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【建築士×ChatGPT】教育コスト0円! 「メモ帳」で、社員が勝手に業務ツールを量産し始めた話

Last updated at Posted at 2026-01-08

📈 祝!10,000 Views達成と「気づき」

こんにちは。東海地区で設計事務所をやっている、プログラミング知識ゼロの建築士です。

HTML1枚で「構造計算ツール」や「専用CAD」を自作する記事を書いたところ、なんと第1弾が10,000人以上の方に読まれました。(ありがとうございます!)
「建築士がNotepadで開発してるらしいぞ」という噂が広まっているようで、嬉しい限りです。

▼ これまでのあらすじ

  1. 野良DXFを3秒で解析する全自動ツール
  2. 全自動の限界を突破する手動修正CAD
  3. Salesforce不要の最強経営ダッシュボード

さて、調子に乗ってツールを量産していた私ですが、ある**「真理」**に到達してしまいました。

「これ、俺が作るより、現場を知り尽くした社員にやらせたほうが良くね?」


👂 ソフト開発で一番大事なのは「コード」じゃない

ツールを作っていて痛感したのは、開発で最も重要なのはプログラミング技術ではないということです。

一番大事なのは:
「現場のどの作業が、具体的にどう『めんどくさい』のか」
を正確に知っていることです。

社長の私が「良かれと思って」つけた機能が、現場にとっては「邪魔な機能」だったりします。
ならば、「痛みを知る当事者」が「開発者」になれば、最短ルートで最強のソフトができるはずです。


🎓 教育カリキュラム:メモ帳を開かせるだけ

とはいえ、社員に「今日からPythonを覚えろ」と言ったら、翌日には退職願を出されるでしょう。
そこで私は、**「教育コスト0円」**の育成計画を実行しました。

私は社員を集め、今まで自分がツールを作ってきた**「開発ログ(ChatGPTとのチャット履歴)」**を全て共有し、こう言いました。

社長: 「いいか、このチャット履歴を見てみろ。俺は『これ作って』『エラー出た』しか言ってないだろ?」
社員: 「……はい(確かに専門用語がない)」
社長: 「お前たちが普段感じている『めんどくさい』を、これと同じようにAIに愚痴るんだ。そして出てきたコードをメモ帳に貼れ。以上だ!」

意気揚々と演説した私でしたが、その場の反応は……

「シーン……」

無反応。質問もなし。
「あ、これスベったな」「社長がまた変なこと言い出したと思われてるな」
そう思い、枕を濡らして寝ました。

しかし、事態は2日後に急変します。


📩 2日後、1通のメールが届く

とある社員(普段は物静かな設計担当)から、件名なしのメールが届きました。
本文には短くこう書かれていました。

「今回の業務において、社長が作ったCADのような複雑な機能は不要です。
スライダーで感度さえ合わせれば99%認識するので、無駄な機能は取っ払って見た目を良くしておきました」

そして、添付ファイルには**「zzz10.html」**という謎のファイルが一つ。

恐る恐る開いてみると……。

💻 社員が作ったツール「zzz10」

dxf_sensitivity_demo_900w.gif

私が作った「俺様CAD」には、壁を描いたり消したりする多機能な作図ボタンがたくさんついていました。
しかし、社員が作ったツールからは、それらがきれいに消え去っていました。

あるのは「感度調整スライダー」と「DXF保存」だけ。
しかも、背景がダークモードのグラデーションになっていて、私のが作ったものよりカッコいいのです。


😭 完敗の理由:「足し算」と「引き算」

私は悔しいですが、認めざるを得ませんでした。
このツールは、私が作ったものより遥かに**「現場の正解」**を突いていたからです。

社長(私)の勘違い

私はこう思っていました。
「自動認識で壁が途切れるなら、**人間が手動で描ける機能(作図機能)**を足してあげよう」
→ だから、多機能なCADを作りました。(足し算)

社員(現場)の正解

しかし、現場の感覚は違いました。
「いや、いちいち手で描くなんて面倒くさい。スライダーで感度を微調整すれば99%繋がるんだから、作図機能なんて邪魔。調整して既存ツールに渡せればそれでいい」
→ だから、機能を極限まで削ぎ落としました。(引き算)

「現場を知らない開発者」は機能を足したがる。
「現場を知る当事者」は機能を引きたがる。

このDXの真理を、まざまざと見せつけられました。


🚀 結論:やはり「現場」が最強の開発者だった

私が彼らに教えたのは、プログラミング技術ではありません。
「ChatGPTとメモ帳があれば、自分たちで道具を作れる」という事実と、**「現場の判断で、道具を作り変えていいんだ」**という許可だけです。

たったそれだけで、彼らは自ら課題を定義し、社長が作ったツールの「過剰品質」を見抜き、最適な「引き算のツール」を作り上げました。

特別な教育も、高価な開発環境も要りません。
必要なのは、**あなたの目の前のPCに入っている「メモ帳」と、少しの「現場の執念」**だけです。

社長としては少し悔しいですが、**「教育コスト0円で、現場が勝手にDXしてくれる組織」**が完成したと考えれば、これ以上の成功はありません。
建築士×ChatGPTの挑戦は、ついに「個人の趣味」から「組織の文化」へと進化しました。


Tags:
ChatGPT 建築 DX 個人開発 UI

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