Markdown文書で良く見かけるこの箇条書きの記述は文法エラーじゃないですか?
Qiita等で投稿されている文書では、markdownの箇条書きの周辺にて、文章の文法としてエラーになっていそうな書き方を多く見かけます。タイトルには、文法エラーと書きましたが、どちらかというと構造エラーの類になるかと思います。
具体的には以下に紹介しますが、「意図は分かるけどmarkdown文書的に正しくない書き方ではないか」と思うのです。
はじめに ~ この質問の背景と狙い
この質問では、文書において「箇条書きとは、文法的にどういう意味を持つのか?」という点を知りたいと思っています。ここでは、文学的な文書でなく技術的な文書に限定した話とします。
ここでいう箇条書きの「文法」というのは、例えば、HTMLやmarkdown等各種マークアップをレンダリングされる場合にどのように解釈されるかという点です。もっといえば、「日本語文書の書き方として、箇条書きは、どういう文法要素なのか」、という点を知りたいです。
具体例
例えば、次のような使い方をよくみかけますが、これって、文書の構造的にエラーじゃないかと思うのです。
例1:
---
これは
・A
・B
・C
の3つの利点を持ちます。
---
エラーでない書き方は次だと思うのです。
例2:
---
これは次の3つの利点を持ちます。
・A
・B
・C
---
例3:
---
This has thee following advantages.
・A
・B
・C
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例4:
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This has thee advantages as follows:
・A
・B
・C
---
なぜ エラーと思うか?
例1を構造的にエラーだと思う理由は、箇条書き要素(htmlの<ul>
要素)は、段落要素(htmlの<p>
要素) と同列の要素であるからです。
例1 の文章の構造を、ツリー形式で表すと次のとおりです
body要素
+ p要素 として 「これは」
+ ul要素 として 「・A」「・B」「・C」
+ p要素 として 「の3つの利点を持ちます。」
例1のような文章を書いた人は、上のようなツリー構造になっているとは思っていなかったと思います。つまり、意図と異なる文法で記述してしまっているのです。 つまりエラーです。(厳密には文法エラーでなく、文法上はパスするが文章構造の記述にバグがある。)
質問
以上を踏まえ、質問をまとめると次になります。
質問1:
フォーマルな論文や書籍では、例1 のような表現はNGではないでしょうか?
もし、校正屋が例1のような書き方を見つけたとしたら、例2の型式に変更するものだと思いますが、いかがでしょうか?
質問2:
(追記: HTML5の規格では <p>
は 入れ子の構造にはできない。他のブロック要素<ul>
や<p>
で閉じられるため。誤った記述であり混乱を避けるため、この質問2は以下のように取消表示とします。)
それでも 例1 の文章構造を表現したい場合、
html ならば、<ul>
要素を<p>
要素の内部に構成することができます。
<p> これは <ul><li>A</il><li>B</il></ul> です。</p>
しかし、 markdown で、この表現は可能でしょうか?
(reStructuredTextならば、空行+インデントで子要素を表現できるので可能。 (→ 追記: どちらかというと</p>
で閉じられた後 <blockquote>
で表現される。))
また、epub やその他のフォーマットで、表現可能でしょうか?
質問3:
階層構造の段落、つまり、段落の中に段落をもつ、という構造は、文書として一般的に用いられるものでしょうか?
-
たとえば、htmlで表すと、次になります。-
→ (追記: HTML5では<p>これは親段落です。<p>これは子段落です。<p>さらに孫段落です。</p></p></p>
<p>
は 入れ子の構造にはできない。他のブロック要素<ul>
や<p>
で自動的に閉じられるため。)
-
たとえば、本屋にある文庫本などでは、このの形式で書かれている箇所は簡単には見つかりません。
質問の意図:
質問の意図は、箇条書きのレンダリングのプログラムが作れれば良いというものではありません。どちらかというと「文書の書き方」について知りたいと思っています。Qiitaの記事なら意味が分かれば何でもOKと思いますが、よりフォーマルな文書における書き方について知りたいです。
またここから発展して、「日本語または自然言語全般の文書の構造」、「言語学の生成文法」などの観点で、見解を得ることができたらありがたいと考えています。
よろしくお願いします。