1
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

2026/11/2 発表の「Global Secure Access」ライセンスって何? ~ EIA・EPA・Entra Suite の価格と比較してみた

1
Last updated at Posted at 2026-11-03

はじめに

2026年11月2日、Microsoft は、Microsoft Entra Internet Access (EIA) と Microsoft Entra Private Access (EPA) をまとめた 1 つのライセンスとして購入できるようになったことを発表しました。

今回発表された記事へのリンク
Global Secure Access: Private and Internet Access in one offering

新しいライセンスの名前は、Microsoft Entra Global Secure Access です。

Global Secure Access という名称自体は以前から使われていたため、「何が変わったの?」と思った方もいるかもしれません。

今回の発表は、新しい製品が登場したというよりも、Internet Access と Private Access をまとめて購入できるライセンスが追加されたというものです。両製品の個別提供も継続されます。

では、まとめて購入すると、どのくらいの価格になるのでしょうか?

米国サイト、日本サイト、Microsoft 365 管理センターの価格を確認してみたところ、Global Secure Access だけでなく、Entra Suite との価格差も気になってきました。

今回は、実際に確認した価格を並べながら、ライセンスの選び方を整理してみます。

本記事の価格は、2026年11月3日に確認した表示に基づきます。価格や購入条件は変更される可能性があります。契約時には、最新の価格、税の扱い、契約期間、支払い条件、前提ライセンスをご確認ください。

Microsoft 365 管理センターの価格は、筆者の環境に表示されたものです。契約や購入経路によって異なる場合があります。

今回の発表では、価格や購入方法だけでなく、ID とネットワークを結びつける Access Fabric という考え方も説明されています。

Access Fabric の技術的な背景と、条件付きアクセスや Universal CAE との関係については、以下の私の記事で考察しています。

Microsoft の「Access Fabric」とは? ~ ID とネットワークをつなぐ Global Secure Access と Universal CAE ~
(https://qiita.com/carol0226/items/9f96b85ab9d966fe848e)

本記事の全体像
image.png
※本図は、Microsoft の公開情報と本記事の内容をもとに、生成AIを用いて筆者が作成した概念図です。Microsoft の公式図ではありません。

1. EIA と EPA をまとめて購入可能に

まず、今回の変更点を整理します。

  • Microsoft Entra Internet Access (EIA):インターネットやSaaSなどへのアクセスを保護
  • Microsoft Entra Private Access (EPA):プライベートなアプリケーションやリソースへのアクセスを保護
  • Microsoft Entra Global Secure Access (GSA):上記2つをまとめて購入できるライセンス

以降、Internet Access を「EIA」、Private Access を「EPA」、Global Secure Access を「GSA」と表記します。

重要なのは、Global Secure Access というライセンスに置き換わったわけではなく、EIA と EPA の単体契約も継続される という点です。

Microsoft の発表でも、両方の機能をまとめて購入しやすくするものと説明されています。

GSA とは?
本記事では、今回追加された GSA のライセンスと価格比較を中心に扱います。

Microsoft Entra Global Secure Access の製品に関する全体像や、EIA と EPA がそれぞれどのようなアクセスを保護するのかについては、以下にまとめています。

Microsoft Entra Global Secure Access の全体像
https://qiita.com/carol0226/items/29cba6c32a22893a1349

2. 米国サイトでは GSA が 10 ドル、Entra Suite が 12 ドル

最初に、英語の公式価格ページを確認しました。
確認時点では、次の価格が表示されていました。

ライセンス 1 ユーザーあたりの月額 表示条件
Microsoft Entra Global Secure Access 10 ドル 年払い・年間サブスクリプション
Microsoft Entra Suite 12 ドル 年払い・年間サブスクリプション

この価格関係は、とても分かりやすいですね。

GSA が 10 ドル。あと 2 ドル追加すると Entra Suite。

GSA を利用することが決まっているなら、Entra Suite まで含めて比較しておきたくなる差額です。

Global Secure Access の価格(米国サイト)
https://www.microsoft.com/en-us/security/microsoft-entra-pricing?msockid=20f14ae590b9672105855d6d91516612#tabs-pill-bar-oc26b4_tab3

2026/11/3 時点では、米国のサイトに EIA と EPA の個別価格は表示されていませんでした。
ですが、購入は可能であるとの説明も記載されており、後述する Microsoft 365 管理センターでは、EIA と EPA が購入対象として表示されていることも確認しています。

Entra Suite の価格(米国サイト)
https://www.microsoft.com/en-us/security/microsoft-entra-pricing?msockid=20f14ae590b9672105855d6d91516612#tabs-pill-bar-oc26b4_tab1

3. 日本サイトとMicrosoft 365 管理センターも確認してみた

続いて、日本の公開価格と、Microsoft 365 管理センターの表示を確認しました。

日本サイトの公開価格

日本サイトでは、確認時点で次の価格が掲載されていました。

ライセンス 1 ユーザーあたりの月額相当(税別・年契約)
Microsoft Entra Internet Access 749円
Microsoft Entra Private Access 749円
EIA と EPA の合計 1,498円
Microsoft Entra Suite 1,799円

いずれも 年払い の表示で、消費税は含まれていません。

この価格で見ると、EIA と EPA を両方契約した場合と、Entra Suite との差額は、301 円 / ユーザー / 月(年額から算出した月額相当)です。

EIA と EPA の価格(日本サイト)
https://www.microsoft.com/ja-jp/security/microsoft-entra-pricing#tabs-pill-bar-oc26b4_tab3

Entra Suite の価格(日本サイト)
https://www.microsoft.com/ja-jp/security/microsoft-entra-pricing#tabs-pill-bar-oc26b4_tab1

2026/11/3 時点では、日本のサイトに Global Secure Access の価格が表示されていませんでした。

Microsoft 365 管理センターの表示価格

一方、筆者の Microsoft 365 管理センターでは、1年契約の価格が次のように表示されていました。

ライセンス 1 ユーザーあたりの年額表示 契約期間 年額から算出した月額相当
Microsoft Entra Internet Access 8,988円 1年 749円
Microsoft Entra Private Access 8,988円 1年 749円
EIA と EPA の合計 17,976円 1年 1,498円
Microsoft Entra Global Secure Access 17,988円 1年 1,499円
Microsoft Entra Suite 21,588円 1年 1,799円

ここでは、1年契約の年額表示を基準に、年額を12で割った金額を「月額相当」として比較しています。

Microsoft 365 管理センターには月額と年額の両方が表示されていますが、上記の表では年額を12で割った金額を「月額相当」として比較しています。キャプチャ内の月額表示とは異なる点にご注意ください。

EIA の価格(Microsoft 365 管理センター)
image.png

EPA の価格(Microsoft 365 管理センター)
image.png

Entra Global Secure Access の価格(Microsoft 365 管理センター)
image.png

Entra Suite の価格(Microsoft 365 管理センター)
image.png

4. GSA は、EIA と EPA を個別に購入する場合とほぼ同額

Microsoft 365 管理センターの表示を並べると、次のようになります。

  • EIA と EPA を個別に購入:1,498 円 / ユーザー / 月(年額から算出した月額相当)
  • GSA としてまとめて購入:1,499 円 / ユーザー / 月(年額から算出した月額相当)

差額は、年額を12で割った月額相当で1円です。

少なくとも今回確認した価格では、「セットになったので大幅に安くなる」という変更ではありません。

むしろ、EIA と EPA の両方を利用したい組織に対して、ほぼ同じ価格で、まとめて購入できる選択肢が追加されたと捉えるのが自然だと思います。

もちろん、EIA だけ、あるいは EPA だけが必要であれば、引き続き単体契約も検討対象です。

「新しい GSA が出たから、必ずそちらへ切り替える」という話ではなく、必要な機能に応じて選択することになります。

今回確認した年額を月額相当に換算すると、EIA と EPA を別々に購入する方が、GSA よりも 1 円安いという結果になりました。年額では 12 円の差です。

価格設定や端数処理などの影響も考えられますが、この差が生じる理由は確認できていません。少なくとも今回の表示では、セット購入による価格上のメリットは見られませんでした。

5. Entra Suite との差額について

ここで、もう一つ気になったのが Entra Suite です。

Microsoft 365 管理センターの1年契約の年額を月額相当に換算して比較すると、

GSA 1,499 円 → Entra Suite 1,799 円

差額は、300 円 / ユーザー / 月(年額から算出した月額相当)です。

米国サイトでは、

GSA 10 ドル → Entra Suite 12 ドル

差額は、2 ドル / ユーザー / 月 でした。

つまり、GSA を導入する場合には、次の 2 つを比較することになります。

  • ネットワークアクセス保護を中心に、GSA を選ぶ
  • ID 保護やガバナンスなども含めて、Entra Suite を選ぶ

Microsoft の今回の発表では、Entra Suite には GSA に加えて、Microsoft Entra ID Governance、Microsoft Entra ID Protection、Microsoft Entra Verified ID が含まれると説明されています。

もちろん、差額が小さく見えるからといって、全員に Entra Suite が必要というわけではありません。利用人数が増えれば差額も大きくなりますし、追加機能を運用できるかどうかも重要です。

ただ、EIA と EPA の両方を利用する予定があるなら、GSA の価格だけで判断せず、Entra Suite で何が増えるのかまで確認しておく価値はあると思います。

Entra Suite に含まれる Identity Protection について、リスク検出や条件付きアクセスによる自動対処を知りたい方は、以下の私の記事も参考にしてください。

Microsoft Entra ID Protection (ID 保護) 導入ガイド ~リスク検出から自動対処まで~
(https://qiita.com/carol0226/items/047470408a14240adb22)

6. Microsoft 365 E5 を利用している場合は、E7も比較対象に

さらに、Microsoft 365 E5 を利用している場合は、比較する範囲がもう少し広がります。

  • Microsoft 365 E5 に GSA を追加する
  • Microsoft 365 E5 に Entra Suite を追加する
  • Microsoft 365 E7 への移行を検討する

今回の発表では、Microsoft 365 E7 には Entra Suite と、その GSA の機能が含まれると説明されています。

そのため、Microsoft 365 Copilot や Microsoft Agent 365 も利用する予定があるなら、GSA 単体の追加費用だけでなく、全体のライセンス構成で比較した方がよさそうです。

E5 から E7 への移行については、以下の私の記事で価格差と選び方を整理しています。

Microsoft 365 E5 から E7 へ移行すべき? ~ Copilot との価格差から考えるライセンス選び(https://qiita.com/carol0226/items/525ec37aea28cb4420f0)

まとめ

今回、Global Secure Access の新しいライセンス形態が提示されたことをきっかけに、価格を確認してみました。

分かったことを整理すると、次のようになります。

  • GSA は、新製品ではなく、EIA と EPA をまとめて購入できるライセンス
  • EIA と EPA の個別提供も継続される
  • 米国サイトでは、GSA が 10 ドル、Entra Suite が 12 ドル
  • 筆者の Microsoft 365 管理センターでは、1年契約の年額を12で割った月額相当で GSA が 1,499 円、Entra Suite が 1,799 円
  • EIA と EPA を個別に購入した場合と GSA の価格は、今回の表示ではほぼ同額(1 円の差)
  • 両方を利用するなら、Entra Suite との差額と追加機能も比較しておきたい
  • Microsoft 365 E5 を利用している場合は、Copilot などの利用予定に応じて E7 も比較対象になる

最初は「EIA と EPA をセットで買うと、いくらになるのだろう?」という疑問でした。

実際に並べてみると、単純なセット割引というよりも、GSA、Entra Suite、Microsoft 365 E7 のどこまでを利用するかを考える話になりました。

価格だけでなく、必要な機能と運用まで含めて、自分たちに合った構成を選びたいですね。

1
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?