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DirectX Tool Kitでゲームプログラミングを始めよう

Last updated at Posted at 2016-09-03

DirectXTKの入門記事があんまりないので.
DirectX11,Windows 10,Visual Studio 2015を使用しています.多分VS2013でも状況に応じればいけると思います.
初心者向けの内容(DirectXTK Wikiのチュートリアルの焼き直し)となってます.

DirectX Tool Kit(DirectXTK)とは?

プログラミング初心者にとっては超難しいと評判のDirectX 11を,少し使いやすくしてくれるライブラリ.
XNAと大体同じような手触りでゲーム制作ができるらしいです(XNA使ったことないけど).

前準備

DirectX Tool Kitをダウンロード

ここからダウンロードできます.

VSIXファイル(雛形)をダウンロード

ここからダウンロードできます.「Setup」のとこです.
そのまま実行してください.

とりあえず実行!

新しいプロジェクトを作成し,Direct3D Win32 Gameを選択します.
名前は適当につけましょう(今回はそのままの名前にしました).
directx1.png

Ctrl+F5とか何かで適当に実行すると…
directx2.png

青い画面が登場しました!
次はDirectXTKを使う準備をしましょう.

DirectX Tool Kitのビルド!

ダウンロードしたDirectXTKを解凍し,DirectXTK_Desktop_2015.slnを開いてください.
ソリューションからDirectXTK_Desktop_2015を選択してください.

Debug状態でのビルド

Debug状態で,メニューバーよりビルド > DirectXTK_Desktop_2015 のビルドを選択してください.
すると,解凍したフォルダにBin\Desktop_2015\Win32というフォルダが展開されます.
この中にあるDirectXTK.libDirectXTK_d.libにリネームし,適当な場所(C:\mylib\lib\DirectXTK_d.libとか)に置きます.

Release状態でのビルド

「Debug状態でのビルド」とほとんどおなじ.
ソリューションの構成をRelease状態にして,同様にビルド.
今回はリネームせずに適当な場所(C:\mylib\lib\DirectXTK.libとか)に置きます.

ヘッダーファイルの設置

Incフォルダを適当(C:\mylib\Incとか)な場所に設置します.

試しに画像を動かそう

先ほど作ったプロジェクトで,画像を表示して動かしてみましょう.
hito.png
↑をhito.pngとして作ったプロジェクトに保存してください.

パス通し

プロジェクト > [プロジェクト名]のプロパティを選択し,構成をすべての構成にします.
続いて構成プロパティ > C/C++にある追加のインクルード ディレクトリに,先ほど置いたヘッダーファイルのパスを書きます,(先の例だとC:\mylib\Inc)
そして構成プロパティ > C/C++にある追加のライブラリ ディレクトリに,同じく先ほど置いたライブラリファイルのパスを書きます.(先の例だとC:\mylib\lib)

いんくるーでぃん!

pch.hに以下のソースを追記してください.

pch.h
#ifdef _DEBUG
#pragma comment(lib, "DirectXTK_d.lib")
#else
#pragma comment(lib, "DirectXTK.lib")
#endif

#include "SpriteBatch.h"
#include "WICTextureLoader.h"
#include "SimpleMath.h"

SpriteBatch.hは2D画像を表示し,WICTextureLoader.hはjpgとかpngとかを読み込むやつです.SimpleMath.hはそのまま.

ソースコードを書いていこう

Game.hのprivateにメンバ変数を追加.

Game.h
Microsoft::WRL::ComPtr<ID3D11ShaderResourceView> m_texture;
std::unique_ptr<DirectX::SpriteBatch> m_spriteBatch;
DirectX::SimpleMath::Vector2 m_pos;

ちなみに,unique_ptrComPtrとかいうやつはスマートポインタとかいう便利なポインタです.

Game.cppCreateDeviceメソッドに,以下のソースコードを追加.

Game.cpp
m_spriteBatch = std::make_unique<SpriteBatch>(m_d3dContext.Get());
ComPtr<ID3D11Resource> resource;
DX::ThrowIfFailed(
	CreateWICTextureFromFile(m_d3dDevice.Get(), L"hito.png", resource.GetAddressOf(), m_texture.ReleaseAndGetAddressOf())
);

ComPtr<ID3D11Texture2D> texture;
DX::ThrowIfFailed(resource.As(&texture));

CD3D11_TEXTURE2D_DESC textureDesc;
texture->GetDesc(&textureDesc);

Game.cppOnDeviceLostメソッドに,以下のソースコードを追加.

Game.cpp
m_texture.Reset();
m_spriteBatch.reset();

いざ,動かす

Game.cppUpdateメソッドに,以下のソースコードを追加.

Game.cpp
m_pos.x += 4.f;
m_pos.y += 2.f;

Game.cppRenderメソッドに,以下のソースコードを追加.

Game.cpp
m_spriteBatch->Begin();
m_spriteBatch->Draw(m_texture.Get(), m_pos);
m_spriteBatch->End();

お疲れさまでした:flushed: あとはCtrl+F5とか何かで適当に実行すると…
directx3.png
※赤線は加工
おっちゃんが動きます.

おわり

最後に

DirectXTKのWikiでは,今回書いたチュートリアルも含め,3Dオブジェクト,入力処理,オーディオなどいくつかのチュートリアルを閲覧できます(Englishだけど).

また気が向いたらオーディオ関係とかシェーダー関係とか公式Wikiだけじゃ分かりにくい所の解説記事を投稿します.

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