この記事でわかること
Looker Studioで「ページタイトルが○○ or ○○…」といったフィルタを設定しようとした際、10件までしか条件を指定できない制限にぶつかったことはありませんか?
この記事では、GA4とスプレッドシートを組み合わせて、
この10件制限を突破する方法を紹介します。
特に以下のような方におすすめです👇
- 特定のページ群(例:SEO記事など)の合計数値を確認したい
- 10件以上のページタイトルを指定したい
- ノーコードで柔軟なレポート設計をしたい
はじめに
前回の記事【GA4×Looker Studio】キーイベントでCVRを簡単可視化 に引き続き、Looker Studioネタです✌️
今回は、Looker Studioを使っているとよく出てくる、
「10件以上のページをフィルタしたいのにできない問題」について取り上げます。
GA4とLooker Studioの組み合わせで、自由にレポートを作れるのはいいのですが、
この制限、めちゃくちゃ面倒ですよね…💦
そんなときに助けになるのが スプレッドシート連携+統合データの活用!
今回はそのやり方を実案件ベースで紹介していきます🙋♂️
案件の背景と要望
今回の案件では、あるメディア運営チームが使っているLooker Studioレポートのリニューアルを担当しました。
もともと他社が作ったレポートを引き継いで運用していたんですが、
チーム全体の方針が変わるタイミングで、
- 指標の見直し(何を見るべきか)
- レイアウトの再構築
- KPIの明確化
と、全部一新することに。
その中で、
「SEOを意識したコラム記事(約30ページ)の合計データを可視化したい」
という要望が出てきました。
ここで問題になったのが「OR条件が10件まで」というLooker Studioの制限です😇
Looker Studioの「OR条件フィルタ10件制限」とは?
Looker Studioでフィルタを設定する際、
「ページタイトルが ○○ OR ○○ OR ○○…」という条件をつけられるのは 最大10件まで です。
例えば、以下のような設定👇
-
ページ タイトル
=タイトル1
- OR
ページ タイトル
=タイトル1
- …(10個まで)
この制限、公式でも明示されてはいるのですが、
実際にフィルタ設定してると、10個目以降が設定できないという罠にぶつかります。
🧩 ここで出てくる課題:
- SEO記事は30ページ以上あるのに、10件までしか指定できない…
- かといってフィルタを3つに分けても、同時に設定するとANDになってしまう…
\これはもう…なんとかするしかない!😤/
参考:https://cloud.google.com/looker/docs/studio/about-filter-properties?hl=ja
解決方法:スプレッドシート×統合データで突破!
この制限を乗り越えるために使ったのが、
スプレッドシートで「対象ページ一覧」を管理し、それをGA4と結合(データブレンド)する方法です。
やり方の流れはこんな感じ👇
✅ Step1:スプレッドシートで対象ページ一覧を作成
まず、対象となるページタイトルをスプレッドシートにまとめます。
No. | ページ タイトル | URL |
---|---|---|
1 | タイトル1 | https://example.com |
2 | タイトル2 | https://example.com |
3 | タイトル3 | https://example.com |
… | … | … |
「No.」と「URL」は管理用なので、あってもなくても大丈夫です✌️
✅ Step2:Looker Studioにスプレッドシートをデータソースとして追加
次に、スプレッドシートをLooker Studioに読み込ませて、
GA4のページデータと結合する準備をします。
このとき、スプレッドシート側の「ページ タイトル」列と、GA4の「ページ タイトル」ディメンションが一致していることが重要です。
⚙️ データソース追加の設定手順:
データを追加 > Google スプレッドシート >
対象シートを選択 > 対象ワークシートを選択 > 範囲を指定
✅ Step3:統合データ(データブレンド)を作成
GA4データとスプレッドシートを結合して、新しいデータソースを作ります。
⚙️ 結合追加の設定手順:
ブレンド > 結合を追加 > 別のテーブルを結合する
データソースを選択 > ディメンションと指標を設定 > 結合を設定
✔️ ディメンション:ページ タイトル
を設定(どちらも同じ文字列になるように!)
✔️ GA4:セッション、エンゲージメント率などの指標を追加
✔️ 内部結合を選択して保存
✔️ 対象グラフで結合データを選択して適宜ディメンションや指標を設定して表示
🎉 以上で設定は完了です!
まとめ
Looker Studioでありがちな「フィルタ10件制限」も、
スプレッドシートとGA4をうまく組み合わせれば、柔軟に回避できます💡
しかもやり方はシンプル。
Looker Studio上では「統合データとして結合するだけ」でセット完了!
あとはスプレッドシートに対象ページを追加・削除するだけで、
条件変更にもすぐ対応できます⚡
💡 今回のポイントをまとめると…
- Looker Studioでは「結合」するだけで運用OK
- 対象ページの管理はスプシでラクラク対応
- メンテしやすく、更新コストも削減できる仕組み
ちょっとした工夫で、レポートはもっと使いやすく・育てやすくなります🙌
日々の運用がラクになるヒントをこれからも見つけていきましょう〜!