はじめに
PowerVC管理下にあるボリューム定義が、PowerVC管理外での削除などによって不整合が生じ、 実際のボリュームや接続先のVMは存在しないにも関わらずPowerVC上に定義だけが残存してしまうことがあります。このような不要な定義を削除したいという要件が発生する場合があります。
対象のボリュームはVM接続状態と認識されているため、ボリューム削除がGUI上で表示されず、GUIからの削除方法が不明という状況に陥ります。
そのような場合の対応方法を確認しました。
検証環境
PowerVC 2.2.0 (ppc64le)
- 他のバージョンでも対応可能と考えられます。
対処方法
1: 環境変数の設定
source /opt/ibm/powervc/powervcrc
export OS_USERNAME=<実行ユーザー>
export OS_PASSWORD=<ユーザーのパスワード>
2: 対象ボリュームの ID を確認
# openstack volume list | grep test2
| 816737cc-xxxx-4655-xxxx-27404xxxxe23 | test2 | in-use | 1 | Attached to AIX73-2 on /dev/sdb
3: openstack volume コマンドで状態を変更
openstack コマンドで、対象のボリュームの状態変更を実施します。
使用コマンド:openstack volume set --state available --detached <volume-id>
# openstack volume set --state available --detached 816737cc-xxxx-4655-xxxx-27404xxxxe23
# echo $?
0
4: 確認
# openstack volume list | grep test2
| 816737cc-xxxx-4655-xxxx-27404xxxxe23| test2 | available | 1 | |
state が in-use から available に変更されています。
これで、GUI からボリュームへの削除、管理解除などの変更操作が可能になります。
おわりに
PowerVC を頻度高く使用していると、PowerVC 内在DBの不整合に遭遇することがあります。
今回は解消方法の一例をご紹介させていただきました。
以上です。