに自分年表をつくる
- 具体的に思い出してあらためて経験を整理する
- 学生時代に熱中したこと、学んだこと
- 会社へ入社した同期
- 新入社員時代の思い出の出来事
- その経験で得られたこと
- 印象に残っている仕事と理由
- 節目
- 強み、弱み
組織がメンター制度を導入するとき
- 組織がメンター制度を導入するときの究極の制度の目的
- 制度としてのメンタリング関係が、いつしか当事者の主体的な意思によって、良好なメンタリング関係として長続きしていく、という状況を作り上げる
- メンタリングという活動実績に対する評価
- 内的報酬: 満足感、達成感
- 長期的視点からはこちら
- 外的報酬: 報奨
- 内的報酬: 満足感、達成感
参考記事
以上です~