※ この記事は、Microsoft Power Apps Advent Calendar 2025 12月5日 担当分の記事です。
Power Platform管理者は日々様々な運用を行っているものです。
例えば、申請があれば、新しい環境を作成して、DLPポリシーを作成し適用する。環境にユーザーを追加して、セキュリティロールを割り当てる。
例えば、Dataverse容量を確認し、容量超過しそうになったら、ライセンスを購入し、容量を増やす。
ユーザーが誤って削除したクラウドフローを復元する。
などなど。色々あるわけです。
あー、自動化したいなーと思うのは、何も内製開発者であるビジネスユーザーだけではありません。組織のガバナンスやセキュリティを担っているIT部門の担当者だって、同じです。定型運用は自動化したい。気持ちは同じです。
Power Platform管理者が行う操作を自動化するためには、どんなものがあるのかをまとめてみたいと思います。
管理コネクタ
まずは、Power AutomateやPower Appsの操作やPower Platform管理センターの操作が可能なコネクタ類です。
個人的には「管理コネクタ」と表現しています。
これらのコネクタを利用すれば、アプリを作ったりフローを作ったりすることが可能ですね。
Power Platform for Admins(管理者向け Power Platform)コネクタ
環境ライフサイクル管理、DLP ポリシー管理、およびその他の管理機能を操作することが可能になるコネクタです。
管理者向けPower Platform - Connectors | Microsoft Learn

「ブロック解除できないコネクタの一覧」アクションを使ってみた #PowerAutomate - Qiita
Power Platform for Admins V2(管理者向け Power Platform V2)コネクタ
Power Platform 管理センターの最新かつ最高の機能を備えるために定期的に更新されるコネクタです。
環境ライフサイクル管理、DLP ポリシー管理、環境グループ管理などその他多数の管理機能が提供されているコネクタです。
Power Platform 管理者向け V2 - Connectors | Microsoft Learn
こちらの記事に記載します。公開までお待ちください。
Power Platform 管理者が運用自動化するための武器② ※2025/12/14 公開予定
Power Apps for Admins コネクタ
Power Appsのアプリに対して管理者が行う操作のコネクタです。
管理者向け Power Apps - Connectors | Microsoft Learn

Power Apps for Makers(作成者向け Power Apps)コネクタ
Power Appsのアプリに対して作成者(Maker)が行う操作のコネクタです。
開発者向け Power Apps - Connectors | Microsoft Learn

出戻りガツオさんは、このコネクタを利用してアプリ作成されてますよ。
作成者向け Power Apps 管理コネクタに注目してみる👀✨ #tips - Qiita
Power Automate for Admins(管理者向け Power Automate)コネクタ
Power Automateのクラウドフローに対して管理者が行う操作のコネクタです。
管理者向け Power Automate - Connectors | Microsoft Learn

Power Automateの このコネクタと下記のコネクタを利用して、小林竜也さんは、管理アプリを作っちゃってます。素敵!
Power Automateの管理コネクタを試してみた。 #PowerAutomate - Qiita
Power Automate Management(Power Automate 管理)コネクタ
Power Automateのクラウドフローに対して作成者(Maker)または管理者が行う操作のコネクタです。
パワーオートメートの管理 - Connectors | Microsoft Learn

私はこのコネクタをよく利用します。
管理者用 Power Automate 管理コネクタの「フローの承認を削除する」アクションを使ってみた #PowerAutomate - Qiita
「削除されたフローを管理者として復元する」アクションを使ってみた #PowerAutomate - Qiita
作成されたクラウドフロー数をカウントする | たなの覚え書き
出戻りガツオさんも途中までですが、クラウドフローの管理にチャレンジしてますね。
「やーい、おまえんPower Automate、ごみやーしきー!」とマウントをとられないために #PowerAutomate - Qiita
Miyakeさんは、コネクタでできなかった部分をPower Automate for desktopで取得するというアプローチもしてるようです。
Power Automate の全コネクタ情報を取得する #PowerAutomate - Qiita
Power Apps と Power Automate PowerShell
コネクタのほかにPowerShellも利用できます。コネクタで出来ることとほぼ同じことはできると思います。
インストール方法
Power Apps と Power Automate PowerShelのコマンドレットを利用するには、モジュールインストールが必要です。大まかな手順は以下です。
① Windows PowerShell バージョン 5.x 確認(インストール)
② アプリ作成者用の Power Apps PowerShell コマンドレット モジュールのインストール
③ Power Platform 管理者用 PowerShell コマンドレット モジュールのインストール
Power Apps PowerShell コマンドレットのインストール
Power Apps PowerShell コマンドレットのインストール手順については、こちらの公式ドキュメントに記載があります。
Power Apps と Power Automate の PowerShell サポート - Power Platform | Microsoft Learn
もっと素敵なのは、ふらりさんが丁寧に手順をまとめてくださっています!(ありがとうございます!!!)
【Power Apps】 PowerShell で 接続する - ふらりのメモ書き
Power Appsコマンドレット リファレンスは、こちらです。
PowerShell support for Power Apps and Power Automate - Power Platform | Microsoft Learn
※ 日本語版だとコマンドまで翻訳されていたので、英語版をおいときます。
Power Platform 管理者用 PowerShell コマンドレットのインストール
Power Platform 管理者用 PowerShell コマンドレットは、Microsoft Power Platform 環境、Power Apps、および Power Automate フローを管理するために用意されているものです。
プログラミングと拡張性 - PowerShell - 概要 - Power Platform | Microsoft Learn
Power Platform 管理者用 PowerShell コマンドレットのインストール手順については、こちらの公式ドキュメントに記載があります。
プログラミングと拡張性 - PowerShell - インストール - Power Platform | Microsoft Learn
操作の例
PowerShellには、以下のコマンドが存在します。
・環境コマンド
・Power Apps コマンド
・Power Automate コマンド
・API接続コマンド
・データ ポリシー コマンド
・データ リソース除外コマンドレット
・試用ライセンスのブロックコマンド
それぞれのコマンドの例がまとめられています。どのようなことができそうか想像できる良い例です。
組み合わせることで様々なことができるのではないでしょうか。
<抜粋>
・ すべての環境の一覧の表示
・ 既定の環境の詳細の表示
・ すべての Power Apps の一覧を表示
・ おすすめのアプリケーション
・ 各ユーザーが所有するアプリの数の表示
・ 各環境のアプリの数の表示
・ 削除されたキャンバス アプリを回復する
・ すべてのフローの表示
・ ガバナンス エラー メッセージの内容を更新する
・ 試用ライセンスのブロック
操作の例 - Power Apps と Power Automate の PowerShell サポート - Power Platform | Microsoft Learn
番外編:Dataverseコネクタ
Power Platformは、Dataverseにさまざまな情報をあらかじめ用意されてるシステムテーブルに格納して、いろいろな機能が動作しています。
たとえば、デスクトップローですと、定義体であったり、実行時のログをDataverseに保存することで動作しています。
したがって、特に取得系のアクションを使うことで、管理に役立つ情報を取得できる場合があります。

解読するのはかなり難解ですが、Dataverseのテーブルリファレンス は、こちらです。
日本語:Dataverse テーブル/エンティティ参照 - Power Apps | Microsoft Learn
英語:Dataverse table/entity reference - Power Apps | Microsoft Learn
Dataverseのどのテーブルにどのような情報が格納されているかわかると、以下のような情報も取れたりします。
環境内のデスクトップフロー数を取得する方法について #PowerAutomate - Qiita
さいごに
コネクタ、PowerShellにどんなアクションやコマンドがあるか確認してみてください。
組み合わせでいろいろな可能性が見えてくると思います。
武器はあります。あとはどのような作戦を立てて戦うかです。戦うのはあなたです。人の作戦ではなく自ら考えた作戦で戦おうではありませんか。(ナンノハナシ?
そのほかにも武器はあるので以下の記事も合わせて確認してみてください。
Power Platform 管理者が運用自動化するための武器② ※2025/12/14 公開予定
Power Platform 管理者が運用自動化するための武器③ ※2025/12/19 公開予定