※用語はなるべく、Oracle® Databaseリファレンス 12c リリース1 (12.1) より抜粋しております。
【太字】:試験最重要ポイント
【青色】:試験問題を解くために必要な理解
【赤字】:最低限押さえておきたい知識
出題例:正解のみ掲載しています
###■公式チェックリストより出題範囲
Oracle Databaseの管理ツール
・データベース管理ツールを使用する
###要点
特に
Oracle Enterprise Manager Database Express
Oracle Enterprise Manager Cloud Control
に関しては重要項目なので押さえておくこと。
11gと12cのバージョンによる違いが出題される。
EMExpressは11gから12cになり、何が出来なくなっているのかなど。
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###データベース管理ツールを使用する
####SQLPlus
SQLPlusとは、SQL言語の対話型コマンドラインインターフェースです。
SYSDBAとして接続し、データベースの起動や停止などの管理操作を行うこともできます。
SQLPlusの主な機能は次のとおりです。
●SQLコマンド、PL/SQLコマンドおよびSQLPlusコマンドの保存、編集、実行、実行結果の書式指定、計算
●表の列定義確認
●データベース情報の確認
●データベースの起動、停止
●データベースのリカバリ
対話モードでの実行
『コマンド』
sqlplus ユーザ名/パスワード名 as SYSDBA
:SYSDBAとしてログインする
sqlplus/nolog
:起動のみ
####Oracle SQL Developer
Oracle Databaseの管理をすることができるGUIツール
実行可能なDBA操作は次のとおり。
●データベースの起動/停止
●RMANのバックアップ/リカバリアクション
●アーカイブログ、制御ファイル、データファイル、REDOロググループ、表領域および一時表領域グループの格納先の構成
●データポンプエクスポートおよびインポートジョブ
●データベース構成:初期化パラメータ、自動UNOD管理、現在のデータベースプロパティ、リストアポイント、データベース機能使用状況の検索
●データベースステータスの表示
●リソースマネージャの構成
●スケジューラの設定
●監査設定、プロファイル、ロール、ユーザーなどのセキュリティ構成
####Oracle Enterprise Manager
EMはパフォーマンスの監視、構成管理、診断とチューニンングを含むデータベースの管理作業をWebブラウザ上でGUI操作により行うことができるツール
EMには2種類のコンソールがあり両者の違いは以下の通り
●Oracle Enterprise Manager Database Express
●Oracle Enterprise Manager Cloud Control
EMCC | EM Express | |
---|---|---|
インスタンス(データベースの起動/停止 | 〇 | ✖ |
スキーマ(表/索引など)の管理 | 〇 | ✖ |
ジョブの管理及び実行 | 〇 | ✖ |
バックアップ/リカバリ | 〇 | ✖ |
データベースリソースマネージャ | 〇 | ✖ |
バッチ推奨(My Oracle Supportバッチ取得 | 〇 | ✖ |
複数データベースの統合管理 | 〇 | ✖ |
自動データベース診断モニター(ADDM) | 〇 | 〇 |
リアルタイムADDM | 〇 | 〇 |
アクティブセッション履歴(ASH) | 〇 | 〇 |
アクティブセッション履歴の分析(ASH分析) | 〇 | 〇 |
SQLチューニングアドバイザ | 〇 | 〇 |
SQLアクセスアドバイザ | 〇 | ✖ |
SQLチューニングセット | 〇 | ✖ |
自動SQLチューニング | 〇 | 〇 |
リアルタイムSQL監視 | 〇 | 〇 |
リアルタイムデータベース操作監視 | 〇 | 〇 |
####Oracle Enterprise Manager Database Express
EM Expressでは、Webベースのコンソールを使用して、XML DBで使用可能な組み込みWebサーバーと通信します。
コンソールからリクエストが処理されると、EM Expressサーブレットにより、認証、セッション管理、圧縮、キャッシュなどのリクエストが処理されます。
EM ExpressではXML DBコンポーネントがインストールされている必要があり、DISPATCHERS初期化パラメータにTCPプロトコルを使用したXML DBサービス用のディスパッチャが構成されている必要がある。(XML DBコンポーネントは12cでは自動でインストール済です)
さらに、DBMS_XDB_CONFIGパッケージのsetHTTPsPortを使用して、EM ExpressのHTTPSポートを設定します。
Oracle 12cではデータベースを作成すると、XML DBのインストール、ディスパッチャの設定およびEM Expressポートの構成がされ、EM ExpressにアクセスするためのURLが提供されます。
EM ExpressはShockwave Flashファイルを使用するためWebブラウザにFlashプラグインをインストールしておく必要があります。
DBCAによってEM ExpressにアクセスするためのURLが提供されなかった、またはEM Expressポート番号を変更する場合、次のステップを実行します。
【重要】
①リスナーが起動されていることを確認する
②初期化パラメータファイルのDISPATCHERSパラメータに、PROTOCOL=TCP属性が含まれていることを確認する
③DBMS_XDB_CONFIG.setHTTPsPortプロシージャを実行して、HTTPSポートを設定する。
④EM ExpressのHTTPSポートを確認する
####Oracle Enterprise Manager Cloud Control
「Oracleの統合エンタープライズIT管理製品ラインであるOracle Enterprise Managerは、業界で唯一、すべてを備えたビジネス主導型の統合エンタープライズ・クラウド管理ソリューション」らしいです。
黒本の解説はわかりにくいので公式ドキュメントを推奨
リンク:Oracle® Enterprise Manager Cloud Control概要
→『Enterprise Manager Cloud Control 12cのアーキテクチャの項』
EMCCには次の3つの主要コンポーネントで構成されます。
●Oracle Management Repository:データの格納場所
●Oracle Management Service :Oracle Weblogic Management Server上で動作するWebアプリケーション
●ターゲット固有のプラグインを持つOracle Management Agent:情報を収集しOMSにアップロードするプロセス
OMAはホスト上で実行され、ホスト環境に関するメトリックデータの収集や、プラグインを使用した可用性、構成及びパフォーマンスの監視、ホスト上で実行されているターゲットの管理を行います。
OMSでは、収集した情報をOMRに格納します、ここに格納されたデータは自動および主導のレポート作成/監視のためにOMSがアクセスできます。エージェントと通信して、監視対象ターゲットの管理の調整も行います。さらにEMCCコンソールWebページを実行します。
このWebページは管理者およびユーザーが、エージェントおよびプラグイン経由でEMCCに表示されるコンピューティング環境のレポート、監視および管理を行うために使用されます。
構成されてるコンポーネントはどれですか?くらいの問題しかでないので、以下の認識程度でいいと思う。
OMAがすべてのターゲットを監視して、OMSにデータを送信する
OMSはOMAと連携し、監視および管理を行い、収集したデータを参照・分析する。
OMRは収集したデータの保存先です。
これも多分出題されない
EMCCの管理対象(管理対象は、必要に応じて追加、削除できます。)
●Oracle Database
●Oracle Database リスナー
●Oracle Fusion Middleware 製品
●Oracle Application Server
●Oracle Weblogic Server
●Oracle E-Business Suite, Oracle SOA Suite および PeopleSoftなどのOracleアプリケーション
●Oracle Exadata および Oracle Exalogic Elastic Cloud
●EMCC コンポーネント:OMR および OMS
●サードパーティ製品
###【出題例】
出題例:SQL*Plusを使用して出来る作業を選択しなさい。
→データベースの起動や停止
→データベースのリカバリ
出題例:コマンドプロンプトにて「sqlplus/nolog」と入力し実行しました。データベースに接続されている状態ですか?
→されていません。SQL*Plusのみを起動した状態です。この後、ユーザー名とパスワードを入力することで接続できます。
出題例:EM Expressでは実行できない操作を選択しなさい
→データベースの起動/停止
→バックアップ/リカバリ
→複数データベースの統合管理
出題例:EMExpressをを使用するための準備として何が必要ですか?
→XML DBサービス用のディスパッチャが構成されている必要がある。
→DBMS_XDB_CONFIGパッケージのsetHTTPsPortを使用してEMExpressのHTTPSポートを設定する必要がある。
メモ:
ShockWaveFlashファイルを使用するため、Flashプラグインをインストールしておく必要がある。
HTTPSプロトコルおよびHTTPプロトコルに対応している(2つとも対応している点に注意)
11g:リスナーが起動されている必要がある。12c:データベースをオープンする必要がある。
出題例EMCCを構成するコンポーネントを選択しなさい
→OMR,OMS,OMA